大ブームの中、惜しまれつつ連載を終了した鬼滅の刃。
特に最後の無惨との戦いでは、無惨の圧倒的な力を前に炭治郎たち鬼殺隊が本当に無惨を倒すことができるのかとドキドキしましたよね!
隊士だけでなく、隠たちも力を合わせて全員で満身創痍になりながら無惨に立ち向かう姿は涙なしでは見れませんでした。
戦いのシーンももちろんですが、無惨が自分が死ぬと悟り、涙を流すシーンが強く印象的に残りますよね。
そこで今回の記事では、なぜ無惨は最後に泣いたのかを考察していきたいと思います!
- そもそも無惨はどんな最後だったの?
- 無惨は最後に何で泣いたの?
- 無惨にも感情はあるの?
無惨が泣いた理由について気になる方は、是非最後までお付き合いください。
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鬼舞辻無惨の性格
まずは無惨の性格についてみていこうと思います。
鬼の始祖であり、圧倒的な力を持つ無惨はどんな性格をしているのでしょうか?
自分本位で暴君
無惨と言えば、とにかく自分を第一に考えており配下の鬼については駒としか思っていません。
一般の隊士たちにとって脅威の存在になる下弦の鬼についても、「下弦は弱いから鬼狩りに倒され、存在意義がない」という理由で無惨自ら解体を行いました。
下弦たちは各々の想いを無惨にぶつけますが、無惨が気に入らなかった返答をした鬼たちは全員殺されたのです。(唯一生き残ったのは下弦の壱・魘夢のみ)
解体することで鬼側の勢力は衰えますが、自分が生きていればまた強い鬼が作れると考えていたのでしょう。
また、無限城での戦いでは便利でお気に入りという立ち位置であった鳴女(なきめ)についても、戦いで自分が不利になると感じると躊躇なく殺していました。
どんなに優秀な血鬼術があっても、自分にとって不利益であったり気に障るようであれば容赦なく殺すということから、無惨がいかに自分本位で暴君な性格かが分かりますね。
ファンブックには、人間的感性を持ち合わせておらず、共感能力が極めて低いとまで書かれています。確かに下弦を解体した時も相手の話を全て否定していましたよね…まさに鬼の始祖といえる性格ですね。
無惨の最期
無惨が泣いた理由を考察する前に、簡単に無惨の最期がどのようなものであったのかを解説していきたいと思います!
果たして無惨はどのような最期を迎えたのでしょうか?
産屋敷邸に襲撃する
覚醒した鳴女の能力により、禰豆子の居場所と鬼殺隊の当主である産屋敷の場所を特定した無惨は、単独で産屋敷邸へと向かいます。
すぐに耀哉を攻撃することはせず、耀哉と話をしますが無惨は耀哉の考えを否定しました。
その後耀哉は自分の命と引き換えに大爆発を起こし、無惨に大怪我を負わせたのです。
すると珠世が襲撃して無惨に薬を打ち込むことに成功し、さらに産屋敷家が襲撃されたと鴉から知らせを受けていた柱たちが一斉に無惨に襲い掛かります。
無惨は再び鳴女の能力で、柱を含めた鬼殺隊を無限城へとおびき寄せ決戦が始まります。
しかし無惨は戦いにはすぐに参加せず、珠世の「鬼を人間に戻す薬」を分解するため、繭となって回復に専念したのです。
薬を分解し、夜明け前の地上で戦闘
薬の分解を終えた無惨は、鬼殺隊の前に姿を現したのです。
姿を現した無惨は容姿が変わっているものの、圧倒的な強さはそのままでした。
しばらく鬼殺隊と交戦した後、愈史郎によって操られた鳴女によって無限城は崩壊し、鬼殺隊と共に地上へと追い出すことに成功しました。
首を斬っても死なない無惨を、夜明けまで引き止め陽光で倒そうと隊士たちは命をかけて無惨と戦います。
多くの隊士たちが犠牲になりながらも、夜明けまでの時間は少しずつ迫ってきました。
陽光によって死亡する前に、炭治郎に夢を託す
ようやく夜明けを迎えますが、無惨は自身を巨大な赤ん坊の姿に変え、肉の壁で陽光から逃れようとします。
しかし残った隊士たちにより、陽光が避けられない状態となり、ついに追い詰められます。
無惨は陽光で自分が死ぬことを覚悟し、最後に自分の夢を炭治郎に叶えてもらおうと考え、自分の力の全てを炭治郎に注ぎ込みました。
そして無惨は陽光によって消滅し、無惨の力を注ぎ込まれてしまった炭治郎は鬼となってしまったのです。
炭治郎は人間だった頃の記憶を無くし、陽光を克服した鬼として鬼殺隊に襲い掛かりますが、カナヲが鬼を人間に戻す薬を打ち込むことに成功します。無惨は炭治郎にこのまま鬼でいるように縋りますが、炭治郎は無惨の言葉に耳を貸さず、無事に人間に戻ることが出来ました。
無惨が最後に泣いた理由
無惨が涙を流したのは、日の光によって死ぬ直前のタイミングです。
自分が生存することがすべて第一であり、それ以外はどうでもいいと考えている無惨が、死ぬ直前に涙を流したことに衝撃を受けた人も多いはず。
ではいよいよ無惨が泣いた理由について考察していきます!
皆さんの考察と照らし合わせてみてくださいね。
①想いは不滅であるということを知って感動したから
無惨は涙を流した時に「感動して震えた」という風に言っています。
じゃあ何に対して無惨は感動したのか?ということになりますが、最終決戦で無惨の宿敵・産屋敷耀哉に言われた言葉が実現したためです。
無惨は産屋敷邸を襲撃した際に、耀哉と少しだけ話をしています。
その時に耀哉は無惨に対して、このようなことを言っていました。
永遠というものは人の想いだ
©吾峠呼世晴/集英社 コミック16巻
人の想いこそが永遠であり 不滅なんだよ
鬼との戦いによって多くの隊士が亡くなり、一時は鬼殺隊が壊滅状態にまで陥ったこともあります。
しかし、大切な人の命を理不尽に奪っていった無惨を許さないという強い想いが何年も受け継がれ、鬼殺隊は無くならず、最後には無惨を倒すことができました。
無惨は耀哉が言った言葉を下らないと一蹴しましたが、最終的には耀哉の言葉通りとなったことに感動し、涙を流したのです。
そして無惨は耀哉の言葉を都合よく解釈し、自分の悲願である「太陽を克服した鬼の王」となる想いを炭治郎に託したのです。
炭治郎はこの時すでに呼吸も心臓も止まっており、鬼にされることを抵抗する術がありませんでした…。細胞が完全に死んでいなかったため、無惨の血を全て注ぎ込まれ鬼となってしまったのです。
耀哉の言葉に納得したのは人間に戻っていたから?
ファンブックによると、無惨は人間が持っている感性が欠如しているため共感性が低く、物事に対して心が動かされることがなく、生きることだけを目的としているため虫に近いと書かれていました。
そうすると、感性を無くしているはずの無惨が最後に感動して涙を流したというのは少し違和感がありますね。
何故無惨は感動して泣いたのかと考えると、最後には鬼から人間に戻っていたからではないでしょうか。
無惨は戦いの前に、珠世によっていくつか薬を打ち込まれています。
打ち込まれた薬は全部で4つあり、下記のような無惨を弱体化させる効果があります。
1.鬼を人間に戻すための薬
2.老化の薬
3.無惨の肉体分裂を阻害する薬
4.細胞を破壊する薬
珠世が一番最初に無惨に打ち込んだのは「鬼を人間に戻すための薬」でした。
薬を打ち込まれてすぐに無惨は繭となって薬を分解することに専念していましたが、もしかしたら完全に薬を分解できなかったのかもしれません。
わずかに残った鬼を人間に戻すための薬が効いていて、人間としての共感性を少しだけ取り戻していたからこそ、耀哉の言葉に納得し、感動したとも考えられます。
②完璧な生物になれると確信したから
無惨は圧倒的な力を持っていながらも、自分のことを「限りなく完璧に近い生物」と評価していました。
さらに上弦が集結した際には、このようなことも言っています。
私が好きなものは”不変”
©吾峠呼世晴/集英社 コミック12巻
完璧な状態で永遠に変わらないこと
この発言から、無惨の願いはおそらく「完璧な生物」になることだったのでしょう。
では、無惨にとって完璧な生物とは何を意味するのか?と考えると、太陽を克服し、圧倒的な強さを手に入れた状態のことを指しているように思えます。
その2つを成し遂げるには、炭治郎を鬼にするのが最適だと気づいたのではないでしょうか。
なぜなら炭治郎は、太陽の克服に成功した唯一の鬼である禰豆子の兄で、無惨を唯一追い詰めることに成功した縁壱が使っていた日の呼吸の剣士だったからです。
炭治郎が鬼になれば、太陽を克服して、圧倒的な強さを手に入れる素質がそろっています。
自分は死んでも想いは誰かに託すことが出来ると身をもって知った無惨は、自分の夢を叶えてくれる可能性が限りなく高い炭治郎を鬼にできることで、完璧な生物になれると確信して涙を流したのかもしれません。
まとめ
最後に無惨が何故泣いたのかを考察してみました!
まとめると…
・珠世の人間に戻る薬が効いており、人間としての共感性を取り戻していた。
・産屋敷耀哉の言葉が実現し、何千年と続いた想いに感動したから。
・炭治郎を鬼にして、完璧な生物である鬼の王を誕生させることが出来ると確信したから。
珠世の人間を鬼に戻す薬が効いていたからこそ、人間にある感情が生まれて感動して涙を流したというのが最も有力説でしょう。
今まで自分以外の人や鬼をないがしろにしていたため、作中で一番優しい性格である炭治郎からも見放され、消滅する時にも無惨の前には誰も現れませんでした。
最後に感情を取り戻し涙を流すことがあっても、千年間以上続いた悪事を許してくれる人がいないというのは当たり前ですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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