『鬼滅の刃』は、名も無きキャラクター、いわゆる「モブキャラ」も、有名な声優さんたちが演じていることで知られています。
他のアニメにも詳しいファンであれば、声だけで「あ、これはあの人だ!」とわかるのかも知れません。
しかし「鬼滅以外のアニメはあまり知らない」というファンにとっては、声やエンディングの声優さんの名前だけでは、誰がどのキャラクターを演じていたのかがわからないですよね。
そこで今回は『鬼滅の刃』において「名も無きモブキャラ」を複数演じている声優さんたちをご紹介したいと思います。
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複数のモブキャラを演じている主な声優さん
声優名 | 担当キャラの特徴 |
---|---|
高橋 伸也 | 大人の男性キャラ |
長谷川芳明 | 少年~青年キャラ |
外崎 友亮 | 若い男性キャラ |
杉山 里穂 | 20~40代ぐらいの女性キャラ |
東城日沙子 | 若い女性キャラ |
井上 宝 | 若い男性キャラ |
声優別の具体的な登場シーン
高橋伸也(たかはし・しんや)さん
少年キャラがたくさん出てくる『鬼滅の刃』の中で、高橋さんは「おじさん」、いやいや「大人キャラ」の担当が多いようです。
第1話:村の男性
一人で炭を売りに来た炭治郎に「おーい、炭を売ってくれ」と言っている男性が、おそらく高橋伸也さんだと思います。
ちなみに「この間は障子を張り替えてくれてありがとう」の男性は、後で紹介する外崎友亮さんではないかと思われます。
この場面の「ちょっと荷物運ぶの手伝ってくれねぇか」の男性も高橋さんっぽいのですが、どうでしょうね?
第2話:炭治郎に無理やりお金を渡された農夫
第2話のオープニング前、禰豆子を入れる籠を作るため、農夫に掛け合っているシーンです。
第1話では「優しくて勇敢なお兄ちゃん」というイメージだった炭治郎に(もちろん基本はそうなんですけど)、「融通が利かなくて頑固」な一面もあることを見せてくれたシーンでしたね。
第6話:和巳を殴った「里子の父」
「里子」という女性の父親が、里子の婚約者の和巳に対し、怒って殴りつけているシーンです。
もちろん和巳が悪いわけではないのですが、和巳と里子が一緒に歩いていたときに、里子だけが(『沼の鬼』にさらわれて)消えてしまったのですから、娘の父親とすれば、当然の気持ちですよね。
尚、「里子の母」の声は、杉山里穂さん(後ほど紹介します)だと思われます。
第8話:浅草で炭治郎を確保しようとした警官
浅草で「鬼にされた男性を押さえつけていた炭治郎」を確保しようとしていた警官3人のうちのひとりです。
おそらく最初の「貴様ら、何をしている!」、そして「いいから離れろ!」、「なんだコイツの顔、正気を失ってるのか?」と言った、3人の中でもリーダー格と思われる、炭治郎を警棒で殴ろうとした警官の声が高橋さんだと思われます。
そして残りの2人のうちのひとりが、長谷川芳明さんです。(後ほど紹介します)
第13話:「響凱」の原稿をけなして踏みつけた人
第13話で、鼓の鬼「響凱(きょうがい)」が人間だった頃に受けた仕打ちを思い出している場面です。
しかし、炭治郎は戦いの最中でもその原稿を踏まないように避けてくれていて、また、自分の血鬼術を「すごかった」と言ってもらえたことで、響凱は最期、救われて死んでいったのでした。
第14話&第15話:『藤の花の家紋の家』で診察してくれたお医者様
鼓の屋敷での任務を終えた炭治郎・善逸・伊之助を『藤の花の家紋の家』で診察してくれたお医者様です。
原作ではセリフがないのですが、アニメではその風貌に合ったコミカルな喋り方で、印象に残っている人も多いのではないでしょうか。
善逸を診て「ふむふむ」
炭治郎を診て「ふむふむ」
伊之助を診て「ふむふむふむ」
「うん、重症」
ちなみに、第15話の「完治です」もアニメオリジナルのセリフです。(原作ではここでの登場シーンすらない)
第21話:那田蜘蛛山で伊之助の頭をツンツンした隠(かくし)
那田蜘蛛山で事後処理が行われているとき、吊された伊之助を発見して「コイツ何?」と言っている方の隠です。(アニメでは「なんだこいつ?」でした)
さらにアニメでは木の棒で猪の頭をツンツンし、「あ、かぶり物だこれ、人間だ」というセリフもありました。
そして「さぁ・・・」と言っている方の隠は、外崎友亮さんだと思われます。
第26話:駅員
第26話は、鬼舞辻無惨に粛清される下弦の鬼たちが出てきたりして、登場人物がかなり多い回でした。
この回で唯一「名も無きキャラ」を演じていたのが高橋伸也さんで、おそらくここの駅員さんだと思います。
テレビアニメ「無限列車編」第1話:親方(整備士長)
煉獄さんが(お弁当をたくさん持って)機関庫に運ばれた無限列車を見に行ったとき、「おい、あんた!ここは立ち入り禁止だぜ」と言った親方(整備士長)です。
「人喰い列車などと噂されて悔しい。無限列車の運行再開が決まったので、精一杯の整備をして送り出してやりたい」と。
今まで演じられてきた『鬼滅の刃』のキャラの中で、いちばんセリフの多い役だったと思います。
劇場版&テレビアニメ「無限列車編」第5話:先頭車両にいた運転手
無限列車の先頭車両にいて、炭治郎を刺したこの人です。
つまり高橋さんは、無限列車にかかわる「駅員と整備士長と運転手」の三役を演じていたことになりますね。
長谷川芳明(はせがわ・よしあき)さん
長谷川芳明さんは「少年&青年キャラ」を担当しています。
第1話:皿を割ったと疑われた村の少年
炭治郎の鼻が利くことを、さりげなく教えてくれた人でしたね。
やってもいない罪で、鼻や口から血を出すほど責められた、気の毒な少年でした。
第4話:手鬼から逃げていた少年剣士
この少年剣士は「藤襲山(ふじかさねやま)に入れられている鬼とはどういうものか」を説明してくれていますが、なぜこんなに詳しいのかは謎です。
炭治郎が手鬼に襲われている隙に逃げ出したものの、結局は最終選別を生き残ることができなかった(他の鬼に殺された)のでした。
第16話:那田蜘蛛山で「とどめを刺してくれ」と言った隊員
母蜘蛛の糸に操られて重傷を負い、最後は首をねじり折られて殺された隊員です。
こんなに苦しんでいる場面でも「何とか助ける方法を・・・」と言っている炭治郎は、むしろ残酷だな、と。
苦しむことなく一瞬でバラバラにされた某先輩の方が、最期としてはマシだったのかも知れません。
第21話:カナヲに指示を仰いでいた隠
「こちらも蝶屋敷へ?」とカナヲに聞いている隠です。
那田蜘蛛山では、たくさんの隠がセリフ付きで登場しますので、モブキャラ担当の声優さんたちもほぼ総動員だったようです。
外崎友亮(とのざき・ゆうすけ)さん
外崎友亮さんは「おじさんではないけど少年でもない」という、高橋さんと長谷川さんが演じている間の年齢の男性キャラを担当されているようです。
第7話&第8話:浅草で鬼にされた男性
自分の正体を炭治郎に気づかれた鬼舞辻無惨が、混乱を生じさせるために咄嗟に鬼にした男性です。
炭治郎と珠世さんのおかげで、人を殺してしまう事態にはならなかったのが、せめてもの救いでした。
この男性がその後どうなったのか、原作未読のファンは気になるところだと思いますが、終盤に無惨を倒すための重要なピースとなり、見事に伏線が回収されることになります。
第11話:鼓屋敷から放り出された男性
炭治郎と善逸が任務のためにやってきた鼓屋敷から、突然放り出された男性です。
すでに致命傷を負っていて、炭治郎はどうすることもできませんでした。
第20話:姉蜘蛛を追ってきた隊員
原作には描かれていないのですが、アニメでは姉蜘蛛が累の家族になる前、つまり上のコマの顔だったときに、5人の鬼殺隊員に追い詰められる場面があります。
その5人のうちセリフのある隊員は2人で、ひとりが外崎さん、そしてもうひとりは長谷川友亮さんでした。
尚、その5人の隊員は、累の蜘蛛の糸によって「サイコロステーキ先輩」のように殺されています。
杉山里穂(すぎやま・りほ)さん
杉山里穂さんは「奥さんや若いお母さん」といったキャラを演じられています。
第1話:村の女性
高橋伸也さんのところでも使ったカットですが、最初の炭治郎を気遣うセリフの女性の(アニメでは「まあ、炭治郎ちゃん」から始まる)声は、秋保佐永子(あきほ・さえこ)さんだと思われます。
そして杉山さんが担当したのは、左下の「こっちも炭をちょうだい」と言っている女性か、あるいは、
こちらも高橋伸也さんのところで使ったカットですが、右のコマの「あら、猫なの?」と、しれっと言っている女性ではないでしょうか。
第2話:炭治郎に狭霧山への道を聞かれた女性
小さい子供をもつ母親ということもあり、まだ少年の炭治郎を気遣う女性の、優しいセリフでした。
「ほんとに人が行方知れずになっている」というのは、この直後に炭治郎が出遭う「お堂の鬼」の仕業だったのですよね。
第7話&第8話:浅草で鬼にされた男性の妻
鬼にされた男性も気の毒でしたが、一緒に歩いていた奥さんも気の毒でした。
東城日沙子(とうじょう・ひさこ)さん
東城さんは若い女性キャラを担当されています。
第16話:那田蜘蛛山で糸に繋がれた女性隊員
「駄目、こっちに来ないで。階級が上の人を連れてきて。そうじゃないとみんな殺してしまう。お願い」
自分の意志とは関係なく、何人もの仲間を殺してしまっていたのでしょう、本当に可哀想でした。
炭治郎がなんとか助けようとしましたが、最期は母蜘蛛に首をねじり折られて死んでしまいます。
ちなみにこの隊員、無名ではなく「尾崎」という名前がちゃんとあるんですけどね。
第21話:後藤さんとコンビを組んでいる女性の隠
那田蜘蛛山で、同じ隠の後藤さんと一緒に炭治郎を助け、禰豆子の箱を背負ってそのまま後藤さんと一緒に炭治郎と禰豆子を鬼殺隊本部へ連行した女性の隠です。
その後、また禰豆子の箱を背負って、後藤さんと一緒に炭治郎と禰豆子を蝶屋敷まで運んでくれました。
井上宝(いのうえ・たから)さん
井上さんは若い男性キャラを演じられています。
第8話:浅草で鬼舞辻無惨に殺された「やっちゃん」(推測)
第8話に登場するこの「やっちゃん」は、作中で鬼舞辻無惨に「すみません」と謝られた唯一のキャラです。
でもどちらかといえば、悪いのは酔っ払ってフラフラ歩いていた「やっちゃんの方」でしたよね。
この回は「名前のないキャラ」がたくさん出ているため、「やっちゃん」の役が誰なのかを特定するのは難しかったのですが、消去法でいくと、おそらく井上さんではないかと思われます。
このキャラには「やっちゃん」という役名がついているのに「無名」の扱いだったんですよね。
ちなみに、この「やっちゃん」と一緒に歩いていて、無惨に血を注入されて殺された女性(やっちゃんの兄嫁)は中恵光城(なかえ・みつき)さんが演じています。
第15話:那田蜘蛛山へ引き戻されてしまった隊員
せっかく恐ろしい那田蜘蛛山から出られたのに、糸が繋がっていたせいでまた戻されてしまった、気の毒な隊員です。
もし炭治郎が、このとき背中に繋がれていた蜘蛛の糸に気づいて切ってあげられていたら・・・と思ってしまいますね。
この回の「名も無きキャラ」を演じていたのは、高橋伸也さんと井上宝さんのお二人でした。
そして、高橋さんは「完治です」と言ったお医者様の役でしたので、この「繋がっていた隊員」が井上さんだということになると思います。
まとめ
今回の記事は、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」のオーディオコメンタリー(DVD/ブルーレイに収録)での花江夏樹さんと鬼頭明里さんのこんなやりとりを受けて、調べてみたことから始まりました。
伸也さん、いろいろ鬼滅出てますよね。
そうですね、いろんなキャラクターをやってくれてます。
そして他の声優さんについても調べていくうちにわかったことは、「尾崎」とか「やっちゃん」とか「里子の父」といったように、役名を出しても良さそうなキャラでも「敢えて役名をエンディングに出さないことで、その声優さんに他のキャラも演じてもらっている」ということでした。
今後も「このキャラは○○さんの声かな」と想像しながら、アニメの続きを楽しく見ていきたいと思います。
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