無惨からは嫌われているものの、実力は高く評価され上弦の弐として活躍している童磨。
つかみどころのない性格をしていますが、戦闘の際は相手の手札をすべて出させてから殺し、今後の戦いに生かすといった真面目な一面も。
血鬼術だけではなく人の体を簡単に切断してしまう鋭い扇を使い、遠距離戦はもちろん、近距離での戦いも得意としています。
そんな実力者である童磨ですが、無限城戦でしのぶ・カナヲ・伊之助によって首を斬られてしまいました。
今回の記事では、童磨の最期について解説し、最後に感情が生まれたのかどうかを考察していこうと思います!
- 童磨の最期とは?
- 童磨を倒すためにしのぶが考えた作戦とは?
- 最期に童磨は感情を理解することができたの?
上記のことが気になった人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
童磨とは

童磨は十二鬼月の1人で、無惨を除く鬼の中では2番目に強いとされる上弦の弐です。
初登場の時は上弦の陸だったため、作中で唯一昇格が判明している鬼でもあります。
上弦の参である猗窩座は童磨を目の敵にしているものの、入れ替わりの決戦を申し込んでいないため、数字の通り童磨の方が強いのでしょう。
全員に対して友好的な態度を見せていますが、無惨や上弦の鬼たちからは少々煙たがられているようです。
冷気を操る血鬼術

童磨は冷気を操る血鬼術を使います。
発生させた冷気を少しでも吸い込んでしまうと肺が壊死してしまい、鬼殺隊の隊士たちが使用している「全集中の呼吸」とはかなり相性が悪い血鬼術です。
さらに童磨の技の中には自身の氷でできた小さな分身を生み出す結晶ノ御子(けっしょうのみこ)というものがあり、この分身は童磨と同じ血鬼術を使うことができます。
分身が使う血鬼術の威力は童磨と同等であり、実質童磨2体と戦うことになってしまうため、1人で童磨と戦い勝利するというのは困難でしょう。
表向きは宗教団体の教祖
鬼である童磨ですが、普段は人間のふりをして宗教団体の教祖をしています。
両親が宗教団体を立ち上げており、2人が亡くなってしまったため童磨が教祖として受け継ぎました。
鬼となってからも変わらずに教祖として信者たちを救うための活動をしています。
人数は250名ほどで、目立った行動をすると無惨から怒られてしまうと思っており、これ以上は信者は増やさないようにしているみたいです。
感情がない
同じ上弦の鬼たちと話す時は常に笑顔を浮かべており、友好的な性格に見える童磨。
しかし実は童磨には感情がなく、好青年に見えるように演じているのです。
感情がなかったのは人間の時からでしたが、童磨は頭が良かったので感情があるふりをして過ごしており、気付かれることはありませんでした。
感情はどういうものなのか興味はあったようで、信者の女性と恋愛ごっこのようなものを楽しんでいることもありましたが、結局感情を理解することはできなかったようです。
童磨の最期は何話に描かれている?

童磨の最期は19巻の163話の「心あふれる」に描かれています。
161〜163話の3話に童磨の最期について詳細が描かれているので詳しくみていきましょう。
しのぶの毒が回る

童磨が無限城ではじめに対峙したのは蟲柱・胡蝶しのぶ。
しのぶは童磨に何度も毒を打ち込みましたが、童磨はしのぶの毒を全て分解し、最後はしのぶの全身の骨を折り殺害し、そのまましのぶを吸収しました。
その後に現れたカナヲと伊之助を相手にしますが、童磨は2人を圧倒する力を見せます。
しかしその後、童磨の体が急に溶け始めたのです。
実は童磨に吸収されることがしのぶの作戦であり、しのぶはそれを狙って自身の体内に高濃度の藤の花の毒を巡らせていました。
上弦の鬼である童磨でさえも、大量の毒を吸収したことですぐに体を再生することはできなかったのです。
カナヲと伊之助に首を斬られる
弱体化した童磨はなんとか血鬼術を発動させて2人と距離を取ろうとしましたが、技の精度が落ちてしまいカナヲの接近を許してしまいます。
カナヲの力だけでは童磨の首を切ることができませんでしたが、伊之助の思い付きで投げた日輪刀がカナヲの刃を押し込み、童磨の首を斬ることに成功。
首を斬られた童磨は一度は猗窩座のように首の弱点の克服できるのではと期待しましたが、童磨は首の弱点を克服することはできず、体が崩れていきます。
死ぬ直前でさえ童磨は負けたことが悔しい、死ぬことが怖いといった感情が湧きませんでした。
死後の世界でしのぶと再会

死後の世界で首だけの姿になった童磨の前に現れたのは、童磨自身が殺したはずであるしのぶでした。
童磨としのぶは少しだけ話をし、しのぶはここで自分が死んでも、仲間の誰かが無惨を倒してくれると仲間を信頼した言葉を口にしました。
すると今まで人に興味を持たなかった童磨でしたが、しのぶの表情に何かを感じた童磨はしのぶに一緒に地獄へ行かないかと誘います。
しかししのぶには笑顔で断られてしまい、童磨は完全に消滅しました。
しのぶの作戦とは

童磨を倒すためにしのぶは自身の命を懸けて戦いに挑み、その作戦が成功してカナヲと伊之助を勝利に導きました。
しのぶが立てた作戦について詳しく見ていきましょう。
1.毒を体に巡らせる
しのぶは最終決戦が始まる前から毒を摂取し始めたのではなく、かなり昔から毒を摂取し続けていたようです。
聴力が優れている善逸はしのぶの音を「独特で規則性がない」と言っており、嗅覚が優れている炭治郎は藤の花の匂いをしのぶの匂いと言っていました。
さらに柱のなかで共に任務をすることが多かった冨岡は、「顔色が悪いときがある」としのぶの体調不良にうすうす気付いていたようです。
このことから、しのぶは炭治郎たちと出会う以前から毒を摂取しており、かなり長い間体に負担をかけていたことが分かります。
それでも柱として鬼と戦い、医師として蝶屋敷で隊士たちの治療を行っていたのです。
2.自身を吸収させる
自身の体に毒を巡らせ続けていたのは、童磨に吸収させて毒で殺すためです。
しのぶは毒で多くの鬼を倒していましたが、上弦の鬼には開発した毒は効かないと考えていました。
毒が効かないとなれば、首を斬ることができないしのぶは童磨に勝つことができません。
そこでしのぶが考えたのは、毒を巡らせた自分自身を喰わせることでした。
毒の量はしのぶの体重分のため致死量の700倍にもなり、しのぶはカナエの仇を討つために自分の命を懸けて戦うことを選んだのです。

それだけでなく、童磨に毒を気づかれないようにするための加工も施していました。これは最終決戦前に珠世と共同開発したことによって作り出すことに成功したものです。
3.カナヲに首を斬ることを託す

致死量の700倍の毒であっても上弦の鬼を倒すことはできないと考えたしのぶは、確実に倒すために鬼の首を斬ることが大事だと考えたのです。
そこでしのぶは、童磨を倒すための作戦を事前にカナヲにだけ伝えることにしました。
作戦を知ったカナヲはしのぶが命を懸けるという事を受け入れがたいといった複雑な表情をしていましたが、しのぶはカナヲにこう伝えます。
必ず私が鬼を弱らせるから
©吾峠呼世晴/集英社 コミック19巻
カナヲが頸を斬ってとどめを刺してね
自分が最も信頼しているカナヲに最後を託し、しのぶは童磨に戦いを挑んだのです。
童磨は最期に感情を理解した?

感情を失っており、何事に対しても特に何とも思わない童磨。
しかし死後の世界でしのぶと再会した際に、生まれて初めて感情が芽生えたと言っています。
今はもう無い心臓が脈打つような気さえする
©吾峠呼世晴/集英社 コミック19巻
これが恋というやつかなぁ 可愛いねしのぶちゃん
本当に存在したんだねこんな感情が
もしかすると天国や地獄にもあるのかな?
なんと自分が殺した相手に対して恋に落ちたと言い放ったのです。
しのぶと一緒に地獄へ行こうと口説いているシーンでは頬を赤らめており、笑った顔も幼さが残ります。
これが本当に恋だとは断定できませんが、人に対して初めて興味を持ったという意味では、感情が芽生えたの言えそうです。
もちろんしのぶからは笑顔で冷たく断られており、童磨は一人で地獄へ行くことになりました。
なぜしのぶに興味を持った?
童磨がしのぶに興味を持ったのは、しのぶが仲間たちへの想いを口にしたことがきっかけでした。
童磨は伊之助の母・琴葉のことも気に入っており、琴葉を気に入った理由として「心が綺麗だった」と言っています。
自分が生きることよりも仲間のことを優先し、大切に想っているしのぶの姿を見て、琴葉と同じように心が綺麗な女性と感じ、興味を持ったのかもしれません。
それに加えて自分に対する執念の強さもあり、芯の強い心が綺麗と言う一面が童磨に刺さったのではないでしょうか。
地獄でもしのぶのことを語っている
公式ファンブックでは、各呼吸の斬られ心地についてインタビューされており、その中には蟲の呼吸の斬られ心地についてのインタビューも。
蟲の呼吸によって死亡した鬼たちは「今まで経験したことない痛み」や「絶望感がやばい」と言った感想でしたが、童磨だけは「可愛い」としのぶに対する評価になっていました。
やはりしのぶは地獄には一緒に行っていませんでしたが、童磨にとっては特別な人であるみたいで、楽しそうに笑っている様子が描かれています。
まとめ

童磨の最期としのぶの命がけの作戦について解説しました。まとめると…
・童磨の最期は19巻の163話の「心あふれる」に描かれている
・しのぶの毒により弱体化し、カナヲと伊之助によって首を斬られる
・死後の世界でしのぶと再会し、最後に感情が生まれしのぶに興味を持つ
・しのぶは童磨に喰われることを前提とした作戦を立てており、長年毒を摂取し続けていた
・仲間たちへの想いを告げたしのぶを見て、心の綺麗さに感動して興味を持ったのかもしれない
感情が無かった童磨でしたが、最期に自分が殺した相手をきっかけに感情を理解することができました。
しのぶの作戦は成功し童磨を倒すことができましたが、死ぬ間際にずっと知りたかった感情を理解することができ、童磨にとっては幸せな最期だったのかもしれません。
多くの人たちから仇として見られていた童磨が、満足して最期を迎えていたと思うと少し複雑ですね…。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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