【上弦の鬼】の壮絶な過去。彼らはどんな人間時代を生きたのか

十二鬼月

2023年4月から、遊郭編の続きとなる刀鍛冶の里編のアニメ放送が決定しました!!

刀鍛冶の里編と言えば、始まりは上弦の鬼たちの集結シーンから始まります。

下弦の鬼たちとは違い無惨にパワハラされても動揺する様子はなく、さすが上弦だなと思いますよね。

そんな圧倒的な強さを持った上弦の鬼たちですが、過去には悲しすぎる経験をしていた鬼もいるということをご存知でしょうか?

そこで今回の記事では、100年余り顔ぶれが変わらなかった最強の鬼たちの過去について解説していこうと思います。

  • 上弦の鬼たちの過去って?
  • 人間だった頃はどんな人物だったの?
  • 辛い人間時代を過ごしていた鬼は誰?

などが気になった人は、是非この記事を読んでみてくださいね。

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上弦の鬼の過去

©吾峠呼世晴/集英社 コミック12巻

下弦の鬼とは違い、100年余り鬼殺隊に敗れたことがない強さを持つ上弦の鬼たち。

そんな上弦の鬼たちの過去を順番に見ていきたいと思います。

上弦の陸:堕姫(だき)・妓夫太郎(ぎゅうたろう)

©吾峠呼世晴/集英社 アニプレックス・ufotable

人間だった頃から2人は兄妹であり、それは鬼となってからも変わりませんでした。

2人の首を同時に斬らないと消滅しないという、兄妹らしい特徴がある鬼です。

堕姫は人間の時の名前は梅であり、妓夫太郎は人間の頃から名前は変わっていません。

遊郭の最下層で生まれる

遊郭の最下層では食べていくのも大変で、子供だった頃の妓夫太郎は親から邪魔者扱いされ、何度も殺されそうになりました。

見た目がすべての遊郭では妓夫太郎は忌み嫌われ、暴言を吐かれたり石を投げつけらりと悲惨な日々を過ごしていたのです。

そんな辛い日々は、妹の梅が生まれてから一変しました。

梅は幼いころから周りの人たちがたじろぐほどの美貌を持ち、梅の美しさが妓夫太郎の劣等感を吹き飛ばしてくれました。

さらに妓夫太郎は自分の強さに気付き、取り立ての仕事を始めたりと、兄妹の人生は良い方向へ向かっていったのです。

梅は焼き殺され、妓夫太郎も殺されかける

©吾峠呼世晴/集英社 コミック11巻

ある日妓夫太郎が仕事から戻ると、丸焦げになった梅を見つけました。

梅は客である侍の目玉を簪で刺して失明させたので、報復として生きたまま焼かれたのです。

妓夫太郎が梅に駆け寄ると、梅によって失明した侍が現れ妓夫太郎も斬りつけられてしまいますが、持っていた鎌を使って侍を返り討ちにし、侍と共謀して梅を焼いた女将も殺害します。

丸焦げになった梅を背負い行く当てもなく歩き続けた妓夫太郎ですが、傷が深く妓夫太郎も力尽きてその場に倒れます。

するとその場にたまたま居合わせた童磨が、妓夫太郎に対して鬼になるように誘いかけたのです。

妓夫太郎は梅と共に、鬼となって生き延びることを選びました。

新上弦の陸:獪岳(かいがく)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック17巻

善逸の兄弟子であり、雷の呼吸を極めようと努力家であった獪岳。

上弦の壱・黒死牟と対峙しますが、恐怖に負け命乞いをした結果、黒死牟から鬼への勧誘を受けて血を飲み鬼へとなりました。

鬼になって日が経っていないからなのか、人間だった頃の記憶ははっきりしています。

悲鳴嶼や孤児たちと共に寺で暮らす

©吾峠呼世晴/集英社 コミック16巻

岩柱・悲鳴嶼行冥は鬼殺隊に入る前は孤児を引取り寺で暮らしていましたが、獪岳もその孤児の中の1人です。

寺では穏やかな日々を送っていましたが、ある日寺のお金を盗んだことが他の子供たちにばれてしまい、その日は夜になっても寺に戻りませんでした。

そして寺に戻らなかった獪岳は鬼と遭遇してしまい、自分が助かるために寺にいた8人の子供たちと悲鳴嶋を喰わせると約束したのです。

その結果、寺は襲われ7人の子供たちは無くなりましたが、獪岳は何とか生き延びることに成功したのです。

桑島の下で修業する

その後は元鳴柱である桑島慈悟郎の下で、呼吸の継承者として熱心に修業に励むようになります。

しかし弟弟子として善逸と共に修業をするようになると、泣いて逃げてばかりいる善逸ばかりに桑島が構うようになり、次第に不満が募っていきます。

善逸が目障りでしかない獪岳は善逸に辛く当たりますが、それでも善逸は逃げ出さず、最終的には桑島は善逸と獪岳の2人を雷の呼吸の後継者にしようと決めたのです。

努力していた自分と善逸を同等に扱った桑島に対し、獪岳はさらに不安を募らせて、桑島が用意した揃いの羽織も一度も着ることはありませんでした。

上弦の伍:玉壺(ぎょっこ)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック12巻

鬼殺隊によって厳重に隠されていた刀鍛冶の里を発見するほど高い探知能力を持ちます。

生き物を殺して飾り付け、それを芸術品という狂気じみた感性の持ち主です。

人外の姿をした鬼ですが、これは趣味の肉体改造によるものみたいです。

幼少期から異常な感性を持つ

玉壺は、人間の時の名前を益魚儀(まなぎ)といい、漁村の生まれでした。

人間の時から異常な感性を持ち、動物を殺したり、異なる種類の魚同士を縫い縫い合わせてみたり、壺の中に鱗や骨を溜めたものを芸術だと言っていました。

周りの人たちはそんな益魚儀を気味が悪いと思いながらも、彼は幼いころに両親を亡くしてしまったからおかしくなってしまったと静かに見守っていました。

子供を惨殺し、報復を受ける

しかし益魚儀の異常性は増していき、ついに子供を惨殺して、死体を壺に詰めるという事件を起こします。

殺害された子供の両親は激怒し、益魚儀は報復として二又銛(ふたまたもり)で釘刺しにされ、瀕死の状態で放置されました。

釘刺しにされて半日経っても死ぬことはなく、そこにたまたま通りかかったところを無惨によって鬼にされたのです。

上弦の肆:半天狗(はんてんぐ)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック12巻

追い詰められれば追い詰められるほど強くなっていく半天狗。

分身を生み出して戦いますが、分身は斬っても増えるだけで本体の首を斬らないと消滅しないという厄介な能力を持ちます。

自分は弱い人間で、自分を責める人は悪であるという考えを持っていますが、それは人間の時からだったのでしょうか?

人の善意に付け込み悪事を繰り返す

昔から嘘つきで、すべて自分の都合が良いようにしようとする性格でした。

盲目の老人の振りをすると善意で世話をしてくれる人々が現れたため、本当は目が見えているにも関わらず、目の見えない老人を演じるようになります。

犯罪行為が見つかると、「自分は悪くない、この手が悪い」と言い逃れしており、この世で自分が最も可哀そうな人物であると思い込んでいました。

積み重ねた悪事が明らかになり、罪に問われる

善意で助けてくれる人たちを裏切るかのような半天狗の行いに憤り、盲目の男が半天狗の罪を告発しようとしましたが、半天狗に気付かれ殺害されてしまいます。

しかし、盲目の男性を殺したことで半天狗の今までの悪事が明らかになり、裁かれることになります。

半天狗は刑を軽いものにするため弱者の振りをしますが、罪を裁く奉行に嘘を見抜かれて打ち首になることが決まりました。

打ち首が決まった半天狗ですが、その後無惨と出会い鬼となります。

鬼となった半天狗は自分を裁こうとした奉行を殺害し、打ち首から逃れることに成功したのです。

新上弦の肆:鳴女(なきめ)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック16巻

上弦になる前から、便利な血鬼術を無惨に評価され側近として側にいる鳴女。

いつも琵琶を持っていることから、上弦たちからは琵琶女や琵琶の君などと呼ばれていました。

血を与えられ上弦の肆となると探知探索の血鬼術を習得し、禰豆子の居場所を探し出しました。

無名の琵琶奏者で貧しく暮らす

人間だった頃から琵琶奏者でしたが無名だったため、貧しい暮らしをしていました。

鳴女は演奏用として1着だけ綺麗な着物を持っていましたが、夫が博打でお金が必要になった時にその着物を売られてしまいます。

着物を売られた事に逆上した鳴女は、金槌で夫を殴り殺してしまいました。

夫を殺した直後に琵琶の演奏した鳴女ですが、ボロボロの服を着て震える手でなんとか琵琶を演奏したところ、なんとその音色が客に絶賛されたのです。

演奏前に人を殺すようになる

この称賛が忘れらず、鳴女は琵琶を演奏する前に人を殺すようになりました。

実際に琵琶奏者としての評価を上げていき、鳴女は良い演奏をするために人を殺し続けました。

ある日、演奏前の殺人のターゲットで無惨を選んでしまい、襲い掛かったところを返り討ちにされます。

無惨は鳴女を殺さず、むしろその行動を気に入り鳴女を鬼にしたのです。

上弦の参:猗窩座(あかざ)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック17巻

強者との戦いが生きがいであり、強者であれば人間であっても称賛する猗窩座。

自身の身体能力を向上させるという非常にシンプルな血鬼術を使います。

戦闘狂のような鬼ですが、実は登場した鬼の中で最も悲しいといえる過去を持っています。

病気の父と2人で暮らす

©吾峠呼世晴/集英社 コミック18巻

猗窩座が人間だった頃の名前は狛治(はくじ)といい、病気の父と2人で暮らしていました。

父の病気を治すために薬が必要ですが、家にお金がなかった狛治はスリを繰り返し、何度も捕まり罰を受けましたがスリをやめることはありませんでした。

しかし父は息子が自分のために盗みを繰り返すということに責任を感じ、「真っ当に生きてやり直してほしい」という遺書を残し、自殺してしまったのです。

命に代えても守りたい人達と出会う

©吾峠呼世晴/集英社 コミック18巻

父の死後、狛治は所払いの刑となり江戸を離れることになりました。

狛治は父の死を受け入れられず、乱闘を起こし子供でありながら素手で大人を7人も倒します。

そんな狛治の前に慶蔵(けいぞう)という1人の男が現れ狛治を自分の道場へ勧誘しますが、狛治はそのまま慶蔵に殴り掛かりましたが返り討ちにされ、気を失うまでボコボコにされました。

狛治が目を覚ましたのは慶蔵の家で、男は病弱な娘の看病を狛治に頼んだのです。

そして狛治は慶蔵の娘である恋雪(こゆき)と出会います。

病弱だった父と恋雪が重なり、狛治は恋雪の看病をしながら慶蔵と稽古をする日々を過ごすようになったのです。

1日中寝たきりであった恋雪ですが、狛治の看病もあって普通の回復ができるまでに回復しました。

18歳になった時に慶蔵から呼び出され、この道場を継いでほしいと言われます。

罪人である自分が幸せになり、誰かから好かれるなんて未来を描けなかった狛治ですが、父の遺言通りに人生をやり直し、自分を変えてくれた慶蔵と恋雪を命に代えても守りたいと強く思ったのです。

大切な人たちが毒殺される

©吾峠呼世晴/集英社 コミック18巻

恋雪からプロポーズの受け、狛治は祝言を上げることを父の墓に報告に行きました。

そして報告後、2人が待つ家に帰ると慶蔵と恋雪が毒殺されたという知らせを受けます。

道場の隣には、慶蔵と狛治のことをよく思っていない剣術道場があり、2人と戦っても勝てないからと言って井戸に毒を入れたのです。

父の時と同じ、自分の留守中にまた大切な人たちを失ってしまいました。

その後復讐のため狛治は剣術道場を襲撃し、門下生67人を全員素手で惨殺。

復讐を終えて街をさ迷い歩いていると無惨と出会い、反射的に無惨を殺そうとしますが無惨の手刀により顔を貫かれ、大量の血を入れられ鬼へと変えられたのです。

上弦の弐:童磨(どうま)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック12巻

上弦の中では新参であるにも関わらず、上弦の弐にまで上り詰めた実力者。

人間の振りをして教祖として生活をしており、250人くらいの信者がいます。

表情豊かに見えますが実は感情が無く、高い知性を活かして好青年に見えるように演じています。

教祖夫婦の子として生まれる

©吾峠呼世晴/集英社 コミック19巻

教祖夫婦の子供と生まれ、特異な容姿に加えて高い知性を持っていたため、「神様の声が聞こえる特別な子」として育てられました。

頭の良い童磨は両親や信者の前では神の子を演じながらも、心の中では自分に縋ってくる人間のことを愚かなものとして見ていました。

しかしそれ以外の生き方が分からなかった童磨は、愚かな人たちを救うことが自分の使命と考えるようになり、両親に言われるがまま神の子を演じ続けたのです。

感情が育たないまま大人になる

そんなある日、父が信者の女に手を付けたことが母にばれてしまい、母は怒り狂い父を滅多刺しにして殺害します。

その後母も父の後を追うように服毒し自殺し、童磨はその光景を目撃してしまいます。

しかし童磨は両親を亡くした悲しみは一切感じず、「部屋を汚さないでほしい」、「血の匂いがすごいから換気しよう」としか思えなかったのです。

そして両親が亡くなった後は自身が教祖となり、感情が育たないまま大人になったのです。

20歳になった時に無惨と出会い、無惨のことを神様と崇め、自ら望んで鬼にしてもらいました。

上弦の壱:黒死牟(こくしぼう)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック19巻

上弦の壱として、長年君臨し続ける圧倒的な強さを持っている黒死牟。

玉壺を単独で倒した無一郎でさえも、強烈な威圧感で対峙しただけで恐怖を与えました。

元鬼殺隊の剣士であり、血鬼術と全集中の呼吸を合わせて戦います。

武士の家の双子の兄として生まれる

©吾峠呼世晴/集英社 コミック20巻

黒死牟は人間の頃の名前は継国巌勝(つぐくにみちかつ)といい、戦国時代に双子の兄として生まれました。

縁壱は不吉な存在とされ父に殺されそうになりましたが、母が猛反発したことで10歳になったら寺に行かせるということになります。

弟の縁壱(よりいち)には生まれつき額に痣があったため、巌勝は武家である継国家の跡取りとして、縁壱とは大きく差をつけて育てられました。

いつも母にしがみついていた縁壱を不憫に思った巌勝は、自身が作った笛をプレゼントするなど縁壱のことを気にかけていました。

弟に対して嫉妬と憎悪を抱くように

©吾峠呼世晴/集英社 コミック20巻

ある日、巌勝の指南役の男が縁壱に声をかけ剣術に誘います。

縁壱はその日初めて剣を握ったにも関わらず、巌勝が勝つことが出来なかった指南役に打ち込み、気絶させたのです。

このことが周りに知られれば、自分と縁壱の立場は逆転すると考えましたが、その日の夜に母が亡くなり、縁壱は巌勝に挨拶をして屋敷から出て行ってしまいました。

亡くなった母の日記を読み、縁壱が母にしがみついていたわけではなく、病気で体が不自由となった母を支えていたことを知ります。

憐れんでいた弟が自分よりもはるかに優れた人物であることを知り、巌勝は縁壱に嫉妬と憎悪を抱くようになったのです。

鬼狩りになった弟と再会

縁壱が屋敷から出て行ったことで、少しずつ巌勝は穏やかな日々を送れるようになりました。

しかしそんな日々は一変し、巌勝が部下を連れていたところを鬼に襲われ、巌勝は鬼狩りとなっていた縁壱に命を救われます。

鬼を簡単に倒す縁壱の剣技を見て、巌勝は再び嫉妬と憎悪を抱くようになりました。

そして剣技を極めたいという強い想いから、妻と子を捨て鬼狩りとなります。

鬼狩りとなってからは縁壱には及ばないものの、痣も出現するほどの実力者になったのです。

剣術を極めるため、無惨の誘いに乗る

©吾峠呼世晴/集英社 コミック20巻

しばらくすると、痣を発現させると25歳までに死ぬということが判明し、巌勝は自分は縁壱を超えることはできないと絶望します。

そんな巌勝の前に現れたのは無惨であり、無惨は全集中の呼吸を使う剣士を鬼にしてみたいという興味があり、巌勝に鬼になるように提案します。

鬼となれば無限の時間を手に入れることが出来ると考えた巌勝は、無惨の誘いに乗り、鬼になることを選んだのです。

老体となった弟と再会する

©吾峠呼世晴/集英社 コミック20巻

鬼となった巌勝の前に、80歳を超え老体となった縁壱が現れたのです。

縁壱は全盛期と変わらぬ剣技を見せつけ、巌勝はあと1撃というところまで追いつめられます。

しかし、次の攻撃を繰り出す前に縁壱は寿命で亡くなったのです。

全盛期の頃と変わらない剣技を見せつけられ、巌勝は強い憎しみから死亡した縁壱を切り捨てます。

自分が切り捨てた縁壱の亡骸から出てきたのは、巌勝が幼いころに縁壱に渡していた笛でした。

まとめ

©吾峠呼世晴/集英社 アニプレックス・ufotable

上弦の鬼たちの過去についてまとめました。

特に堕姫・妓夫太郎と猗窩座の人間時代は悲惨なもので、敵であるにも関わらず感情移入してしまいますよね…。

その一方で人間だった頃から救いようのない性格をしていた鬼もいて、その鬼たちは地獄でたっぷりと罪を償ってほしいと思います。

2023年4月から放送の刀鍛冶の里編では、上弦集結から描かれるのでそれも楽しみです!

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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