優れた柔軟性と筋力を持ち、女性らしい独自の剣技・恋の呼吸で活躍する恋柱・甘露寺蜜璃。
魅力的なものにキュンと胸をときめかせる年頃の女子特有の感性を持ち、時に周りを驚かせる言動もありました。
そんな甘露寺蜜璃はこの物語(鬼滅の刃)においてどんな役割を果たしていたのでしょうか。
今回は、鬼滅の刃における甘露寺蜜璃の役割について、ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由について考察していきたいと思います。
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鬼滅の刃における甘露寺蜜璃の役割
ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由①
蜜璃の登場理由の第一は、壮絶な鍛錬を潜り抜けないとならない柱には不似合いな、女性らしく可愛らしいルックスと感性と言えるでしょう。
蜜璃が初登場した柱合裁判において、蜜璃の外に女性の柱として、蟲柱・胡蝶しのぶがいました。
しのぶは、薬学に長ける役柄もあり、知的な雰囲気と知識を全面に打ち出していました。
一方、蜜璃は、魅力的なものには場をもわきまえず、キュンと胸を高鳴らせ、とても女性らしい感性を持っており、その言動と共に可愛らしいルックスが場の雰囲気を和らげる存在感を持っていました。
フワフワした年頃の独特な世界観を全面に感じさせる女子であり、鬼との壮絶な戦いを潜り抜けているとは想像もつかない、とても可愛らしいルックス、これが、蜜璃最大の物語上での役割でしょう。
アニメ版では、声優・花澤香奈さんによって表現された可愛らしい声も相まって、女性らしい可愛さはさらに増長されましたね。
ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由②
蜜璃のイメージといえば、ハレンチと言っても過言ではない鬼殺隊の女性隊服を着こなす豊満でセクシーなボディも特徴の一つです。
公式の鬼殺隊の女性隊服には、最終選別を突破した蜜璃に羽織をプレゼントした煉獄杏寿郎も思わず「あられもないな!」と発言するほど驚いていました。
刀鍛冶の里での初登場シーンでは、温泉での蜜璃の全裸シーンもわざわざ描かれています。
このシーンは、殺伐とした鬼の討伐を主体とした物語の中で、ホッコリするような、少し張り詰めたものが和らぐような印象を受けます。
まさに蜜璃のセクシーなボデイは存在意義の一つであり、殺伐とした物語の上での癒しや花を添えるような役割なのだと考えられます。
ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由③
次に、蜜璃の物語上での役割として考えられるのは、セクシーで可愛らしいルックスには見合わないほどの強烈な強さとのギャップが上げられるのではないでしょうか。
うおおお 柱が来たぞ 凄ェ!!
強…
可愛いから忘れてたけど 強いんだよな 柱って…
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第13巻 第112話
上弦の伍・玉壺の血鬼術により生み出された化け物に襲われる刀鍛冶たちの元に、蜜璃が登場します。
あっという間に化け物を一網打尽にする様子を目の当たりにした刀鍛冶たちも驚くほどの強さでした。
”人は見た目によらず”を体現する存在、そして、そのギャップにより蜜璃の存在感もさらに強く印象付けられます。
ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由④
甘露寺蜜璃は好物の桜餅を食べ過ぎたことによる髪色の変化、生まれつきの筋力、相撲取り3人分の大食漢などの蜜璃の特徴に対する周りの反応にコンプレックスを感じ、悩んだ過去を持つこと。
蜜璃は17歳の時にお見合いが破談となり、そこから蜜璃はそれらの特徴を隠すようになりました。
自分を偽り、そのことに疑問を持つように…。
鬼殺隊に入隊した蜜璃は、お館様に”君は神様から特別に愛された人なんだよ”と諭され、本来の自分でいられる居場所を見出すことができました。
鬼殺隊で経験を積むうちに、コンプレックスも克服、自分の能力を最大限に生かし、活躍しました。
明るく人当たりの良い蜜璃がコンプレックスを克服していく過程は、どんな人にも何かしらある悩み事への向き合い方を提案する意図があったのではないかと考えられます。
ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由⑤
蜜璃は、無惨との最終決戦後、想い人である蛇柱・伊黒小芭内と互いに想いが繋がり、来世で結ばれることを誓いました。
”想い人と両想いになる”ことは年頃の女子の願いであり、憧れでもあります。
それを成就する存在、さらに悲恋による今生での別れ、これが蜜璃に託された役割だったのではないかと考えられます。
最終決戦において、壮絶な戦い故に今生では二人に残された時間は僅かばかりとなり、来世での約束を交わすことが精一杯でした。
互いに想いを告白し合う以前には、殺伐とした物語の合間に二人の可愛らしい交流の様子も描かれていました。
蜜璃がひた隠しにしていた大喰いも小芭内の前では隠すことなく嬉しそうに食べていたり、露出の多い隊服を心配した小芭内が蜜璃に長い靴下をプレゼントしたり…。
そして、蜜璃の鬼殺隊入隊の理由は、正に”添い遂げる殿方を見つけるため”です。
この目的は小芭内によって完全に果たされたのですが、今生では成就と共に死を迎えてしまうという悲恋となってしまいました。
この悲恋による恋愛の成就こそが、蜜璃に託された役割であると考えます。
鬼舞辻無惨討伐後の鬼のいない世界においては、竈門炭治郎と栗花落カナヲ、我妻善逸と竈門禰豆子、嘴平伊之助と神崎アオイも、互いの思いが繋がり恋愛が成就するカップルです。
しかし、鬼のいない世界においてというのが肝となっており、鬼がいなくなって初めて本当の幸せを手に入れることができたことが伝わってきます。
想いを寄せながら、共に柱として鍛錬をし、切磋琢磨しながら束の間の交流によって互いの思いを繋げた蜜璃と小芭内。
この二人が悲恋を迎えたことにより、鬼の卑劣さや理不尽さ、不条理さがより一層強く人の心に残りました。
まとめ
今回は、鬼滅の刃における甘露寺蜜璃の役割について、ワニ先生が甘露寺蜜璃を登場させた理由について考察してきました。
まとめると
吾峠呼世晴先生(ワニ先生)が甘露寺蜜璃を登場させた理由は
- 年頃で可愛らしいルックスやセクシーなボデイを持つ蜜璃は、殺伐とした物語上で癒しや花を添えるような役割があった
- セクシーで可愛らしいルックスとは対照的な強さとのギャップやコンプレックスに悩んだ過去を持つことにより、”人は見た目によらず”を体現する存在を印象付けた
- ”想い人と両想いになる”ことを成就し、さらに悲恋を表現することにより、鬼の卑劣さや理不尽さ、不条理さをより一層強く印象付けた
刀鍛冶の里編で大活躍し、上弦の肆・半天狗と上弦の伍・玉壺を皆と協力して討伐した蜜璃。
討伐後には、ケガは負ったものの、全員が生きて勝ち残ったことを喜び合う姿がとても印象的です。
思っていることを正直に言葉にして伝える蜜璃の存在によって、皆がホッとできたり、明るい気持ちになる、とても魅力的な女性ですね。
優しくて明るくて強くて可愛らしいなんて、ある意味理想の女性像を地で行く蜜璃でも、様々な理由から悩みやコンプレックスを抱えていました。
物語の中で悩みを克服し、自分の居場所や未来を構築していく姿はとても凛々しく、ルックスだけではない内面の美しさをも際立たせていましたね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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