禰豆子の太陽克服後に始まった柱稽古。
他の柱たちが意欲的に取り組む中、ただ一人前向きになれない義勇の姿がありました。
今回は、義勇が柱稽古に背を向けた理由や、どのように立ち直っていったかなども含めてご紹介していきたいと思います。
富岡義勇が柱稽古に背を向けたのはなぜか?
理由

お館様に「話をしてやってくれないか」と頼まれ、義勇の元へ向かった炭治郎の執拗な付きまといに対し、根負けした義勇は自分は最終選別を突破していないと言い始めます。
そこで、炭治郎の最終選別前の石を割る試練の際に、稽古を付けてくれた少年と同一人物である錆兎の話を始める義勇。

錆兎とは、同じ年で天涯孤独という境遇も一緒だったこともありすぐに仲良くなったこと、そして、その年の最終選別で亡くなったのは錆兎だけだったことを伝えました。
さらに自分は最初の鬼に襲われたところを錆兎に助けられ、意識を取り戻した時には選別は終わり、生き残ったというだけで選別に合格したことを告げます。

不思議なことに、義勇の親友であり、既に亡くなっていたはずの錆兎に炭治郎も最終選別前に出会い、サポートを受けていました。
一体の鬼も倒さず助けられただけの人間が果たして選別に通ったと言えるのだろうか
俺は水柱になっていい人間じゃない
そもそも柱たちと対等に肩を並べていい人間ですらない
俺は彼らとは違う
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第130話
義勇はさらに思い詰めたように、一体の鬼も倒さず助けられたことで生き残った自分は選別に通ったとは言えないと、自分を卑下する発言を続けました。
炭治郎は、自分よりも生きていて欲しかった大事な人が先に死んでしまったことで、義勇が自分こそ死ねばよかったのにと思い苦しんでいることを察しました。

無限列車編にて、命をかけて炭治郎たちを守ってくれた炎柱・煉獄杏寿郎に対しての自分の思いと義勇を重ね、義勇を思いやる炭治郎。
前を向くきっかけ

信じると言われたなら それに応えること以外考えんじゃねぇ!!
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第8巻 第66話
義勇同様、杏寿郎を失った悲しみに押しつぶされそうになっていた炭治郎は、伊之助が泣き叫びながら伝えた言葉を思いだし、奮い立ちました。
そして、炭治郎が義勇にかけた「錆兎から託されたものを繋いでいかないのですか?」の一言で義勇は、ハッとします。
義勇は、錆兎に言われた言葉を思い出し、封印していた過去の出来事を鮮明に思い出しました。

義勇を鬼から庇って亡くなった姉・蔦子の死から立ち直れず、後ろを向く義勇に錆兎は目を覚まさせようと頬を張り飛ばし言いました。
自分が死ねば良かったなんて 二度と言うなよ
もし言ったらお前とはそれまでだ 友達をやめる
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第15巻 第131話

厳しい言葉で叱咤する錆兎ですが、鬼から義勇を守った姉・蔦子をお前が冒涜するなと、姉が繋いでくれた命を、託された未来を繋ぐんだと真剣に伝えました。
錆兎との大事なやり取りをなぜ忘れていたのか自問自答する義勇。
封印した理由は思い出したくなかったからで、思い出すと悲しすぎて何もできなくなるからと自分の未熟さを痛感しました。
その後、義勇は柱稽古に加わる決意をするのでした。

炭治郎の一言がきっかけとなり、過去と向き合いながら、前に進む覚悟をした義勇は、どんなことがあっても、もう後ろを向くようなことはないと思われますね。
まとめ
今回は、義勇が柱稽古に背を向けた理由や、どのように立ち直っていったかなども含めてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
まとめると
- 富岡義勇が柱稽古に背を向けた理由は、一体の鬼も倒さず助けられたことで生き残った自分が選別を通ったことを恥じていたから
- 義勇が前を向くきっかけは、炭治郎が義勇にかけた「錆兎から託されたものを繋いでいかないのですか?」の一言だった
- 義勇が立ち直れたのは、錆兎からも、鬼から義勇を守った姉が繋いでくれた命を、託された未来を繋ぐんだと言われたことを思い出せたから
誰でも、自分を思って言ってくれた親友や近くにいる人に言われた助言にすら背を向けたくなることってあります。
本人がしっかりと現実を受け止め、前に進む覚悟がないとなかなか難しいものです。
時間がかかったとしても、前に進む覚悟ができた時はそれ以前よりも強くなれた時でもあると思うので、かかった時間は決して無駄な時間ではないように思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
引き続き鬼滅の刃をお楽しみください。
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