風柱・不死川実弥(しなずがわさねみ)が持つ「稀血(まれち)」とは?その特徴と効果を解説

不死川実弥(しなずがわ さねみ)
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

「稀血(まれち)」、すでにテレビアニメにも登場しているこの言葉が次に出てくるのは、最終決戦地の無限城で風柱・不死川実弥のセリフの中です。

この「稀血」は不死川実弥の特徴でもあり、ある意味、武器でもありました。

今回はそんな「稀血」について解説したいと思います。

不死川実弥の「稀血(まれち)」、その特徴とは?

まず「稀血」とは?

その名のとおり「稀(まれ)な血」、つまり「珍しい種類の血」のことを言います。

人間には「稀血」と「普通の血」との違いがわかりませんが、鬼にとっては「明らかに違う特別な血」のようです。

「稀血」の特徴を言い表した実弥の名言

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

「猫にまたたび」、またたびの匂いをかいで、気持ち良さそうにゴロゴロ・スリスリする猫の姿が浮かぶのではないでしょうか。

そして不死川実弥の「稀血」には、鬼を惑わせて(酔わせて)戦闘能力を弱める効果がありました

上弦の壱・黒死牟(こくしぼう)をも惑わせた

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

脈拍が上がったことを認識した黒死牟ですが、この瞬間は、なぜ自分がそうなったのか、まだわからないでいる状態です。

稀血の中でもさらに稀少な「血」

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

実は不死川実弥の血は、稀血の中でもさらに珍しいものでした。

何百年も生きている黒死牟にとっても、もしかしたら初めてだったかも知れないぐらいの「稀少な血」だったのです。

実弥は経験上、弱い鬼ほど自分の血の影響を受けやすいことを知っていましたが、初めて対峙する上弦の鬼にも効くことを知り、実弥の方も少し興奮しているようですね。

先に重傷を負わされていた実弥

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

黒死牟が稀血に酔う前に、不死川実弥はかなりの重傷を負わされています。

内臓が飛び出しそうなぐらいの深い傷で、たとえ『柱』でも戦い続けることは難しい状態だったはずでした。

しかし、そこまでの傷を負いながらも、いや、そこまでの傷を負った(=出血量が多かった)からこそ、黒死牟にも「稀血の効果」が現れ、実弥はなんとか戦い続けることができていたのかも知れません。

稀血の前でも弱くはならなかった黒死牟

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

稀血の影響で脈拍が上がり、少しフラついた黒死牟ではありましたが、そこはさすがに『上弦の壱』、戦いにはほとんど影響せず、むしろその「ほろ酔い」な状態を楽しんでいるようでした

黒死牟
黒死牟

ほろ酔い気分が久々だったのは、鬼になってからは酒を飲めなくなったためだ。

なお、途中から岩柱・悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)が加わって黒死牟の相手をしてくれたことで、実弥は一旦戦闘から離れて自分で傷の応急処置をしています。

そしてその後、また黒死牟との戦いに戻っています。

不死川実弥が「自分の血は稀血」だと気づいた「悲しいきっかけ」

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

人間には「稀血」を嗅ぎ分ける能力は備わっておらず、鬼の反応で初めて知ることができるようです。

そして実弥にそれを教えた鬼とは、実の母親でした。

長男として家族を支えていた実弥

不死川実弥は7人兄弟の長男でした。

父親は家族に暴力をふるうようなろくでもない男でしたが、母親は子供たちを育てるために一生懸命働き、実弥はそんな母親とともに一家を支えていたのです。

玄弥
玄弥

お袋はとにかく朝から晩まで働いていたので、俺はお袋が寝ている所を見たことがなかったんだ。

実弥
実弥

親父は他人からも恨まれ、刺されて死んだ。自業自得だ。

突然襲われた家族

ある日の夜、母親の帰りが遅いのを心配して、外へ捜しに行った長男の実弥。

次男の玄弥が下の子たちと家で待っていたところ、戸を叩く音がして、小さい子たちは母親だと思って戸を開けてしまいます。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第13巻

戸を開けた瞬間に家に入ってきた「何か」は、突然子供たちに襲いかかります。

その「何か」とは「鬼」でした

実弥は母親を捜しに出たときに見つけたその鬼を追っていたのですが、捕まえる前に家族が襲われてしまったのです。

そして玄弥だけがまだ動けるのを見て、必死で「逃げろ!」と叫んだのです。

実弥が捕まえたのは・・・

その鬼と格闘していた実弥が怪我をして血を流すと、なぜか鬼の動きが鈍くなり、実弥は鬼を倒すことができました。(日輪刀で頸を斬ったわけではないので、まだ完全に死んだわけではなかったかも知れませんが)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第13巻

しかし、夜が明けて鬼の姿がはっきり見えたとき、その鬼の正体が自分の母親だったことに気づいたのです。

最愛の母が鬼になったのも、その鬼になった母が弟や妹を殺してしまったのも、悪いのは全部『鬼』

実弥の鬼に対する強い憎悪は、このような壮絶な過去から来ていたのでした。

その後はめちゃくちゃなやり方で鬼を殺していた

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻
©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

鬼殺隊に入る前の実弥が(たとえ雑魚鬼でも)鬼を倒すことができたのは、鬼を酔わすことができる稀血のおかげもあったことは間違いないでしょう。

むしろ、稀血が自殺行為を助長していたとも言える状況だったかも知れません。

ところが、そんな実弥のむちゃなやり方を見かねて、正しい方向へ導いてくれる人物が現れたのです。

先輩剣士との出会いと別れ

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

同じ鬼を追っているときに知り合った鬼殺隊の剣士・粂野匡近(くめのまさちか)のおかげで、実弥も鬼殺隊への道を歩むことになります。

鬼殺隊に入ってからも、実弥は相変わらず自分の体を傷付けるやり方を続けていましたが、それでも実力は確かで、ついに匡近と二人で十二鬼月と戦うことになりました。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第19巻

しかし、匡近はこの戦いで命を落とし、実弥はまたやりきれない思いを募らせることになったのです。

不死川実弥の稀血に惑わされなかった鬼

上弦の壱・黒死牟は、わずかながらも実弥の稀血に酔った場面がありました。

では、他の鬼はどうだったのでしょうか?

鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第21巻

残念ながら、無惨に稀血は効かなかったようです。

この後も、無惨が稀血の影響を受けているような場面は出てきていません。

竈門禰豆子(かまどねずこ)

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

炭治郎と禰豆子が鬼殺隊本部に連行されたときの場面です。

鬼への憎しみを誰よりも露わにしていた不死川実弥は、鬼の禰豆子は自分の稀血に反応するはずだと踏み、わざと腕を切って血を流し、禰豆子を挑発

その反応次第で、禰豆子をすぐに斬るつもりでいました。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第6巻

しかし、禰豆子は実弥の稀血に惑わされることなく、自分の意志で襲うことを拒否

このときの実弥の表情は、単に「人間の血を拒否した」という驚きよりも、これまで自分の前に現れた鬼は例外なく稀血に反応してきたにもかかわらず、(そんなに強そうでもない)禰豆子が「自分の稀血に惑わされなかった」というところに対する驚きだったのでしょう。

炭治郎
炭治郎

禰豆子がどこまで稀血の影響を受けていたかはわかりませんが、少なくとも俺の鼻は、不死川さんの血が特別だったことを探知できませんでした。やはり人間には通常の血と稀血の区別はつかないようですね。

不死川実弥以外の「稀血」の持ち主

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

メインキャラクターである竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助の3人が初めて顔をそろえた「鼓の屋敷」、そこで出会った少年「清(きよし)」です。

『鬼滅の刃』の中で、初めて「稀血」という言葉が出てきたのは、この鼓の屋敷に棲んでいる鬼・響凱(きょうがい)のセリフでした。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第3巻

稀血の少年「清」、実弥の稀血との違い

清の「稀血」(=一般的な稀血?)の特徴

その特徴は、炭治郎のカラス・天王寺松右衛門(てんのうじ・まつえもん)が解説してくれています。

天王寺松右衛門
天王寺松右衛門

生き物の血には種類系統があるのだ(暴言省略)。稀血の中でも更に数の少ないもの、珍しき血であればある程、鬼にはその稀血一人で50人、100人喰ったのと同じくらいの栄養がある。稀血は鬼のご馳走だ。大好物だ。

3体の鬼で清の取り合いになった

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第3巻

実弥の稀血は鬼を酔わせる(=戦闘力を弱らせる)効果がありましたが、清の場合は「喰いたい!」という欲求を強めてしまうようです。

ただ、鬼同志で争ってくれたおかげで隙ができ、清は鬼から逃げることができたのでした。

炭治郎
炭治郎

清は、響凱が他の鬼と争っているときに落とした鼓を拾っていました。それを打つと部屋が変わって鬼との距離をとれるので、なんとかしのげていたそうです。

怖い思いをした3兄弟

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

清は、弟の「正一(しょういち)」、そして妹の「てる子」と一緒にいるところを鬼にさらわれています。

屋敷まで連れて行かれた清は、恐怖の中、必死で拾った鼓を打って危険を回避をしていますが、兄を追って同じ屋敷に来た正一とてる子も怖い思いをしていました。

伊之助に踏まれた「てる子」

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

伊之助は炭治郎に「こんな小さい子を踏むなんて、どういうつもりだ!」と怒られていますが、それが悪いこととは全く思っておらず、炭治郎に戦いを挑んでいます。

しかし、鼓が打たれたことでまた部屋が変わり、伊之助と炭治郎&てる子は離ればなれになっています。

善逸に寝られた「正一」

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

鬼に追われ、一緒に逃げていた善逸と正一でしたが、恐怖のあまり、善逸が気を失って(寝て)しまいます

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第3巻

実際は、善逸の「寝たまま覚醒」で鬼を倒すことはできました。

善逸本人にその自覚はありませんでしたが。

ただ、屋敷から外に飛び出したときにも、善逸はとっさに正一をかばっていますので(自分は頭から落ちてかなり出血していた)、善逸は正一を2回助けたことになりますね。

最後は元気に帰っていった3人

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

もし清が「稀血」の持ち主でなければ、こんな怖い思いはしなくて済んだでしょう。

それでも大きな怪我はなく、最後は3人とも笑顔を見せてくれました。

また、この鼓の屋敷で炭治郎たちと出会ったおかげで、清は「鬼除け」になる藤の花の香り袋(鬼は藤の花が嫌い)をもらっていますので、その後は平和に暮らせたのではないかと思います

まとめ

「稀血」を持って生まれたことが、不死川実弥にとって「不幸」だったのか「幸い」だったのか、それは誰にも(実弥本人にさえも)わかりません。

しかし、その運命に逆らわず、最後まで強い信念を貫いて戦い続けた彼は、やはり柱になるべくしてなった人物だったのだと思います。

不死川実弥の活躍シーンがアニメーションで見られるのはまだまだ先ですが、それは「強い者ほど後の方に出てくる」というセオリーどおりなのでしょう。(煉獄さんと猗窩座は例外ですけどね)

そして「猫に木天蓼(またたび)、鬼には稀血」、このセリフが聞けるのはテレビアニメか劇場版か、どちらになるのかを楽しみに待ちたいと思います。

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