竈門禰豆子を本気で殺そうと刀を抜いた5人の鬼殺隊員は誰?殺さなかった理由とは?

竈門禰豆子(かまど ねずこ)
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

『鬼滅の刃』は、主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)が、鬼にされてしまった妹の禰豆子(ねずこ)を人間に戻すため、様々な困難に立ち向かう物語です。

鬼殺隊員となった炭治郎の任務は「鬼を倒すこと」で、それは他の隊員にとっても同じ。

つまり、他の鬼殺隊員が「鬼の禰豆子」の命を狙ってくるのは当然のことなのです。

お館様の計らいもあり、那田蜘蛛山の後の柱合会議以降は、柱も含め鬼殺隊から命を狙われることはなくなった禰豆子ですが、そこにたどり着くまでには幾度も命の危機がありました。

禰豆子の頸を斬ろうと刀を抜いた鬼殺隊員は誰なのか、そして実際には頸を斬らなかった(斬れなかった)理由は何なのかを、順番に解説していきたいと思います。

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竈門禰豆子に向かって刀を抜いた鬼殺隊と、斬られなかった理由

隊員場所禰豆子が斬られなかった理由
水柱・冨岡義勇雪山竈門炭治郎と禰豆子の心
嘴平伊之助鼓の屋敷我妻善逸が邪魔をした
蟲柱・胡蝶しのぶ那田蜘蛛山冨岡義勇が邪魔をした
栗花落カナヲ那田蜘蛛山鎹烏の伝令
風柱・不死川実弥産屋敷邸お館様の意向と禰豆子の心

竈門禰豆子を襲った5人の鬼殺隊

一人目:水柱・冨岡義勇(雪山にて)

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

禰豆子が鬼にされた直後、まだその状況を理解できていなかった炭治郎の前に水柱・冨岡義勇が現れ、禰豆子を斬ろうと襲いかかってきます。

なぜいきなり禰豆子が襲われたのかもわからず、ただ困惑しながら、それでも禰豆子を守ろうとする炭治郎。

しかし冨岡義勇は容赦なく向かってきて炭治郎から禰豆子を取り上げ、静かにこう告げます。

俺の仕事は鬼を斬ることだ。勿論お前の妹の頸も刎(は)ねる

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「どうか妹を殺さないでください。お願いします」

炭治郎はなんとか助けてもらえるよう懇願しますが、それでも禰豆子の頸を斬ろうと義勇が刀を振り上げると、その瞬間、炭治郎は義勇に向かって石を投げ、斧を持って戦いを挑む・・・フリをします。

それは「普通に戦っても勝てる相手ではない」と悟った炭治郎の捨て身の作戦で、結果的には失敗に終わるのですが、このことを義勇は鱗滝さんへの手紙でこう記していました。

「丸腰で私に挑んでくる度胸があります」と。

更に、炭治郎が義勇に一撃されるのを見た禰豆子は義勇の腕を振りほどき、炭治郎を守ろうとしました。

この瞬間、義勇の中に「この二人は何かが違うのかもしれない」という思いが芽生えたのです。

師匠の鱗滝左近次と共に「もし禰豆子が人間を襲ったら腹を切る」という考えに至るほどに、炭治郎と禰豆子の特異性と一縷(いちる)の望みに賭けた覚悟の程は相当なものだったでしょう。

二人目:嘴平伊之助(鼓の屋敷にて)

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鬼殺隊員でありながら、他の隊員を「仲間」だとは微塵も思っておらず、隊律どころか人間社会の常識すらほとんど知らなかった頃の伊之助です。

ただ「あの箱の中に鬼がいる、だから殺す」それは鬼殺隊員としては正しい行動でした。

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伊之助にしてみれば、鬼を斬ることに対して邪魔をしてくる善逸の行動の方が理解し難いものだったと思います。

善逸を散々痛めつけた挙げ句、禰豆子の入った箱ごと串刺しにしようとしていたところを、少し遅れて鼓の屋敷から出てきた炭治郎が止めに入りますが、伊之助の凶暴さは益々エスカレート。

しかし、炭治郎の必殺技(?)『頭突き』によって(少し時間差はあったものの)脳しんとうを起こし、しばらく気を失うことになります。

気がついた後、また炭治郎に戦いを挑んでいますが(取り合ってもらえませんでしたけど)、禰豆子の入った箱について触れることは、その後一度もありませんでした。

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このやりとりの直後からしばらくの間、炭治郎、禰豆子、善逸、そして伊之助の4人は一緒に『藤の花の家紋の家』に滞在することになりますが、感覚の鋭い伊之助は、もしかするとこの期間に「禰豆子は人に害を及ぼさない鬼」だということを本能で感じ取ったのかも知れませんね。

彼らが約1か月程を一緒に過ごした『藤の花の家紋の家』での様子は、こちらの記事で紹介しています。

三人目:蟲柱・胡蝶しのぶ(那田蜘蛛山にて)

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水柱・冨岡義勇と共に那田蜘蛛山に入り、二手に分かれて任務を遂行していた胡蝶しのぶ。

自身が倒した姉蜘蛛を従わせていた鬼(下弦の伍・累)を、冨岡が既に倒していたことも把握していました。

しかしもう1体、近くに鬼(禰豆子)がいるにも関わらず、冨岡が倒せていないことに気づいて助けに向かったのですが、そこでなぜか冨岡に邪魔をされてびっくりしたようです。

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冨岡自身、最初に雪山で禰豆子を見つけたときは有無を言わさず斬ろうとしていますので、しのぶの取った行動は理解できたでしょう。

しかし、しのぶのセリフにはいちいち棘(とげ)があり、口下手な冨岡が理解を得られるような説明をするのは難しい状況でもありました。

どういうつもりですか? 理由ぐらい話してくれてもいいんじゃありませんか?

あれは確か二年前・・・

そんなところから長々と話されても困りますよ、嫌がらせでしょうか。嫌われてると言ってしまったこと、根に持ってます?

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

そしてこの直後、しのぶは踵(かかと)から刃を出し、冨岡に向けて蹴り上げています。

笑みをたたえた顔と穏やかな声とは裏腹な、しのぶの恐ろしさを垣間見た瞬間でもありました。

しかし、鎹烏(かすがいがらす)から「炭治郎と禰豆子を鬼殺隊本部へ連れ帰れ」との伝令があり、冨岡としのぶのやりとりは途中で終わることとなったのです。

四人目:栗花落カナヲ(那田蜘蛛山にて)

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

冨岡の機転でしのぶの手から逃れた炭治郎と禰豆子でしたが、もうひとり、禰豆子の頸を狙ってきた鬼殺隊員がいました。

それが栗花落カナヲです。

カナヲは胡蝶しのぶからの命令である「鬼の頸を斬る」ということだけに徹していて、全く攻撃をせずにただ逃げ回っているだけの禰豆子に疑問を持ちつつも、頸を斬ろうと追いかけ回します。

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その姿にあまり殺意が感じられなかったのは、カナヲの感情のなさからなのでしょうが、なんとなく、少し楽しんでいるところもあったように見えるのは気のせいでしょうか。

幼少時代に親から虐待を受けて感情をなくしてしまっていたカナヲは、こんな風に誰かと追いかけっこをして遊んだ経験はなかったと思われます。

でもこのときの場面を改めて見てみますと、カナヲと禰豆子のその後にも繋がるような、可愛いシーンだと感じました。

しかしその追いかけっこも、鎹烏からの伝令によって終わったのでした。

五人目:風柱・不死川実弥(産屋敷邸にて)

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いちばんわかりやすく敵意むき出しで禰豆子を攻撃してきたのが風柱・不死川実弥です。

そしてこれまで禰豆子の命を狙ってきた鬼殺隊員たちと明らかに違ったのは、一撃で頸を斬ろうとはせず、いたぶって楽しんでいるような素振りを見せていたことでした。

「明らかに悪役」な感じで登場し、物語終盤の鬼舞辻無惨のセリフとかぶりますが「これでは(不死川と禰豆子の)どちらが鬼かわからない」とも言える状態。

お館様が姿を現してからは『鬼殺隊の柱』らしくなってはいるものの、お館様から「炭治郎と禰豆子を認めてほしい」と言われても拒否をしています。

ただし、この時点で拒否をしていたのは不死川だけではありませんでした。

嗚呼・・・たとえお館様の願いであっても、私は承知しかねる・・・

俺も派手に反対する。鬼を連れた鬼殺隊員など認められない。

信用しない、信用しない。そもそも鬼は大嫌いだ。

心より尊敬するお館様であるが、理解できないお考えだ! 全力で反対する!

その後、鱗滝さんからの手紙で「もし禰豆子が人を襲った場合、竈門炭治郎、鱗滝左近時、冨岡義勇の3人は腹を切る」という覚悟があることを示されますが、

死にたいやつは勝手に死に腐れよ。何の保証にもなりはしません

更に鬼舞辻無惨が炭治郎に追っ手を放ち、「初めて見せた尻尾を掴んで離したくない」とお館様が説明しても、

人間ならば生かしておいてもいいが鬼は駄目です、承知できない

不死川実弥が頑(かたく)なな態度を取る理由

尊敬するお館様からここまで理解を求められているにも関わらず頑なに拒否をするのは、実弥の過去が大いに関係しています。

  • 家族を鬼に殺された
  • 家族を殺した鬼は自分の母親
  • その「鬼になった母親」を手にかけたのは自分

家族を殺された悲しさと、家族を手にかけねばならなかった辛さ、そのどちらも味わってしまった実弥は、人一倍「鬼」というものを憎んでいたのです。

実弥には、鬼になってしまった家族を殺される炭治郎の気持ちもよくわかっていたかも知れません(そんな態度は全く見せていませんが、実弥はそういう男)。

それでも、残された他の人間のために「鬼は生かしておいてはいけない」という信念を持っていたのでしょう。

禰豆子が『稀血(まれち)』を拒否したのは想定外だった

GIF MAGAZINE

『稀血』とは、鬼が特に好む種類の血で、実弥は『稀血の中でもさらに稀少な血』の持ち主でした。

実弥が傷だらけなのは、自分の体を傷付けて(血を出して)鬼をおびき寄せていたからです。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

後の無限城でのこのセリフが、『稀血』の特性をよく現していて、『上弦の壱・黒死牟(こくしぼう)』でさえ反応しているほどでした。

しかし、そんな実弥の稀血を、禰豆子が自分の意志で拒否をしたことに対して実弥は驚いていました。

そしてこのことで、お館様の「禰豆子が人を襲わないことの証明」を認めざるを得なくなり、禰豆子を生かしておくことを渋々承知しています。

尚、実弥の「稀血」につきましては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

しかし「遊郭」では実弥の懸念どおりになっていた

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第10巻

おいこれ竈門禰豆子じゃねーか。派手に鬼化が進んでやがる。お館様の前で大見栄切ってたくせに、何だこの「ていたらく」は。

宇髄の言うとおり、「遊郭編」では禰豆子が牙をむいて人に襲いかかろうとするシーンがあります。

炭治郎が止めに入ったため、人間を傷付けてしまう事態にはなりませんでしたが、前後の状況がどうであれ、「禰豆子は人を襲わない」という保証はできていなかったことになりますね。

つまり、「人間ならば生かしておいてもいいが、鬼は駄目です」=「鬼はいつ豹変してもおかしくない」という実弥の考えは当たっていたのです。

鬼殺隊本部での実弥の登場シーンは、乱暴さや凶暴さが強調されていますが、実は誰よりも鬼のことをよくわかっていて、その上で禰豆子へあんな態度を取っていたのですね。

まとめ

竈門禰豆子は『鬼滅の刃』におけるヒロインなので、禰豆子を殺そうと襲ってくる者は、それが「鬼を倒す正義の味方」であっても「悪役」のように見えてしまいます。

しかし、結果的に皆が(最初は渋々ではあっても)炭治郎と禰豆子の思いを理解し、それが最後の無惨討伐へと繋がっていきました。

物語の前半で禰豆子が次々に命を狙われるシーンは、炭治郎の「禰豆子を人間に戻すために戦う」という覚悟と、鬼殺隊員の「鬼を滅殺する」という覚悟、両方の強い意志を象徴したものだったと言えますね。

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