「鬼滅の刃」で、可愛らしいルックスといつも笑顔で明るい性格が人気のキャラクタ―、恋柱・甘露寺蜜璃。
並外れた柔軟性と筋力を持ち、鬼の討伐で活躍する蜜璃ですが、最終決戦において命を懸けて仲間を守るも命を落としてしまいます。
今回は蜜璃の最後、彼女はどのように死亡してしまったのかについて、考察していきます。
甘露寺蜜璃の最後
プロローグ
共に戦っていた蛇柱・伊黒小芭内と蜜璃の所に鎹鴉より”無惨復活!!柱ハ至急集結セヨ!!”との指令が届きます。
指令にとまどう蜜璃。
すると、何者かに羽織を掴まれ、引っ張られます。
その後、無惨は、炭治郎と水柱・富岡義勇に、上弦の肆・鳴女の視覚から得た情報として、小芭内と蜜璃の死を伝えました。
悲しむ余裕すらなく、炭治郎も義勇も必死に無惨と対峙している状況。
義勇の足手纏いにならないよう自分を奮い立たせる炭治郎でしたが、壁に激突しバランスを崩し、炭治郎自身が諦めかけた、その時…。
突如、蜜璃が、恋の呼吸・陸ノ型 猫足恋風を繰り出し、無惨の背後の壁から飛び出してきます!!
それと同時にバランスを崩した炭治郎を抱え、衝撃から守る小芭内の姿も…。
無惨を始め、一同何が起きているのか分からず戸惑っていると、何と先程の蜜璃を引っ張る手は愈史郎で、愈史郎が鳴女の視覚を操っていたのでした。
そのことを蜜璃は”柱みんな死んだふり作戦”と名付けています。
柱みんな死んだふり作戦
ここから、炭治郎、義勇、小芭内、蜜璃、そして愈史郎の5人での共闘が始まります。
愈史郎:俺は気づかれないよう距離を詰めて あの女の視覚を乗っ取る
それから脳内に侵入して 無惨の支配を外して頭も乗っ取る
蜜璃:へええーそんなことできるんだ
いーなー便利!かっこよ!
愈史郎:それから無惨には柱や他の鬼狩りが死んだと思わせた裏で味方を集結させ総戦力で一気に叩く
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第21巻 第183話
こんな時でもキュン発言を忘れない蜜璃はさすがです(笑)
鬼の愈史郎ならではの作戦ですが、無惨をも欺けられたのは執念を感じますね。
”鬼といえども人の為に鬼と戦う者は鬼殺隊の一員”とは、煉獄杏寿郎が禰豆子に言った言葉ですが、愈史郎もまたそれに該当する活躍です。
けれど、無惨に勘づかれてしまい、無惨は愈史郎を鳴女諸共吸収しようとします。
無限城の移動により、城の崩壊から鬼殺隊を守るのと無惨を地上に排出する為、必死になる愈史郎。
城が崩壊し、外に出られないと無惨以外全員死ぬという過酷な状況。
無惨の攻撃が蜜璃に迫り、危機一髪炭治郎が、亡くなった仲間の日輪刀を無惨に投げつけ救出します。
その日輪刀が無惨の頭部に貫通したところで、城が崩壊、無惨諸共、全員外に押し出されました。
地上での戦い
無限城から飛び出した場所は市街地で、夜明けまでまだ1時間半もあるという状況でした。
炭治郎は、蜜璃、小芭内、義勇の安否を確認し、無惨の居場所を嗅ぎ分けようとします。
突如、瓦礫の中から無惨が現れ、挑発しながら攻撃を始めると、すかさず技を繰り出す3人の柱。
小芭内の日輪刀が無惨の頸を斬るも、斬られた瞬間に再生してしまいます。
間合いに近づきすぎた柱3人に迫りくる無惨の攻撃!
すると、鬼殺隊の隊員たちが、自らの命を投げ出し、無惨の攻撃に対し、肉の壁になれと柱を守るべく、前へ前へと進み出てきます。
蜜璃が”駄目ー!!みんなやめて!!”と叫び、制止するも、炭治郎も仲間に続けと前へ出ようとしたところ、吐血し倒れこんでしまいます。
即死できた者は幸運だ
即死ができなくとも 私に傷をつけられた者は死ぬ
あれを見るがいい
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第21巻 第184話
無惨が不吉に話す先に、変わり果てた炭治郎の姿が…。
攻撃に血を混ぜ、その血は猛毒と同様に細胞を破壊し死に至らしめると冷酷に続ける無惨。
そして、”竈門炭治郎は死んだ”と冷たく告げるのでした。
さらに無惨の攻撃は続き、疲労してくる柱、それぞれに無惨の攻撃が…。
蜜璃:喰らっちゃった 喰らっちゃった
せっかくみんなが庇ってくれたのに…
小芭内:甘露寺!!
蜜璃:自分のことだけ守って!! お願い
無限城に落ちた時から行動を共にしてきた二人。
蜜璃の傍には、常に蜜璃を守る小芭内の姿がありました。
あうんの呼吸ともいうべき、息の合った戦いをしてきた二人には深い信頼関係がしっかりと出来上がっています。
そこへ、上弦の壱との死闘を終えた岩柱・悲鳴嶼行冥と風柱・不死川実弥が駆けつけます!!
柱5人での死闘
速度を増す無惨の攻撃に圧される柱5人。
全然見えない中、攻撃を運よくかわしていた蜜璃に、避けたはずの攻撃が当たり、左耳から左頬を削がれる負傷をしてしまいます。
隊士に手当を頼む小芭内に、”私まだ戦える”と戦線離脱することを承知できない蜜璃。
蜜璃は、今抜けたら、生きて会えないという予感もあるのでしょう。
小芭内も、蜜璃にだけは生きていて欲しいという願いがあるから、隊士に蜜璃を預け、戦闘に向かいます。
二人の気持ちを考えると本当にやりきれないシーンです。
小芭内:もし君と何気ない日常で出会うことができていたら どんなに良かっただろう
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第22巻 第188話
けれど、蛇鬼が人を殺して奪った金品で生計を立てていた家に生まれたことを恥じている小芭内。
そして、口元を蛇鬼に切り裂かれ、親族の命と引き換えに逃げた自分のことも恥じていました。
無惨を倒して一度死に、それで、自分の血を浄化して、鬼のいない世界で、生まれ変わってまた蜜璃に会えたら、今度は自分の気持ちを伝えると誓うのでした。
今生での自分を恥じ、来世での小さな幸せを願う小芭内が切ないですね。
蜜璃の存在は、それまでの辛い小芭内の人生をも明るく照らし、未来を夢見るまでだったのでしょう。
最終決戦
さらに、伊之助、善逸、カナヲも加わり、無惨との死闘を繰り広げます。
珠世の薬の効果も手伝い、無惨の動きがピタリと止まりました。
炭治郎たちは無惨にとどめを刺そうと斬りかかるとすごい衝撃波が!!
同時に痙攣が止まらない状態に…。
それでも、伊之助、善逸が技を繰り出し続け、炭治郎も日の呼吸で応戦します。
炭治郎は最後の技で無惨に日輪刀を突きさし、壁に固定しました。
すると、手当を受けていたはずの蜜璃が現れ、さらに攻撃を続けようとする無惨の片腕を引きちぎります。
実弥の攻撃で無惨の顔が割れ、口が大きく裂け、炭治郎を食いつこうとするも、小芭内が炭治郎を庇い前に出ました。
最後の力を振り絞り、体を張って炭治郎を守った蜜璃は、この時に致命傷を負ってしまいました。
けれど、そんなことよりも仲間を助ける、守るという正義感が先に出る、まさしく柱たる、立派な姿です。
夜明けと共に
ついに朝日が昇り始め、無惨は衝撃波を放ちました。
炭治郎と義勇の必死の攻防に、無惨の体が燃え始めます。
すると、巨大な赤ちゃんのような姿になり、土へと潜ろうと足掻く無惨。
義勇、実弥、小芭内が技を繰り出し、鬼殺隊全員の力も限界に達し、もう駄目だと皆が感じた時、無惨は倒れこみ、太陽の光を浴び、崩れ始めました。
最期の時
無惨が消え、鬼のいない世界になり、最期の時を過ごす蜜璃と小芭内。
無惨が死んだことを”良かったあ”と喜ぶ蜜璃でしたが、ひどい負傷なのに体が痛くないことに死期を感じています。
その気持ちに、”俺もすぐ死ぬだろう君は一人じゃない”と小芭内も寄り添います。
そして、素直な思いを話し出す小芭内。
君と話しているととても楽しい まるで自分も普通の青年になれたようで幸せだった
他の皆もきっと同じだったよ
底抜けに明るく優しい君は たくさんの人の心をも救済してる 胸を張れ
俺が誰にも文句は言わせない
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第23巻 第200話
口下手な小芭内が素直に思いを告白しているシーン。
飾らない言葉がとても優しく見る人の心をも暖めますね。
このような相思相愛の相手が見つかったのに、今生では死別しなければならないなんて辛すぎますね。
最後の時を、これまでを穴埋めするかのように愛があふれる時間を過ごす二人。
そして、来世で結ばれることを約束し合うのでした…。
来世での約束をし抱き合う二人。
戦いの途中で離ればなれに死を迎えるのも残酷ですが、これはこれで、幸せな分、辛いですね…。
現代の世界でも、生きている時間、当たり前と思うことなく、大切に過ごしていかなければと改めて思います。
まとめ
今回は蜜璃の最後、彼女はどのように死亡してしまったのかについて考察してきましたがいかがでしたでしょうか。
可愛らしいルックスと明るい性格が、戦闘の殺伐とした雰囲気を和らげたり、蜜璃がいるだけでパッと明るくなるようなそんな存在感。
最後の時も、蜜璃らしく、とても素直で暖かな時間を小芭内と共に過ごし、迎えていましたね。
そして、蜜璃の鬼殺隊入隊の理由、「添い遂げる殿方を見つけるため」は完全に達成できました。
最期の時、それは想像もしないけれど、いつかそのような時間を迎えた時にどんな風に過ごすのか。
そんなことを考えるきっかけにもなる「鬼滅の刃」を引き続きお楽しみ下さい。
関連記事