鬼殺隊の最高位である柱であり、「蛇柱」の称号を持っている伊黒小芭内(いぐろおばない)。
左右の瞳の色が違い、首元には白い蛇の鏑丸がいて口元は包帯に覆われています。
鬼の禰豆子を庇う炭治郎に対して、容赦ない一撃を入れていたことから鬼に対して強い憎悪があることが分かりますね。
今回はそんな伊黒の過去・生い立ちについて解説したいと思います!
- 伊黒の過去はどんなものなの?
- 口元の包帯は何か理由があるのか?
- 鏑丸との出会いは?
- 何で鬼殺隊に入ったの?
1つでも気になったものがあったら、是非この記事を読んでみてくださね。
伊黒小芭内の過去と生い立ち
ここでは伊黒が鬼殺隊に入るまでの過去や生い立ちを解説します。
口元に包帯をしているのには、壮絶な過去が関係していました…。
生まれてからずっと座敷牢の中で過ごす
伊黒は女性ばかりが生まれる一族で、370年振りに生まれった男の子でした。
生まれてからずっと座敷牢で過ごしており、母や姉妹たちは猫なで声で親切に伊黒に接し、1人の子供では食べきれないような大量の料理を座敷牢へ運んでいました。
夜中には何かが這い回る不気味な音がし、音が鳴ってる間は恐怖で汗が吹き出し、少しも眠ることができなかったようです。
運ばれてくる大量の料理は伊黒1人では食べきることのできない量で、換気がされない座敷牢では脂の臭いが充満していました。伊黒が柱の中で最も小食なのは、過去の出来事が関係しているのかもしれませんね…
自分が鬼に食べられるために生かされていると知る
12歳になると初めて座敷牢から出されます。
そこで目にしたのは、下半身が蛇のような姿をした女の鬼でした。
蛇の鬼は『まだ小さいので、もう少し大きくしてからにしよう』と言い、その時に伊黒は自分はこの鬼にいずれ食べられてしまうということを知ります。
伊黒の生まれた一族は、蛇の鬼が襲った人たちの金品で生計を立てる代わりに、自分たちが生んだ赤子を鬼に差し出していました。
伊黒も赤子の時に食べられるはずでしたが、珍しく生まれた男の子であり、両目の色が違うというということで鬼に気に入られ、成長して食べる量が多くなるまで生かされていたのです。
鬼は伊黒の口元を自分と同じようにすると言い出し、伊黒の口を切り裂き、溢れた血を飲みました。
このことをきっかけに、伊黒は傷を隠すように口元に包帯をしています。
座敷牢から逃げることを考えているときに、鏑丸と出会う
それから伊黒は座敷牢から逃げ出し、生きることだけを考えるようになります。
生まれてからずっと座敷牢にいたため力が無かった伊黒は、簪を盗み、見つかってしまうのではないかという恐怖と戦いながら木の格子を削り続けました。
その時に座敷牢に迷い込んできた蛇が鏑丸です。
蛇の鬼の存在から、伊黒にとって蛇は恐怖の対象になるのではと思いましたが、鏑丸は自分と同じように誰も味方がいない一人ぼっちの状態。
自分と同じような境遇にいたからこそ、伊黒は鏑丸を受け入れたのかもしれません。
座敷牢から脱出する
座敷牢から逃げ出すことに成功しましたが、それに気づいた蛇の鬼は伊黒を追いかけてきます。
鬼に捕まり、間一髪のところを当時の炎柱に救われました。
炎柱によって生き残った従姉妹と引き合わせてもらいましたが、従姉妹から罵声を浴びせられ、そのことが原因で心に深い傷を負いました。
炎柱は代々煉獄家が務めており、伊黒の年齢は杏寿郎と1つしか違わないため、助けた炎柱というのは杏寿郎の父・槇寿郎であると考えられます。
鬼殺隊に入った理由
伊黒が鬼殺隊に入った理由は、自分が逃げ出したせいで親族が殺されたという自責の念に駆られたためです。
その思いが強くなったのは、生き残った従姉妹から浴びせられた罵声でした。
あんたが逃げたせいでみんな殺されたのよ!!
©吾峠呼世晴/集英社 コミック22巻
五十人死んだわあんたが殺したのよ
生贄のくせに!!大人しく食われてりゃ良かったのに!!
従姉妹に言われた言葉に正当性がないことは伊黒自身も頭では分かっていましたが、幼かった伊黒の心に深い傷を残しました。
そんなやり場のない思いを鬼に向けるため、伊黒は鬼殺隊に入ります。
誰かを助けると自分の存在を少し認めることができましたが、『自分は醜い一族の生まれ』であり、『殺された親族たちが自分を恨んでいる』ということを忘れることはできませんでした。
まとめ
伊黒小芭内の過去や鬼殺隊に入った理由などについて解説しました。
・人を殺して私腹を肥やす女系の家に生まれ、座敷牢で育てられる
・12歳の時に鬼に食われるために育てられていることを知る
・鏑丸とは座敷牢で出会う
・逃げ出すことに成功するが、生き残った従姉妹に罵声を浴びせられ自責の念に駆られて鬼殺隊に入る
ほとんどの人が鬼による悲しい過去がきっかけで鬼殺隊に入っていますが、伊黒の過去はその中でも特に悲しいエピソードでした…。
生まれてから信頼できる人間がそばにいなかったため、鬼殺隊に入ってもなかなか人を信用しなかったのは過去の出来事が理由の一つなのかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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