無惨の直属の配下である十二鬼月の中で下弦の壱であり、相手を眠らせる血鬼術を使う魘夢(えんむ)。
下弦の鬼たちが無惨に呼びつけられ、解体された際には唯一生き残った鬼でもあります。
無限列車編では汽車と融合し、約200人の乗客を人質にするという手の込んだ手段で炭治郎たちを苦しめました。
下弦と上弦では、同じ十二鬼月でも力の差があると考えられますが、魘夢は無惨によって大量の血を与えられて生き残っていたため、もし生きていればさらに鬼として成長できたかもしれません。
そこで今回の記事では、魘夢は上弦の鬼になれる可能性があったのかについて考察していきたいと思います!
- 魘夢の強さや血鬼術は?
- 上弦との力の差はどのくらいあるの?
- 上弦になれる可能性はあったの?
などが気になる人は、是非この記事を読んでみてくださいね。
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魘夢(えんむ)の強さや能力
下弦の壱という数字をもらっているため、無惨から血を与えられる前からすでにそれなりの評価はされていたはずの魘夢。
今までに登場した鬼とは全く違う戦い方をしていて、その厄介さに炭治郎たちも苦戦していました。
まずは魘夢の血鬼術や戦い方について、解説していこうと思います。
相手を眠らせる血鬼術を使う
魘夢の血鬼術は、相手を強制的に眠らせることができます。
眠った相手は夢を見るのですが、その内容は魘夢がコントロールすることが出来るみたいです。
炭治郎には家族と幸せに暮らす夢と、家族から責められる夢を見せていました。
リアルな夢であるため、夢なのか現実なのかを見極めるのが非常に困難です。
強制昏倒催眠の囁き(きょうせいこんとうさいみんのささやき)
魘夢の左手にある口から発せられる言葉を聞かせると、強制的に相手を眠らせることが出来ます。
眠った相手が目覚めるためには、夢の中で自決するしかありません。
炭治郎は夢の中で自決することで、目を覚ますことに成功していました。
強制昏倒睡眠・眼(きょうせいこんとうすいみん・まなこ)
魘夢の目と合うと、強制的に相手を眠らせることが出来ます。
目が合った瞬間に眠らされてしまうので、血鬼術を解いて目を覚ますとまたすぐに眠らされてしまうことも可能です。
炭治郎は何度も眠りと覚醒を繰り返していたため、夢と現実の区別があやふやになっており、現実で自決をしてしまいそうになるほど混乱していました。
自身の血を使って術を発動させることも可能
無限列車編では、自分の血を染み込ませた切符に、鋏痕(きょうこん)を付けることで術を発動させて相手を眠らせていました。
鼻の良い炭治郎ですが、術に掛けられた後で匂いに気付いていたので、使われた血の量はほんのわずかだったはずです。
少ない血の量でかなりリアルな夢を見せることが出来ていたので、使い方次第ではかなり厄介になりそうです。
用意周到な計画で隊士たちを迎え撃つ
魘夢は自分で隊士を殺すことはせず、自分の血鬼術を必要としている人間と取引をして、その人間を使って隊士たちの精神を破壊するという方法を取っていました。
円滑に計画が進むように、お客の中に̻刺客をしのばせるだけでなく、車掌や運転手も唆していました。
隊士たちは人間に対しては強く出れないため、そこも魘夢の狙いだったのかもしれません。
ちなみに炭治郎たちの夢の中に侵入した4人や運転手が持っていた武器は、魘夢の骨から作られたものになります。丈夫に作られているはずの隊服が簡単に貫通されてしまったのも、魘夢の一部から作られていたことが原因かもしれません。
魘夢は上弦の鬼になれたのか考察
魘夢の能力について解説したので、もし生きていたら上弦の鬼になることはできたのかを考察していきます。
果たして魘夢は上弦の鬼になれるポテンシャルはあったのでしょうか?
上弦の鬼にはなれなかった可能性は極めて高い
結論から言うと、魘夢は上弦の鬼にはなれなかった可能性が高いです。
魘夢の血鬼術で相手を眠らせてしまえばほぼ勝利は確定しているものとも考えられますが、上弦の鬼と比べるとやはり劣っていると思われる点がいくつかあります。
劣っていると思われる点を説明していきます。
血鬼術が戦闘向きではない
1つ目の理由は、血鬼術が攻撃的ではなく戦闘に向いていないからです。
魘夢の血鬼術は先ほど説明した通り、相手を眠らせることが出来る血鬼術です。
無限列車では、列車に乗って来た炭治郎たちを眠らせることに成功していますが、これには相当な手間と時間がかかっています。
ということは、手間と時間をかけないと大勢の人間を食べることや隊士たちと戦うことは少し難しいとも捉えることが出来ます。
本人も首を斬られた後、手間と時間がかかったと言っていましたね。
こんな姿になってまで…!!
©吾峠呼世晴/集英社 コミック7巻
これだけ手間と時間をかけたのに…!!
どのくらい時間をかけたかははっきりと分かっていませんが、乗客や運転手、車掌を唆し、信頼関係を築くとなるとかなり手間だったのではないかと思います。
汽車と融合した後に炭治郎たちと戦闘になりますが、その際もただ触手を操り攻撃してくるだけだったので、攻撃力自体はかなり低いと言えるでしょう。
炭治郎は重傷を負いますが、それは魘夢に唆された運転手が先のとがった武器で刺されたからであり、魘夢からの攻撃ではありません。
攻撃力だけなら、下弦の伍であった累の方が高かったかもしれません。
上弦の鬼と力の差がありすぎる
魘夢は下弦の壱のため、数字で見ると1つ上に当たる鬼は上弦の陸となります。
なので上弦の陸であった妓夫太郎と実力を比較してみましょう。
魘夢 | 妓夫太郎 | |
血鬼術 | 相手を強制的に眠らせることが出来る 術は夢の中で自決しないと解くことが出来ない | 血を鎌に変化させて戦う 鎌には致死性が高い猛毒が付いている |
殺した柱の数 | 不明(作中では殺したという表現はなし) | 15人 |
戦い方 | 人間を使い、敵の精神の核を破壊して廃人にする 自ら戦うことはあまりしない | 妹の堕姫に基本は戦わせる 堕姫が敵わない相手となった場合、姿を現し自らが戦う |
首の硬さ | 炭治郎がヒノカミ神楽で斬ることに成功 | 痣を発現させた炭治郎がヒノカミ神楽で斬ることに成功 |
こうして比較すると、魘夢と妓夫太郎でいかに力の差があるかはっきりと分かりますね。
魘夢は殺した柱の数は不明ですが、柱を殺している上弦たちのことを異次元の強さと言っていたので、おそらく柱を殺したことはない可能性が高いです。
そしてやはり一番の違いは血鬼術の強さでしょう。
魘夢は相手を眠らせることに対して、妓夫太郎は毒に耐性がある宇髄を苦しめる程の毒を操る血鬼術を使います。
さらに妓夫太郎の血鬼術は、相手を追い続けたり、吉原一帯を崩壊にまで追い込むほどの広範囲の技も出せたりとかなり応用が利く血鬼術になっています。
しかし魘夢の血鬼術は眠らせるという攻撃性はない能力になっており、術をかけるには色々と条件があるため、妓夫太郎と比べると劣っているように感じます。
自身で力不足を感じていた
魘夢は血を与えられて力を手に入れてから、さらに強くなって上弦に入れ替わりの血戦を申し込もうと意気込んでいました。
しかし炭治郎に頸を斬られ、200人いた乗客を誰一人として食べることが出来なかった最後をむかえ、自分の力のなさを実感したような発言をしていました。
上弦 ここ百年顔ぶれの変わらない鬼たち
山ほど葬っている鬼狩りの柱さえも葬っている 異次元の強さなのか
あれだけ血を与えられても上弦に及ばなかった…
上弦の強さを「異次元」と表現しており、自分とは比べ物にならないほどの力を持っていると自覚したようにも見えます。
柱以外の隊士で苦戦しているような自分では、上弦にはなれないと強く感じたのかもしれません。
功績を残せば可能性はあったかもしれない
魘夢が上弦になれる可能性は低いと言いましたが、可能性が完全になかったわけではありません。
確かに血鬼術や戦闘能力では上弦に及ばないため、入れ替わりの決戦を申し込んでも負けてしまう可能性が濃厚です。
しかし、実は十二鬼月の数字の昇格や降格は入れ替わりの血戦だけで決まっているのではありません。
基本的には数字を決めているのは無惨のため、功績を残して無惨に認めてもらえれば上弦になれた可能性はあります。
無限列車で乗客200人を食べることに成功し、炭治郎たちに勝つことが出来ていれば、さらに血をもらえて、新しい能力が芽生えたかもしれないので、可能性は0ではないかもしれません。
入れ替わりの血戦は鬼同士での戦いになり、負けた鬼は勝った鬼に吸収されてしまいます。魘夢が上弦になるためには時間がかかりそうですが、確実に実績を残し、無惨に気に入られるのが一番確実でしょう。
まとめ
魘夢が上弦になれる可能性があるのかどうかについて考察してみました。まとめると…
・魘夢の血鬼術は、攻撃性が無く上弦になれる可能性は極めて低い
・上弦の陸の妓夫太郎と比べても、劣っていることがハッキリと分かる
・功績を残して無惨に有能さをアピールできれば可能性はあったかもしれない
魘夢の血鬼術は相手を眠らせるというもので、柱の煉獄でさえも術を解くことが出来なかったほどやっかいな能力です。
しかし、上弦の鬼に相応しいと言えるほどの攻撃力は持ち合わせていないため、上弦の鬼になれた可能性は極めて低いでしょう。
ただ鬼としては計画的に行動することが得意のため、作戦が上手くいっていれば無惨に認められ、さらなる力を手にすることが出来たかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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