「鬼滅の刃」の9人の柱の一人、霞柱の時透無一郎。
物語の序盤では、記憶障害を患っていたが故のクールで無感情な印象も強い無一郎ですが、ひょんなきっかけから記憶を取り戻していきます。
今回は、炭治郎と接するうちに、徐々に記憶を取り戻していく無一郎の、14歳という年齢相応のかわいいシーンをご紹介していきたいと思います。
時透無一郎のかわいいシーン
鼻をつまんでぶぎゅ
刀鍛冶の里編において、自分の日輪刀が折れてしまい、新しい刀鍛冶の鉄穴森(かなもり)の行方を炭治郎の部屋まで尋ねに来る無一郎。
人や物事に関心を持たない無一郎が、わざわざ炭治郎の部屋まで尋ねに来るだけでも今までとは違う何かを感じます。
さらに、炭治郎の鼻をつまんで起こすといういたずらっ子な対応…。
14歳という無一郎の年齢からすると全然違和感のない行動なのですが…。
それまでの塩対応と無関心&無表情と比べると、明らかに何か無一郎の気持ちの中で、雪解けのような変化が起きているような気がします。
炭治郎:わあ 時透君 今俺の鼻つまんだ?
無一郎:つまんだ 反応が鈍すぎると思う
炭治郎:いやいや!敵意があれば気づきますよ そんな
無一郎:まあ 敵意を持って 鼻はつままないけど
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第12巻
以前から、無一郎の無情な行動に悪意の匂いを感じなかった炭治郎。
炭治郎に気持ちの受け皿があったからか、無一郎も炭治郎に気を許し始めているような会話です。
年齢的にも、炭治郎が無一郎の一つ年上という関係なので、気持ちも通じやすい二人ですね。
炭治郎の無邪気な返答に目を見開く
無一郎の探している鉄穴森は、鋼鐵塚と一緒にいると言う炭治郎は、一緒に探そうかと無一郎に提案しました。
無一郎:……なんでそんなに人に構うの?
君には君のやるべきことがあるんじゃないの?
炭治郎:人にすることは結局 巡り巡って自分のためになってるものだし
俺も行こうと思ってたからちょうどいいんだよ
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第12巻
炭治郎の返答の中に、かつて同じことをある人物に言われていた一節があり、目を見張る無一郎。
霞がかった記憶の渦が、少しずつ解け始め、無一郎は覚醒し始めている様子です。
ここではまだ全貌は見えませんが…。
無邪気な子供のような反応がかわいいシーンです。
毒舌ながらも小鉄君を守る
可楽の団扇で飛ばされた無一郎は炭治郎たちの元へ戻る途中、襲われている刀鍛冶の小鉄を見かけ、一度は見限ろうとします。
けれど、炭治郎の言葉”人のためにすることは巡り巡って自分のために”を思い出し、助けに戻ります。
助けに向かうまで、色々と打算的な考えも浮かびつつも、いつも通りの毒舌を交えながら、小鉄くんを助けました。
助けてもらった小鉄君から”昆布頭”と言われても無反応でしたが、近くにいる鉄穴森も襲われていると聞くと、迷いながらも、奮起する無一郎。
失っていた記憶を少しずつ思い出している状況の中、無一郎自身もお館様の言葉に力をもらい、受け止めている様子も見られます。
刀鍛冶の鉄穴森に謝辞を述べる無一郎
上弦の伍・玉壺と対峙する無一郎は、血鬼術・水獄鉢に閉じ込められている最中、炭治郎の言葉から、父、母そして双子の兄・有一郎との記憶を取り戻しました。
そして、痣を発現させた無一郎は、玉壺の血鬼術・蛸壺地獄を、切れ味の良い刀さばきで一刀両断。
以前、”刀鍛冶は戦えない 人の命を救えない 武器を作るしか能がないから”と、刀鍛冶の仕事を蔑むような発言をしていた無一郎。
窮地の状況とはいえ、感謝の言葉を発せられるようになるなんて、その時のことを思うと想像もできませんでした。
鉄穴森から、無一郎の最初の刀鍛冶・鉄井戸の書き付けどうり、今回の刀を作ったことを聞いた無一郎。
無一郎の身を案じていた鉄井戸に対して、心配をかけたことを素直に謝り、ぼくはもう大丈夫だよと伝えました。
記憶を取り戻すと共に、人に感謝する心も取り戻せましたね。
玉壺を倒し強がる無一郎
上弦の伍・玉壺を討伐し、近づく鉄穴森に、”大丈夫大丈夫”と強がる無一郎でしたが、体も震え、泡を吹いて倒れてしまいました。
無一郎は、玉壺の毒が体に回り、意識の遠のく中、鳩尾(みぞおち)を刺される所を見て、救えなかったと思っていた小鉄が現れます。
小鉄の刺されたお腹には、炭治郎から預かっていた、亡き杏寿郎の鍔を入れていたので助かったと言われます。
在りし日の力強い杏寿郎との会話を思い出し涙を流す無一郎。
すると、無一郎の傍には、亡き父、母、そして兄・有一郎の姿が…。
玉壺との戦いの中で、記憶を取り戻した無一郎。
本来の正義感の強い性格も見られますね。
痣も発現し、人の為に行動し、一人で上弦の鬼を討伐しました。
人を思い涙する無一郎は、心の霞も消え、自分自身を取り戻すことができました。
大丈夫と強がるところは14歳の男の子の反応にも思え、可愛らしいです。
もみくちゃで勝利を喜び合う
駆けつけた恋柱・甘露寺蜜璃の元、皆で無事の勝利を喜び合います。
人の温かさに触れ、無一郎の心も急速に温かさを取り戻していきます。
この日の事は、後に、自身の死の間際、とても楽しかった思い出として思い返すほど、無一郎の心に残っている大切な思い出の一つです。
仲間ができて、仲間と生きていることを本気で喜び合え、そういう仲間と出会えたことを心から楽しかったと無一郎は話しています。
炭治郎にニコニコ笑顔の無一郎
禰豆子の太陽克服から始まった柱稽古。
無一郎邸でのシーンです。
鍛錬を続けている炭治郎の努力で上達しているのもあるとは思いますが、にこやかに対応する無一郎は炭治郎に屈託のない笑顔を見せています。
その後の他の隊員との落差が面白すぎるほどですが…。
炭治郎と一緒にいることの嬉しさや楽しさが、無一郎の表情からあふれ出していて可愛すぎるシーンですね。
気持ちを表情に素直に表している無一郎を見て、観ているこちらも嬉しくなってくるほどです。
そして、相変わらず、毒舌無一郎も健在ですね!
仲間との楽しい思い出
自分の命を懸けて、岩柱・悲鳴嶼行冥、風柱・不死川実弥のサポートをし戦い続けた無一郎は絶命してしまいます。
無一郎を迎えに来た兄・有一郎に、無一郎が死ぬことはなかったと責められてしまいます。
無駄死にだと言われ、何の為に生まれたのかわからないとまで言われてしまう無一郎。
僕が何の為に生まれたかなんて そんなの自分でわかってるよ
僕は幸せになる為に生まれてきたんだ
兄さんもそうでしょ 幸せじゃなかった?幸せな瞬間が一度もなかった?
僕は幸せだったよ 家族4人で暮らしていた時も
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第21巻
さらに、無一郎は続けます。
仲間ができて 僕は楽しかった また笑顔になれた
幸せだと思う瞬間が数え切れないほどあったよ
それでも駄目なの? 僕は何からも逃げなかったし目を逸らさなかったんだ
仲間の為に命をかけたこと 後悔なんてしない
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第21巻
兄・有一郎だけには無駄死になどと言われたくないと泣く無一郎に、有一郎は”無一郎に死なないで欲しかった 無一郎だけは……”と伝え、抱き合う二人…。
悲しすぎる無一郎の最期のシーンです。
体を切り刻まれながら、最期の最期まで果敢に、上弦の壱・黒死牟に立ち向かった無一郎。
力尽きて絶命した後に、兄に語る中で、記憶を取り戻してから、数えきれない幸せな瞬間があったことを聞き、報われる思いもありますが、やはり生きていてこれからも沢山そんな瞬間を味わって欲しかったと思ってしまいますね。
まとめ
今回は、徐々に記憶を取り戻していく無一郎の、14歳という年齢本来のかわいいシーンをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐の大正コソコソ噂話によると、記憶をなくしていた間の自分の言動が兄・有一郎に似ていたことは、兄が自分を守っていてくれたように思えて嬉しかったという無一郎。
記憶を取り戻してからは、屈託のない笑顔を見せたり、仲間の温かさに心を開いていく無一郎でしたが、毒舌な一面も健在でしたね。
有一郎の毒舌も、無一郎を心配しての心の裏返しでした。
両親を亡くしてから、喧嘩しながらも幼い二人の兄弟が協力して暮らしていたのに、鬼に有一郎を奪われ、無一郎も仲間の為に鬼に命を奪われて、本当に鬼さえいなければと、鬼への憎しみが募ります。
けれど、唯一の救いは、仲間ができて、また笑顔になれたこと。
そして、幸せな瞬間が数えきれないほどあったと無一郎が語ったこと、それに尽きます。
今回も、物語の中のほんの一部をご紹介しましたが、引き続き鬼滅の刃をお楽しみください!
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