十二鬼月発足後、一度も上弦の壱の座を譲ることはなかった最強の鬼・黒死牟。
古参の鬼であり、無惨が最も信頼をしていた鬼でもあります。
黒死牟と対峙した際に、単独で上弦の鬼を倒した無一郎でさえも激しい恐怖を感じていました。
実は黒死牟は人間の時は鬼殺隊の一員であったため、鬼になってからも全集中の呼吸を使うことができます。
鬼殺隊の一員であったにも関わらず、なぜ黒死牟は鬼になってしまったのでしょうか?
今回の記事では、黒死牟が鬼になった理由について詳しく解説していきます!
- 黒死牟はどうして鬼になったの?
- 黒死牟は望んで鬼になったの?
- 人間時代の出来事が理由で鬼になったの?
などが気になった人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
黒死牟とは?人間だった時は何をしていた?
黒死牟は、約400年間ずっと上弦の壱の座に君臨していた最強の鬼です。
戦国時代の生まれであり、見た目も侍のような出で立ちをしています。
無惨からはビジネスパートナーとして信頼されており、心を読まれることは苦にならず、むしろ自分を取り繕う必要が無くて気が楽だったようです。
血鬼術で全集中の呼吸を強化させ技を放つため、威力はもちろんのこと、攻撃範囲がかなり広いうえに速度も異常であるというチート並みの強さを持ちます。
戦った柱たちも黒死牟の攻撃速度にかなり苦戦しており、痣を発現させた状態の無一郎でさえも攻撃を避けることができず、左手首を切り落とされました。
武家に双子の兄として生まれる
黒死牟は、武家である継国家の双子の長男として生まれます。
人間の時の名前は、継国巌勝(つぎくにみつかつ)です。
双子の弟・縁壱は生まれつき額に痣があったため、忌み子と扱われ、黒死牟とはかなり差を付けられて育ちました。
子供ながらに縁壱のことを哀れに思っていましたが、実は縁壱が自分よりもはるかに優れた人間であることを知ると、黒死牟は縁壱に強い嫉妬心と憎悪を抱くようになります。
そして母が亡くなったと同じ時に縁壱は自ら家を出て、黒死牟は縁壱がいなくなったことで穏やかな日々を過ごすようになります。
跡を継ぎ、黒死牟は武士として生活し、妻や子供にも恵まれました。
元鬼殺隊の一員だった
穏やかな時間を過ごし黒死牟は武士として生活していましたが、ある日の夜、鬼に襲われます。
そして鬼から黒死牟を救ったのは、すでに鬼殺隊にいた双子の弟・縁壱でした。
縁壱の剣技はさらに磨かれており、それを目にした黒死牟に再び激しい嫉妬心がよみがえったのです。
自分もその剣技を手に入れたいと平和な生活や妻と子を捨て、鬼殺隊の道を進むことを決めます。
鬼殺隊の一員になり剣技を極めようとした黒死牟は縁壱が使っていた日の呼吸を会得することはできませんでしたが、派生である「月の呼吸」を生み出しました。
努力の甲斐があり、剣技に磨きはかかり痣を発現させることにも成功しています。
鬼殺隊時代の黒死牟がどの階級であったかは判明していませんが、痣を発現させていて、かつ新しい呼吸を生み出していることから、柱に近い立ち位置であった可能性が高いです。
ちなみに黒死牟の鬼殺隊への志願理由は、「鬼に殺された部下たちの敵討ち」というものです。さすがに剣技を極めたいという理由だと、妻や子供、縁壱から反対されそうなので、もっともらしい理由を考えたのかもしれません。
無惨からの誘いで鬼になる
黒死牟は、自ら望んで鬼となりました。
さらに、鬼の始祖である無惨から直接鬼にならないか誘われ、鬼となっています。
無惨から直接勧誘を受けたという鬼は少ないので、黒死牟は人間だった時から無惨に鬼としての素質を認められていたのかもしれません。
無惨は「全集中の呼吸」を伝える剣士を鬼にしたいと考えており、剣士の中から黒死牟を選び勧誘しました。ちなみに全集中の呼吸が剣技として取り入れられるようになったのもこの頃だったため、全集中の呼吸が誕生してすぐに、無惨は興味を持ったようです。
当時の産屋敷家当主を殺害
鬼となった黒死牟は、無惨への忠誠を誓うために当時の産屋敷当主を殺害し、首を無惨に献上しました。
このことがきっかけとなり。産屋敷家の場所は厳重に隠されることになりました。
さらに隠が発足したのもこの事件がきっかけとなっており、現在は産屋敷家の場所を知っているのは柱や一部の隠のみとなっています。
日の呼吸の剣士を根絶する
鬼になったばかりの黒死牟は、日の呼吸の剣士を根絶やしにする命令を受けます。
無惨は黒死牟を鬼に勧誘した後、縁壱と遭遇し戦うことになります。
しかし、無惨は縁壱に傷一つつけることはできずに敗北。
このことから無惨は、また縁壱と同じような剣士が現れることを恐れ、日の呼吸を使う剣士を根絶やしにしようと考えたのです。
無惨は縁壱のことを恐れ、縁壱が亡くなるまでは表に姿を現さないようにしていたため、鬼殺隊に詳しい黒死牟に日の呼吸を使う剣士を皆殺しにするように命令し、黒死牟は命令を遂行しました。
黒死牟が鬼になった理由
剣技を極めるために、鬼殺隊士となった黒死牟ですが、無惨からの勧誘により鬼となってしまいました。
黒死牟が鬼となったのには、人間のままでは自分の望みを叶えることができなかったからです。
鬼にならないと叶えることができなかった黒死牟の望みとはいったい何だったのでしょうか?
では黒死牟が鬼になってしまった理由について、詳しく見ていきましょう。
縁壱に対する激しい嫉妬心
黒死牟は子供の時から剣技を極めたいと思って、稽古に励んでいました。
双子の弟である縁壱は、生まれつき痣あり、それが理由で忌み子として継国家では扱われていました。
子供ながらにそんな縁壱のことをかわいそうだと思っていた黒死牟は、縁壱のことをよく気にかけていた優しい兄でした。
しかし、縁壱が剣技の才能を発揮すると、黒死牟は自分の才能が大したものではないと思うようになってしまいます。
人格者であり、剣技の才能を持った縁壱にいつしか激しい憎しみや嫉妬心を抱くようになってしまい、黒死牟は縁壱を超えたいと強く思うようになりました。
鬼殺隊士となり鍛錬に励んだ黒死牟ですが、縁壱と同じ日の呼吸を会得することはできませんでした。
それでも努力を続け痣を発現させることに成功しますが、同じく痣を発現させた人たちが、25歳になるころに次々と死亡していったのです。
黒死牟は、剣技を極めたくても自分はその前に痣の寿命で死亡してしまうこと知り、絶望します。
そんな時に黒死牟の前に現れたのが、無惨でした。
ならば鬼になれば良いではないか
©吾峠呼世晴/集英社 コミック20巻
鬼となれば無限の刻を生きられる お前は技を極めたい
私は呼吸とやらを伝える剣士を鬼にしてみたい
無惨は呼吸を使った剣士を鬼にしてみたいという好奇心がありました。
そして、黒死牟には剣技を極めるための時間が欲しいという思いがあり、両者の望みが叶う形になってしまったのです。
こうして黒死牟は鬼殺隊から鬼となり、無惨の右腕ともいえる鬼へと成長していきました。
黒死牟は縁壱を超えることができた?
剣技を極めるために、すべてを捨てて鬼となった黒死牟。
縁壱を超えたいという激しい嫉妬から鬼の道を選んだ黒死牟ですが,鬼になったことで縁壱に実力で勝つことはできたのでしょうか?
実は黒死牟は鬼になってから縁壱と再会し、2人は戦っていました。
2人の戦いの結果について見ていきましょう。
80歳を超えた縁壱と戦う
赤い月の夜、黒死牟は縁壱と再会します。
再会した縁壱はすでに80歳を超えており、年老いてまるで別人のようになっていました。
縁壱も痣を発現していましたが、痣の寿命を乗り越えていました。
そして縁壱は鬼となってしまった兄を倒すべく、全盛期と変わりない剣技を見せつけたのです。
しかし、あと一撃でとどめを刺される、というとことで縁壱の動きが止まりました。
縁壱はとどめを刺す前に寿命をむかえ、立ったまま事切れてしまったのです。
鬼となった黒死牟ですが、最後まで弟の縁壱に圧倒的な力の差を見せつけられる結果となったのです。
そして縁壱の勝ち逃げという結果で戦いは終わり、黒死牟は怒りのまま縁壱の体を刀で両断しました。
両断された縁壱から出てきたのは、幼いころに黒死牟が縁壱にプレゼントした手作りの笛でした。黒死牟にとって縁壱は憎い存在でしたが、縁壱にとっては忌み子とされていた自分に優しくしてくれた兄だったのです…。
まとめ
黒死牟が鬼になった理由について解説しました。まとめると…
・武家に生まれたが、子供の時に双子の弟・縁壱に嫉妬心や憎悪を抱くようになる
・大人になり縁壱と再会し、縁壱の剣技を自分のものとするため鬼殺隊に入る
・痣を発現させ実力をつけるも、日の呼吸は会得できず、痣の寿命で未来がないことを知る
・無惨が現れ、鬼になるように勧誘されそれを受け入れて鬼となる
・鬼となって80歳を超えた縁壱と再会するが、縁壱は圧倒的な差を見せつけて寿命で亡くなる
黒死牟が鬼になったのは、縁壱よりも強くなりたいという思いからでした。
鬼となって強くなり、鍛錬するための時間を得ることができれば縁壱を超えられると思っていた黒死牟でしたが、80歳を超えた縁壱に敗北してしまいます。
しかも縁壱は戦いの後に寿命で亡くなってしまい、勝ち逃げしてしまったことで、黒死牟は永遠に縁壱に勝てなくなってしまいました。
鬼となって大勢の人を殺した黒死牟ですが、ちょっと不憫にも思えてしまいますよね…。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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