無惨が選んだ直属の配下である十二鬼月の中で、鬼の中で2番目に強いという上弦の弐に位置している童磨。
初登場の時は上弦の陸であったため、鬼の中で唯一昇格したことが判明した鬼でもあります。
他の鬼とは違い、見た目は人間の容姿と変わりありません。
普段は鬼でありながら人間のふりをして人間社会に溶け込み、宗教の教祖として生活をしています。
教祖として人々を救済している童磨ですが、実は教祖となっているのは人間時代が大きく影響しています。
そこで今回の記事では、童磨の過去や人間時代について詳しく解説していこうと思います!
- 童磨の過去って?
- 人間時代はどんな生活をしていたの?
- 鬼になったきっかけは?
などが気になった人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
上弦の弐・童磨とは
普段はチャラチャラした童磨ですが、猗窩座よりも鬼になったのが後にも関わらず、上弦の弐にまで上り詰めた実力者でもあります。
優しそうな雰囲気がありますがかなり猟奇的な性格をしており、笑顔で無惨への謝罪として、自分の目玉をほじくり出そうとするシーンもありました。
明るく振舞っている童磨ですがそれらはすべて演技であり、嬉しいや悲しいといった感情を持ち合わせていません。
また鬼としては珍しく、人間の頃の記憶があります。
血鬼術
童磨は、氷を操る血鬼術を使います。
すべての技で発生する冷気を少しでも吸ってしまうと、肺が凍り付いてしまい壊死してしまうほどの力を持ちます。
鬼殺隊士の全集中の呼吸を封じられてしまうため、鬼殺隊にとってはかなり相性の悪い血鬼術です。
氷で自分の分身を作り出す技もあり、見た目は小さくて可愛らしいものの、その威力はかなり強力。
分身は童磨と同じ血鬼術を童磨と同じ威力で使うことができ、実質童磨2人と戦うことになります。
カナヲや伊之助もこの分身に苦戦し、しのぶの毒が童磨に効いたため分身を止めることができましたが、万全な状態であったら童磨を止めるのはかなり難しいことが分かります。
武器としても使用する扇
童磨の血鬼術を発動する際にも扇を使っていますが、この扇自体が殺傷力の高い武器でもあります。
普通の人間はもちろん、柱であった胡蝶しのぶに致命傷を与えるほどの威力を持ちます。
信者であった女性が扇で攻撃された際には、斬られたことに気づけないほどでした。
無惨からは嫌われている
鬼にしては珍しく明るい性格をしている童磨ですが、無惨からはその性格ゆえに嫌われています。
童磨は無惨に心酔しており、積極的に任務に挑もうとする姿勢を見せていますが、それすらも無視されていたようです。
さらに同じ上弦の鬼からも煙たがられており、童磨自身は猗窩座のことを「親友」と言っていましたが、猗窩座は徹底的に童磨のことを嫌っていました。
黒死牟と猗窩座の会話にも入れてもらえず、童磨本人も無視されているのでは?と感じることがありました。
表向きは教祖として生活
童磨は鬼としては珍しく、人間社会に溶け込んで生活しています。
「万世極楽教」という宗教の教祖をしており、信者は250人ほどいます。
童磨が教祖として生活していることを無惨も認めていますが、あまり目立つと叱られてしまうので、人数を抑えているようです。
万世極楽教の教えは、「穏やかな気持ちで楽しく生きること。つらいことや苦しいことはしなくていい、する必要はない」というものになっています。教えだけを聞くと魅力的に感じますね。
童磨の過去や人間時代
いよいよ童磨の過去や人間時代について詳しく見ていきましょう!
童磨の人間時代の人格は、鬼の時と同じだったのでしょうか?
教祖夫婦の子供として生まれる
童磨は新興宗教の教祖であった夫婦の子供として生まれました。
生まれつき不思議な容姿で、虹色のような瞳や白橡色(しろつるばみいろ)の髪色をしております。
そのため、両親からは「神の声が聞こえる特別な子」とされ、神格化されていったのです。
そのうちに信者たちからも童磨は特別扱いされ、信者たちに頼られるようになっていきました。
もちろん童磨は「神の声」が聞こえたことはありません。しかし、両親にも信者たちにもそのことを伝えることはなく、神の子を演じ続けたのです。
信者たちからの悩みを聞く日々
神の子として神格化された童磨は、毎日信者たちの悩みを聞き続けました。
信者の中には、幼い童磨に対して涙を流し、極楽に導いてほしいと懇願する人も。
そんな信者たちの言葉を聞いた童磨は、極楽を信じている信者たちを憐れみを抱いたのです。
幼いながら、「極楽というのは人間が妄想して作り出したもの」という考えを持っており、そんなものに縋る人間を愚かな生き物と考えるようになりました。
そして、そんな気の毒な人間たちを救うのが自分の役目だと思うようになっていきます。
両親が死亡
童磨の父親は、色欲狂いでよく信者の女性に手を出していました。
しかし、ある日半狂乱になった母親にめった刺しにされて、父親は死亡。
母親も父親の後を追うように服毒自殺をして童磨を残して亡くなってしまいます。
悲惨な光景を目にした童磨ですが、そこには悲しみや怒りといった感情はありませんでした。
童磨は「部屋を汚さないでほしい」や「血の臭いが付くから換気しよう」としか思えず、両親に対しては何とも思わなかったのです。
自身が教祖となる
両親が亡くなった後、童磨は両親の後を継いで教祖となりました。
教祖という生き方以外にどうしていいか分からず、哀れな人たちを救うことが自分の使命と感じていたからかもしれません。
鬼となってからも教祖として生活し続け、生きることに苦しむ信者たちを食らい、自分の一部となることで救済してあげているという考えを持つようになりました。
童磨が鬼になった理由
童磨は20歳の時に無惨と出会い、自らの意思で鬼となりました。
鬼としては珍しく、人間だった頃の記憶も持っていて、性格も人間の時と変わっていません。
100年以上も鬼として生きており、教祖を続けています。
鬼となってからは、万世極楽教の神を無惨として信仰しています。
童磨が感情を失くしたのは幼少期が原因?
童磨の幼少期を見ると、生まれてからすぐに神の子として神格化され、自分の感情を表に出すことがありませんでした。
両親からも子供としての愛情を受けることはなく、ただ自分たちの宗教にとって都合が良いように扱われており、それが原因で歪んだ人間性が育っていきました。
「愚かな人間を救ってあげよう」という気持ちはあったので、違う幼少期を過ごしていれば、人を助けることのできる人物になっていたかもしれません。
感情を理解したいという気持ちはあった
感情が欠けていて共感性が無い童磨ですが、人間の感情を理解したいという好奇心のようなものはありました。
人間の感情を理解するために、相手を変えながら恋愛ごっこのようなものもしていたようです。
ただあくまでごっこ遊びだったため、童磨の感情が生まれることはありませんでした。
童磨は首を斬られた際に、自分も猗窩座と同じように首の弱点を克服できるんじゃないかと考えました。しかし、強くなりたいという思いがあった猗窩座に対し、童磨は死ぬ間際でさえ「悔しい」や「悲しい」といった感情が湧かず、やっぱり駄目だと諦めるような発言がありました。最後に自分も人間と同じ感情が生まれるんじゃないかと期待したのかもしれません。
最期にある感情が生まれる
感情が一切なかった童磨ですが、最期にとある感情が生まれます。
自分が殺して吸収した胡蝶しのぶが、童磨の最後に現れたのです。
しのぶは自分が死んでも仲間がきっとやり遂げてくれると告げると、童磨はそんなしのぶを見て生まれて初めて自分の心臓が脈を打つように感じたのです。
何だろうこれ 何だろう
©吾峠呼世晴/集英社 コミック19巻
今はもう無い心臓が脈打つような気さえする
これが恋というやつかなぁ 可愛いねしのぶちゃん
頬を染めて嬉しそうにしのぶに話かけ、さらにいっしょに地獄に行かない?としのぶを口説きますが、しのぶは笑顔で拒否。
最後の最後に、童磨は人を好きになるという感情が芽生えたのです。
伊之助の母親・琴葉への感情は恋ではない?
鬼となった童磨は、すでに亡くなっている伊之助の母親・琴葉とも関わりがありました。
夫や姑から日常的に暴力を振るわれていた琴葉が家から伊之助を連れて逃げ出し、助けを求めていきついた先が、童磨の万世極楽教だったのです。
この時の琴葉は、元の顔が分からないほど晴れており、ひどい暴力を受けていたようです。
そして琴葉は寺院で伊之助と一緒に、童磨によって保護されました。
童磨は美しく歌が上手で心が綺麗な琴葉を気に入り、琴葉は食べることなく、寿命が来るまで傍に置いておこうと考えたのです。
今までの童磨の性格からはかなり珍しいことですが、最終的には自分を受け入れてくれなかった琴葉のことを殺害し、食らっています。
琴葉に対して特別扱いはありましたが、しのぶに向けたような感情ではなかったのかな?と思います。
まとめ
童磨の人間時代や過去について解説しました。まとめると…
・教祖夫婦の子供として生まれ、珍しい容姿をしていたため神格化される
・神の子として信者たちの悩みを聞くが、全く共感できず信者たちを憐れに思うようになる
・両親が死亡するが、悲しみや怒りといった感情は湧かなかった
・哀れな人を救うことが自分の役割だと考え、両親の後を継いで教祖となる
・20歳の時に無惨に出会い、望んで鬼にしてもらう
童磨の異常な人間性は昔からで、幼少期の家庭事情が大きく影響していたようです。
鬼から人間になっても性格が変わらず、記憶を持っているのは、教祖として人を救うことが自分の使命という思いは変わらなかったからなのかもしれませんね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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