口元を包帯で覆い、白い蛇を連れて戦う、蛇柱の伊黒小芭内。
口元の包帯は彼のトレードマークとなっています。
今回は、口元を包帯で隠す悲しい理由から、その壮絶な原因までを考察していきたいと思います。
伊黒小芭内の口元
包帯で隠す理由
物語上、初めて小芭内の素顔が現れるのは、無惨との最終決戦の最中、負傷した蜜璃を隠に預け、戦場に戻るシーンです。
包帯が解け、目鼻立ちの綺麗な顔立ちに似つかわしくない、口元が耳の近くまで大きく裂けたような深い傷跡が現れます。
こんな大きな傷が口元にあったのですね。
そして、それは不慮の事故などでの傷跡ではなく、人為的に何かの理由で付けられたような、理由を聞くことを憚られるような痛々しいものでした。
個人的に、包帯は、時代としてマスクの代わりのようなもので、表情を隠したいとか、そういった心理的な理由で包帯を巻いているものと想像していたので、この傷跡にはとても驚きました。
そして、深く残っている傷にもとても胸が痛みますね。
まず一度死んでから 汚い血が流れる肉体ごと取り換えなければ
君の傍らにいることすら 憚られる
甘露寺 俺は 人を殺して私腹を肥やす汚い血族の人間なんだよ
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第22巻 第188話
鬼狩りをする立場の人間とは相反する血筋であることを告白する小芭内。
人を殺して私腹を肥やす汚い血族の人間であることをとても恥じている様子が伺えます。
小芭内は、死を予感しているから、ずっと隠してきた、本当のことを最愛の人に伝えたいという気持ちの表れでもあるように思えます。
傷を露わにすることは、痛ましい傷跡を晒すことの恥ずかしさと共に、その卑しい血筋についても明らかにしなければならないので、それも避けたかったのだと思います。
なぜ、小芭内の口元は切り裂かれたのか?
この凄惨な傷跡の原因は何なのでしょうか。
小芭内は、自分の隠し続けてきた過去や生い立ちについて、淡々と語り始めます。
- 人を殺して私腹を肥やす女系の家に生まれたこと。
- 男が生まれたのは370年振りで、生まれた時から座敷牢に入っていたこと。
- 下肢が蛇のような女の鬼が、家を仕切り、この鬼が人を殺し奪った金品で生計を立てていたこと。
- そしてその代償として、この鬼の好物である自分たちが産んだ赤ん坊を生贄として捧げていたこと。
- 小芭内は珍しく生まれた男の子であり、目の色の違うオッドアイを鬼に気に入られ、大きくなり食べる量が増えるのを待たれていたこと。
傷のない小芭内の12歳の時の素顔です。
長年座敷牢に入れられていたせいか、色白で覇気がない顔色ですが、目は大きく、口元は小さい整った顔立ちをしています。
そして、恐ろしい理由が明らかにされます。
- 蛇鬼の身勝手な嗜好で、小芭内の口の形を自分と揃える為に、口を切り裂かれたこと
- 切り裂いた傷口から溢れ落ちる血を盃に溜めて飲んだこと
おぞましい理由が明らかにされました。
鬼のすることですから、人の道をそれていることも仕方がないのかもしれませんが、介添えしている家族に対しての小芭内の絶望は計り知れないものがあります。
傷の由来や恥ずかしさと共に、卑しいこの家族のことも隠したい、そんな気持ちもあったと思われます。
まとめ
【口元を包帯で隠す悲しい理由】
口元が耳の近くまで大きく裂けたような深い傷跡があること。
それを晒すことは、自分の醜い血筋を明かさなければならないので、それを避ける為でもあった。
【壮絶な原因】
蛇鬼の身勝手な嗜好で、小芭内の口の形を自分と揃える為に、口を切り裂かれたこと
切り裂いた傷口から溢れ落ちる血を盃に溜めて飲んだこと
生まれる場所は選べないとは言いますが、過酷な環境の中でも、生きることを目指し、それを達成し、さらには同じ鬼に苦しむ人を助ける道を選び柱まで上り詰めた小芭内。
謎の多いキャラクタ―の小芭内の知られざる一面をご紹介してきました。
引き続き、鬼滅の刃をお楽しみ下さい。
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