「鬼滅の刃」において、9人の柱の内の一人、風柱・不死川実弥。
彼はどんな性格なのでしょうか。
今回は、不死川実弥の人となりや人物像について、考察していきたいと思います。
不死川実弥の性格
プロフィール
名前 | 不死川実弥(しなずがわ さねみ) |
年齢 | 21歳 |
家族構成 | 父・恭梧(きょうご) 母・志津(しず) 弟・玄弥(げんや) 就也(しゅうや)弘(ひろし) 妹・こと 貞子(ていこ) 寿美(すみ) |
誕生日 | 11月29日 |
身長・体重 | 179㎝・75㎏ |
出身地 | 東京都京橋區(く) 現在の中央区京橋 |
趣味 | カブト虫を育てる |
好きなもの | おはぎ |
好戦的
初登場の柱合裁判のシーンにおいても見られましたが、鬼に対して人一倍強い敵意を持っています。
敵視する相手なら、鬼、仲間関係なく暴力的な言動を見せます。
強い正義感を併せ持っているのですが、暴言や暴力の方が先に立ってしまう傾向が…。
特に言葉遣いは荒々しく、とても挑発的です。
礼節をわきまえている
”知性も理性も全く無さそうだったのに すごいきちんと喋り出したぞ”と炭治郎が言ったように、それまでの荒々しい態度からは想像もできないほど、お館様に対して、礼節をわきまえた対応をする実弥。
けれど、このような対応は初めからできていたわけではありませんでした。
白々しいんだよォ 鼻につく演技だぜ
隊員のことなんざァ 使い捨ての駒としか思ってねェくせに
アンタ武術も何も齧ってすらねェだろォ
そんな奴が鬼殺隊の頭だとォ? 虫唾が走るぜェ ふざけんじゃねェよ!!
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第19巻 第168話
さきほどのシーンが嘘のような、お館様に対する無礼な暴言の数々…。
これは、実弥が初めての柱合会議に出席した時の様子です。
一緒に下弦の壱を倒した同志の粂野匡近(くめのまさちか)は亡くなり、自分だけが柱になったことにも当たり所のない思いを抱えて、会議に参加していた実弥。
そんな実弥の思いを察していたお館様は、実弥に匡近の遺書を渡し、実弥の思いに寄り添ってくれました。
さらにお館様は、匡近の夢は自分の夢と一緒だとも伝えるのでした。
初対面の時のお館様のことを、実弥は実の母・志津を思い起させたと言っていました。
実弥が誰よりも大切に思っている母に似た所のあるお館様に対して改心したのは、とても自然なことだったのでしょう。
家族思い
実弥:父親がいねぇとなると 皆 心細いだろうから
これからは俺とお前でお袋と弟たちを守るんだ いいな?
玄弥:これからはじゃなくてこれからも だよな
ろくでなしの父親が人に恨まれて刺されて死に、次男の玄弥と家族を守ろうと誓います。
そんなある日、母親が鬼に変貌し、玄弥と実弥以外の弟妹を惨殺。
家族を守ろうと、狼のようになった母と戦い、最愛の母に手をかけざる負えなかった実弥。
実弥の鬼への強い敵意はこの時生まれたのでしょう。
母を殺めた後は、藻掻きながら、自己流で鬼と戦い、捕らえ陽の光で焼き殺していたと語っています。
玄弥に対し、冷たく当たり、”何の才覚もないから鬼殺隊を辞めろ”や”再起不能にしてやる”などと凄んでいたのも、実は玄弥を心配してのことなのです。
……テメェは本当にどうしようもねぇ弟だぜぇ
何の為に俺がァ 母親を殺してまでお前を 守ったと思ってやがる
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第19巻 第166話
その証拠に、上弦の壱・黒死牟に両腕と胴体を切り落とされ絶体絶命の状態になった玄弥の元に、技を繰り出し実弥が現れます。
そして、玄弥に対して、本音を語り始めました。
テメェはどっかで所帯を持って 家族増やして爺になるまで生きてりゃあ良かったんだよ
お袋にしてやれなかった分も 弟や妹にしてやれなかった分も
お前が お前の女房や子供を幸せにすりゃあ良かっただろうが
そこには絶対に俺が 鬼なんか来させねぇから……
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第19話 第166話
不器用ながら、家族に対する思いは誰よりも持っていて、決して失わなかった実弥。
その思いの籠った告白に心を打たれますね。
こんなお兄ちゃんがいたらと誰もが思うシーンではないでしょうか。
そして、それは鬼となり自らの手で討伐した母に対しても…。
宿敵・鬼舞辻無惨が壮絶な戦いの末、消え去り、その戦いの途中、投げ出され気を失っていた実弥は亡くなった家族の姿が見えました。
亡くなった家族たちとは離れ、暗闇の中にいる母に、そっと寄り添う実弥。
母の罪を一緒に背負うと手を差し伸べ、寄り添う実弥の優しい心が伝わってきます。
鬼になったとはいえ母を討伐したことに、実弥自身、長い間心を痛め苦しんできたことでしょう。
その後、父親の横槍が入り、生還する実弥。
父親もぶっきらぼうですが実弥を生きる事へ後押しする姿に、何だか実弥の思いが報われたような、そんな安堵の気持ちが湧いてくるシーンです。
友を思いやる心
母を殺めてしまった後、一人、鬼の討伐をしていた実弥は匡近と出会い、心を通わせました。
失意の実弥がまた人を信じてみようと思えた相手。
けれど無情にも、共に戦った鬼の討伐で匡近は命を落としてしまいます。
大切な人が笑顔で天寿を全うする その日まで幸せに暮らせるよう
決してその命が理不尽に脅かされることがないよう願う
例えその時 自分が生きて その人の傍らにいられなくとも
生きていて欲しい 生き抜いて欲しい
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第19巻 第168話
匡近の遺した遺書に書かれた言葉に涙する実弥。
実弥はこの言葉を胸に前に進んできたのだと思います。
この言葉は、本物の鬼はいませんが、鬼のような心を持った人などのいる現代を生きる私たちにも勇気を与える言葉ではないでしょうか。
実弥は、きっと、匡近に恥じない生き方をしようと心がけていたのだろうと思います。
本来の優しい心
鬼のいない世界になり、炭治郎が療養している蝶屋敷で、すっかり人間に戻った禰豆子と再会します。
屈託のない笑顔で”私寝るの好きです”と話す禰豆子に、亡くなった玄弥の幻影を見た実弥。
禰豆子にそっと手を差し伸べ、優しい微笑みをみせながら、頭をなでなでします。
あの好戦的な表情もすっかり消え失せ、本来の少し不器用だけれど本物の優しさを持った実弥の姿が見られました。
鬼に家族を奪われる前はきっとこんな優しい表情で、弟や妹、そして母などに接していたんだろうと想像できますね。
頼りがいのある優しいお兄ちゃん。
玄弥も死の間際に実弥に伝えていました。
まとめ
今回は、不死川実弥の人となりや人物像について、考察してきましたが、いかがでしょうか。
好戦的で強面キャラの実弥ですが、本来は礼儀正しく、家族や友達思いで正義感の強い、優しい面を持っていることが伝わったら、嬉しいです。
まだまだ、ご紹介しきれていない実弥のエピソードも沢山ありますので、引き続き鬼滅の刃をぜひお楽しみください!
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