鬼舞辻無惨を鬼にした「善良な医者」の正体とは

鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)

鬼の始祖であり、全ての鬼を統べ、その頂点である鬼舞辻無惨。

絶対的支配で鬼を操り、鬼舞辻本人も驚異的な強さで鬼殺隊との戦いも永きに渡りました。

そんな鬼舞辻無惨ですが、元々は普通の人間でした。

人間であった無惨が鬼になったのには、原作で明かされた「善良な医者」という人物が深く関わっています。

今回は鬼舞辻無惨を鬼にした「善良な医者」の正体について考察していきたいと思います。

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鬼舞辻無惨を鬼にした「善良な医者」の正体とは

原作コミックにおいて、「善良な医者」について触れられるのは、禰豆子が太陽を克服したことを無惨が知り、異様な喜びを露わに興奮状態となるシーンです。

そこでわかったことについて、まとめてみます。

人物像

©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第127話

温和そうで、献身的に無惨に尽くしている様子が描かれている「善良な医者」の人物像についてまとめると

  • 平安時代の医者である。
  • 二十歳になる前に死ぬと言われていた無惨を救おうと苦心し、献身的に治療をしていた
  • 医者の治療の効果を感じられず病状が悪化することに腹を立てた無惨に後頭部から頭を一突きにされ殺害された
  • 医者が殺害されて間もなく、医者の処方していた薬の効果が表れた。

「善良な医者」は、あくまでも、医者の善意で、医者としての本分を尽くすつもりで無惨に接していたことがわかります。

善良な医者の処方した薬”青い彼岸花”

©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第127話

「善良な医者」は無惨に”青い彼岸花”という名の薬を処方していました

薬には青色の彼岸花が使用されておりましたが、花についての詳細は「善良な医者」のみが知るところで、無惨はずっとこの花を探し続けてきました。

青い彼岸花の効用は、虚弱だった無惨の体を強靭にしましたが、太陽の下を歩けないという問題がありました。

「善良な医者」の正体

実は、「善良な医者」について、鬼の始祖・鬼舞辻無惨を作り出したことで、黒幕なのでは?むしろこの医者自体が鬼なのでは?などという意見も存在していました。

こちらでは、『鬼だったのでは説』、『黒幕説』について言及し、「善良な医者」の正体について考察します。

『鬼だったのでは?』説について

「善良な医者」が、処方していた”青い彼岸花”に自分の鬼の血を混ぜていた、もしくは並行して自分の血を分け与えていたのではないかという疑惑があります。

©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第6巻 第52話

無惨が鬼を作る場合、自分の血を分け、その血を克服した者のみ、鬼になれるという経緯があります。

「善良な医者」が鬼だったと仮定すると、病弱な人間だった無惨に対し、”青い彼岸花”を処方するのと並行して、自分の血を分け与えていたのではないかという仮説ができます。

しかし、殺害された姿を見る限り、頸を斬られたわけでもなく、太陽の下に晒されたわけでもなく、後頭部を一突きされ絶命しているので鬼であった可能性は低いと思われます。

なぜなら、鬼は頸を斬られるか、太陽の下に晒されることで消滅するからです。

そのため、「善良な医者」が鬼であった説は撤回できます。

『黒幕』説について

「善良な医者」が黒幕だったのかを考える際、”青い彼岸花”を処方して、無惨を鬼化させ、虚弱な体質を変えようと意図していたのかということが鍵になってくると思います。

©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第127話

原作において「善良な医者」についての記述は15巻127話のみとなっています。

描かれている様子から推測するに、病弱な無惨を不憫に思い、献身的に治療しているように見えます。

©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第127話

さらに、殺害されたシーンを描いた様子を拡大してみると次のような仮説が浮かんできます。

”青い彼岸花”という薬は完全に処方が決まっていたのではなく、無惨に処方した際の様子などを記しながら、その日その日で処方を変えていたのではないかと思われます。

医者の作った薬の調合を見たが試作の段階だったからか

”青い彼岸花”という薬の作り方はわからなかった

©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第127話

”青い彼岸花”は、試作段階の薬だったことも記載されています。

そのため、「善良な医者」が意図して、無惨に”青い彼岸花”を処方し、鬼にしようと目論んでいた可能性は低いと考えられます。

「善良な医者」も、強靭な体を手に入れる代わりに、人の血肉を欲し、日光に当たれない体になる事は予想もしていなかったとすれば、黒幕説についても撤回できます。

しかし、偶発的で意図していなかったとはいえ、鬼を作り出すきっかけを作ったという意味では諸悪の根源となってしまったことは事実でしょう。

「善良な医者」の正体は、本来の意味同様善良で献身的に無惨に尽くした医者である反面、意図的ではなかったにしろ、無惨という恐ろしい鬼を作り出した張本人でもありました。

まとめ

鬼舞辻無惨を鬼にした「善良な医者」の正体について考察してきましたがいかがでしたでしょうか。

まとめると

  • 「善良な医者」は平安時代の医者で、無惨に献身的に治療をしていた
  • 「善良な医者」は”青い彼岸花”を処方する治療で、意図的にではなく偶発的に鬼を作り出してしまった
  • 無惨に頭を一突きされ絶命している様子から、「善良な医者」が鬼である可能性は低く、黒幕でもない
  • 「善良な医者」の正体は、本当に「善良な医者」ではあったが、鬼の始祖を作り出した張本人だった

恐ろしい鬼の始祖が、献身的で善良な思いから生まれてしまったという事実に驚かされます。

病弱で、20歳まで生きられないと言われ育った無惨が健全な心を持てずに成長してしまったことには同情の余地があるとも言えますが…。

歪んだ精神を育んでしまったことから、善意で治療を施してくれていた医者を殺害する時点ですでに心には恐ろしい鬼の精神が育まれているようにも思います。

そして、「善良な医者」によって処方された”青い彼岸花”が結果的に無惨を鬼へと変えてしまいました。

「善良な医者」も自分の処方した薬が、このような結果を産む可能性のあるものだとは想像もしていなかったのではないでしょうか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

知れば知るほど魅力ある「鬼滅の刃」が大好きな1児の母です。
 
煉獄杏寿郎推しですが、他のキャラクタ―も魅力いっぱいなので、色々な角度からご紹介していけたら嬉しいです。

鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)
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