好物の桜餅を食べたことにより桜色と緑色の髪色となった恋柱・甘露寺蜜璃。
類まれな筋力を持ち、柔と剛を備えた恋の呼吸で活躍しました。
鬼殺隊では、柱として、隊士の憧れの存在でもあった蜜璃ですが、入隊前には自分の長所でもある事柄をコンプレックスに感じ、悩む姿があります。
今回は、甘露寺蜜璃はなぜお見合いに失敗し続けたのかについて、考察していきたいと思います。
甘露寺蜜璃はなぜお見合いに失敗し続けたのか
失敗の原因①独特な髪色
蜜璃の特徴の一つとして、桜色と緑色の髪色が挙げられます。
これは、好物の桜餅を一日百七十個を八カ月食べ続けたことにより、変わったのだそう。
可愛らしい蜜璃にはとてもよく似合っている髪色ですが、物語の大正時代ではかなり目立つ奇抜な髪色でした。
さらに、見合い相手には”そのおかしな頭の色も子供に遺伝したらと思うとゾッとします”とまで言われてしまいます。
失敗の原因②大食漢
蜜璃は相撲取り3人よりも食べる大食漢で、刀鍛冶の里で初めて夕食を共にした炭治郎も憧れるほどの食べっぷりでした。
お見合い相手には”君と結婚できるのなんて熊か猪か牛くらいでしょう”などと心無いことを言われてしまいました。
女性は慎ましくあれという時代の風潮があった故の、男尊女卑な思考が横行していたため、相撲取りである男性よりも多く食べることを蔑まされてしまったのでしょう。
失敗の原因③特異体質によるずば抜けた力強さ
蜜璃は、生まれつき筋肉の密度が常人の8倍もあり、幼い頃から才能を発揮していました。
しかし、女性は慎ましくな時代において、男性よりも力が強いということは長所ではなく、むしろ短所となっていたようです。
蜜璃はそんな扱いをされ、次第に自分の強さを隠し、沢山の嘘をつき、力の弱い振りをするようになっていきました。
失敗の原因④蜜璃を受け入れるだけの度量を持つ男性に出会えていなかったから
辛い経験を重ねるうちに、蜜璃は本来の自分を押し殺し、男性が好む指向に合わせ、自分を偽るようになっていきました。
すると、偽った自分と結婚したいという男性が現れ、我に返ります。
自分が自分のままでいられる場所や、自分の持つ才能を生かして人の役にたてることはないのか模索した結果、蜜璃は鬼殺隊へ入隊、柱まで上り詰めました。
そして、蜜璃の鬼殺隊入隊理由である、”添い遂げる殿方を見つける”という目的も、自分に正直に、自分らしくいられる場所を自分で掴んだからこそ、達成されます。
鬼殺隊で出会った蛇柱・伊黒小芭内は、蜜璃の大食漢も、髪色も、そして力強さも全てを受け止め、蜜璃自身を女性としてとても大切な存在と認知してくれました。
蜜璃の自分自身の本来の姿を受け止めるには、男性の方にもそれなりの度量が求められます。
蜜璃がお見合いをした相手はことごとく上っ面ばかりの男性だった可能性が高く、蜜璃の特徴を長所として捉えられるだけの度量も持ち合わせていなかったのでしょう。
つまり、失敗の原因は、蜜璃にあるのではなく、見合い相手として現れた男性が、蜜璃の上っ面ばかりを見て判断し、蜜璃自身を見てくれる度量を持っていなかったことが最大の原因だと言えます。
まとめ
今回は、甘露寺蜜璃はなぜお見合いに失敗し続けたのかについて、考察してきましたがいかがでしたでしょうか。
まとめると
- 蜜璃の特徴である、髪色や大食漢や特異体質によるずば抜けた力強さが原因の一つには考えられる
- しかし、実際には原因は蜜璃にあるのではなく、見合い相手が、蜜璃の上っ面ばかりを見て判断し、蜜璃を受け止められるほどの度量を持っていなかったことが最大の原因だった
年頃の女子として、添い遂げる殿方を見つけることに憧れを抱いた当時17歳の蜜璃の見合いは失敗に終わりましたが、それは却って蜜璃にとっては良かった事なのではないでしょうか。
互いに本来の自分と向き合って最期の時まで添い遂げることは非情に難しい事のように感じますが、実際はとてもシンプルなことで、互いに信頼し、尊敬し合えるかどうか鍵なのではないかと感じます。
蜜璃は、そういう相手である伊黒小芭内と後々、鬼殺隊で出会い、共に柱として活躍し、想いを繋げることができました。
それもこの辛い経験があったからこそです。
人生において、経験することに無駄なことは一つもないというのはよく耳にすることだと思いますが、辛いことも楽しいことも経験することはとても大切なことです。
その後、どのように行動するかがさらに大事なことなのではないでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
引き続き鬼滅の刃をお楽しみください。
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