- 鬼滅の刃の「鬼」、怖くない?
- でも、ミステリアスでかっこいい!
- だけど人数が多い…… 何人いたっけ?
「鬼滅の刃」に登場する、炭治郎たち鬼殺隊士が斬るべき「鬼」。
彼らは人を食い、憎むべき敵キャラクターではありますが、同時にそれぞれの魅力を持った、愛すべきキャラクターでもありますよね。
私も彼らの、鬼殺隊士とは違った「筋」が大好きです。
「鬼」が見たくて、「鬼滅の刃 無限列車編」に4度も通ってしまいました!
そこで今回は彼ら「鬼」を一覧にし、活躍を振り返ってみたいと思います。
この記事を読めば、鬼の魅力がさらに理解できること間違いなしです!
「鬼滅の刃」鬼一覧!
鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)
日頃は一般人に身をやつして暮らしていますが、実は千年前に鬼となった鬼の始祖。
すべての鬼は彼の血を与えることで生み出されています。
鬼の思考を読む能力も持っており、鬼たちは彼から逃れることができません。
残虐さと強さから、人間だけではなく鬼からも恐れられています。
思考を読んでくるだなんて怖いですね。
私が上司に思考を読まれたらと思うと、考えるだけでぞっとします……笑
彼はもとは平安時代に生まれた体の弱い青年でした。
医師の薬によって鬼となり、強靭な体を手に入れましたが、日光のもとに出られないことに激昂して医師を殺害。
陽光を克服する方法がわからなくなった無惨は、鍵を握るとされる「青い彼岸花」、及び日光を克服した鬼を探して彷徨うことになります。
自分を治してくれたお医者さんを殺すの、ひどくないですか?
びっくりしました……
でも、そんな身勝手なところも無惨の魅力ということで。
無限城での闘いを経て遂に鬼殺隊士と相対。
夜明けまでの間、たくさんの鬼殺隊士を打ち滅ぼしながらも、ついに日光で消滅しました。
最終決戦に相応しい大迫力でした。
毎週展開に耐えられず、「もう死んでくれ!」と祈りながらジャンプを読んでいました。
最後は赤ん坊にまでなり、生き汚いところにはギョッとさせられました。
人間とは違う理論で動く「鬼」というものについて考えさせられますね。
鬼の中のエリート! 6体6様の魅力を持つ上弦の鬼
鬼舞辻無惨は12体の鬼からなる「十二鬼月」という組織を構成しており、その中でも特に強い6体が「上弦の鬼」となります。
鬼舞辻無惨の血を多く分け与えられ、高い戦闘力をもった6体。
100年以上もその顔ぶれが変わらなかったとされています。
鬼殺隊士からは恐れられ、他の鬼からは羨望の眼差しで見られています。
まさに「鬼最強」のメンバーですね。
上弦の壱 黒死牟(こくしぼう)
和服をまとった侍のような佇まいに、6つの目が印象的。
物静かながら、猗窩座をも黙らせるほどの迫力があります。
目は六つあるし、刀にも目がついています。
気持ち悪いんだけどかっこいいんですよねえ。
無限城での戦闘においては、鬼でありながら「呼吸」を用いて戦い、鬼殺隊士を大いに苦戦させました。
不死川玄弥、そして自らの子孫である時透無一郎を死亡させています。
高い戦闘技術と、その保存に懸けるプライドが魅力的なキャラクターです。
彼の魅力は何と言っても「強さ」!
呼吸を使い、時透と玄弥を次々屠っていく姿に、
「こんなのどう勝てって言うんだ!?」と悲鳴が出ました。
その正体は、かつて鬼舞辻無惨を追い詰めた天才剣士である継国縁壱の兄、継国巌勝。
天才だった弟に劣等感を抱いて鬼になりました。
しかしその思いが晴れることはないまま、不死川実弥、悲鳴嶼行冥によって殺害されました。
黒死牟の屈託はついぞ解決することがありませんでした。
悲しさと虚しさの残る、鬼の儚さを象徴するような最期に溜息が出ました。
上弦の弐 童磨(どうま)
宗教「万世極楽教」の教祖。
教団を運営しながら、女を食べています。
童磨は女しか食べません!
「赤ん坊を育てられるくらい栄養を蓄えているから」だそうです。
理にかなっているのかも知れませんが、ちょっと拒絶反応が出ますね……
百年前に鬼になり、猗窩座を抜かして上弦の弐になった経緯があるため、彼からはよく思われていないようです。
いつも飄々としていますが、実際には「人の感情がわからない」キャラクター。
笑顔の裏に秘めた底知れなさが恐ろしく、しかし人を惹きつける存在です。
胡蝶しのぶの姉、胡蝶カナエの姉を殺害。
無限城ではしのぶと相対し、仇討ちをかけて闘うことになります。
童磨はしのぶを殺し、食べますが、しのぶがその身に巡らせていた藤の花の毒が回り、ダメージを負います。
最後はしのぶの継子・カナヲ、伊之助に頸を切られました。
しのぶを口説きながら地獄に落ちていきました。
最後の最後まで揺らがぬクズっぷりにドン引きしました。
ですが、「これぞ鬼!」と膝を打ったのも事実です。
突き抜けた悪人の持つ、爽快感のあるキャラクターでした。
上弦の参 猗窩座(あかざ)
強くなることを追い求める鬼。
炎柱・煉獄杏寿郎と相対し、その力を認めて鬼になれと誘いますが、拒絶されて殺害。
その後夜明けを受けて逃亡します。
無限城では冨岡義勇をともなった竈門炭治郎と再び相対します。
彼の魅力は残酷さと、相反する強さへのストイックさ。
「鬼滅の刃劇場版 無限列車編」においては声がついたことにより、そのコントラストが更に際立っています。
煉獄杏寿郎を鬼に勧誘するシーンでは、その声の甘さに悶絶してしまいました!
石田彰さんのギャップある凄絶な熱演に、思わず客席で拳を握ってしまいました。
彼を見たくて4回劇場に行ったと言っても過言ではありません……(笑)
彼の正体は、江戸時代に生まれた狛治という青年でした。
病気の父親に薬を買うために掏摸を繰り返していたものの、狛治が罪を重ねることを苦にした父親は自殺してしまいます。
その後、素流道場の師範である慶蔵に拾われ、彼の娘である恋雪と世帯を持ちますが、
やっかんだ隣の剣術道場によって二人を毒殺されてしまいます。
自暴自棄になった狛治は剣術道場を襲撃し、門下生たちを殺害。
あてどなく彷徨っているところを鬼舞辻無惨に見つかり、鬼となりました。
あまりにも悲しく、読んでいて涙がこぼれました。
二度も大切な人を奪われた狛治の気持ちを思うとやりきれないですね……
記憶を失っていた猗窩座ですが、炭治郎たちとの闘いの中で記憶を回復。
過去を思い出させてくれた炭治郎に感謝しながら、自分で自分を攻撃し、最期を遂げました。
伴侶であった恋雪が殺戮を止め、共に地獄に落ちるシーンでは、感動した方も多いのではないでしょうか?
私は、恋雪が「おかえりなさい、あなた」と微笑むシーンでもらい泣きしてしまいました。
自分の配偶者が猗窩座のようになったらと思うと、涙が止まりませんでした。
鬼になっても変わらない、大切な人の愛情に包まれて逝けた猗窩座。
地獄には落ちてしまいましたが、きっと彼は幸せだったのではないでしょうか。
上弦の肆 半天狗(はんてんぐ)
玉壺とともに刀鍛冶の里を襲撃。
自分を分裂させ、本体を分からなくさせる戦法で混乱を招きます。
本体は指ほどに小さく、頸が硬く切りづらい形状をしており、炭治郎たちを大いに苦しめました。
人間の頃から卑怯な性格で、目が見えないふりをして悪事を重ねていました。
処刑されることが決まっていましたが、前夜に鬼舞辻無惨に見い出されて鬼になりました。
コメディリリーフのような滑稽さと、それと相反する強さ、人間の弱い部分の凄まじさを見せつけられました。
醜くも迫力のあるキャラクターです。
上弦の伍 玉壺(ぎょっこ)
壺に入った鬼。
持ち前の索敵能力を活かして刀鍛冶の里の情報を探り当て、半天狗と共に里を襲撃します。
「芸術品」と称した不気味な血鬼術を放ち、霞柱・時透無一郎を苦しめますが、
記憶を取り戻した時透に斬られました。
彼の作る「作品」が、本当に気持ち悪くて怖いんですよね……
私は薄目を開けて見ていました。笑
作品のグロテスクさと理解できない不気味さが凄味に変わる、迫力のある鬼です。
作中にて繰り広げられる、時透無一郎との悪口合戦も必見です!
上弦の陸 妓夫太郎・堕姫(ぎゅうたろう・だき)
兄妹で一心同体の鬼。
妹、堕姫は花魁になりすまし、遊郭で客を取りながら密かに人を食べています。
兄、妓夫太郎は普段は堕姫の背中に取り付いています。
音柱・宇髄天元の三人の嫁が消息を絶ったことにより鬼殺隊士に存在を気づかれ、炭治郎たちと対峙することになります。
堕姫は悪い鬼には間違いないのですが、花魁だけあり、とにかく美人で綺麗!
華やかな着物と凄みのある美貌に、何度も溜息が出ました。
一方、兄:妓夫太郎は醜男として描かれているようです。
ですが、独特の風貌でかっこよく見えるのは私だけ?
妓夫太郎と梅は、遊郭の最下層で生まれました。
食べるものにも困る極貧の環境で育った二人。
長じた兄の妓夫太郎は遊郭で客の取り立てをする仕事に付きます。
一方、梅は持前の美貌によって侍に見初められますが、
兄の「取り立てろ」という教えに従い、簪で侍の目を潰してしまいます。
報復に殺された梅を抱え、慟哭していた妓夫太郎は、童磨に見初められ、鬼になりました。
食べるものにも困るような環境で自分が育ったら、どうなっていただろう……
原作を読みながら、考えさせられました。
一概に責めることのできない事情を抱えているのが、「鬼滅の刃」の鬼の面白いところであり、切ないところですよね。
同時に頸を切られ、絶命した妓夫太郎と堕姫は、「何回生まれ変わっても兄妹になる」と叫びながら地獄へ落ちていきました。
この兄妹の絆には、鬼ながら涙した方も多いのではないでしょうか。
◆泣ける! 怖い! 殺される! 下弦の鬼
下弦の鬼についても6体がいましたが、そのほとんどが無惨の怒りに触れ殺されてしまいました。
現在では「無惨様のパワハラ!」と各所で話題になっているのを見ることができます。
配下の鬼すらも容赦なく惨殺する無惨の残酷さに息を呑んだ方も多いのではないでしょうか。
その中で描写のある2体について触れます。
下弦の壱 厭夢(えんむ)
無惨が他の下弦の鬼を殺す中、唯一気に入られ更に血を与えられます。
公開中の「鬼滅の刃 無限列車編」では、彼の戦闘に息を呑んだ方も多いのではないでしょうか?
術をかけたものを眠らせ、夢を見せる血鬼術を使い、炭治郎や炎柱:煉獄杏寿郎を殺害しようとします。
さらには列車と融合し、覚醒した炭治郎たちを追い詰めますが、
最後は伊之助と炭治郎の連撃によって首を切られました。
走る列車の上での攻防は、まさに息もつかせぬものでした。
列車の上で戦うシーンがある作品は名作と、相場が決まっているのです!
平川大輔さんの甘くも毒を含んだ声も素敵!
下弦の伍 累(るい)
那田蜘蛛山に潜む鬼。
「家族」に強い憧れをもち、自分の能力を分け与えた鬼たちを擬似家族として構成し、鬼殺隊士に戦いを挑んできます。
しかしその「家族」は、恐怖と暴力に支配された偽りのものでした。
累は体が弱く、健康な体に憧れて鬼になりました。
しかし、両親は彼が鬼になってしまったことを苦にし、累と無理心中を図ります。
自分のことを思ってくれた両親を返り討ちにし、殺害したことを悔いていた累は、
富岡義勇に頸を切られたのち、涙ながらに悔恨。
迎えにきた両親とともに地獄に落ちていきました。
親が子供を思う心の大きさに、涙してしまいました。
ともに地獄に落ちてもいいと思うのが、親心なんですね。
◆人の心を持った鬼もいた!? 忘れちゃいけないその他の鬼
珠世(たまよ)
鬼といえば、忘れてはいけないのがこの人ですよね。
鬼でありながら人を食わず、炭治郎や鬼殺隊に協力した彼女は、鬼殺隊が無惨を打ち破る上で大きな役割を果たしました。
珠世は戦国時代、病を患っていました。
「子供が大人になるところを見届けたい」という理由で鬼になったものの、鬼が人を食うということは知らされておらず、
自らの手で夫と子供を殺害してしまいます。
その後、無惨と行動をともにしながら、自暴自棄になりたくさんの人間を食べますが、
無惨への憎しみは消えていませんでした。
自分が子供を残して死ななければならなかったら?
「鬼にならないか」という誘いに頷いてしまったかも知れないです。
人の心につけ込む鬼舞辻無惨の恐ろしさが垣間見えますね。
転機になったのは、無惨と天才剣士・継国縁壱の対峙でした。
無惨がダメージを受け、逃げ去ったことで、無惨の思考支配から逃れることができ、
縁壱の言葉を受けて人を殺さずに生きていくことを決意。
動物や人の死骸を食べ、次第に少量の血を飲めば生きていけるように体質を改良していきました。
その後薬学の研究をしていたところを、浅草にて任務にやってきた炭治郎と出会い、禰豆子を人に戻す研究に協力することを約束します。
この出会いから、全てが動き出しました。
住まいを転々とし研究を続けていた珠世を見つけたのが、鬼殺隊のお館様、産屋敷耀哉でした。
彼は珠世の住居を特定し、無惨を倒すために、鬼殺隊蟲柱にして薬学の専門家:胡蝶しのぶとの共同研究を依頼。
鬼と人の奇妙な共同戦線が幕を開けました。
最終決戦時、無惨に作った薬を撃ち込んだ珠世は無惨に取り込まれて死亡します。
しかし、珠世の作った「鬼を人に戻す薬」「老化」「分裂阻害」「細胞破壊」の薬は無惨の体を蝕み、
鬼殺隊士が無惨を葬る大きな決め手になりました。
鬼を嫌っていたはずの胡蝶しのぶが研究中に言った、「あの『人』はすごいです」という言葉には、思わずうるっと来てしまいました。
鬼でありながら人の心を取り戻した珠世にとって、最高の餞だったはずです。
兪史郎(ゆしろう)
兪史郎は珠世が鬼にすることに成功した唯一の存在。
珠世のことを好いており、害する人間には牙を向きます。
無惨との最終決戦では、珠世の遺志に従い、最後まで鬼殺隊のために治療を施した後、ふらりと姿を消しました。
最終決戦の終結後、珠世の簪を握りしめ、涙を流す彼の姿には思わず泣いてしまいました。
愛する人を戦場へ送り出し、自分は生き延びなければならない。
兪史郎はどんな思いだったでしょうか。
その他の鬼
- ・元下弦の月であり、鼓の能力で炭治郎を苦しめた「響凱」
- ・浅草で炭治郎を襲った矢琶羽、朱紗丸
- ・炭治郎が初任務で狩った、16歳の女ばかりを襲う沼の鬼
- ・最終選別にて炭治郎が斬った手鬼
など、他にも魅力的な鬼がいます。
まとめ
- 全ての鬼の始祖は鬼舞辻無惨
- 無惨配下の鬼の中で強いものは「十二鬼月」と呼ばれ、恐れられた
- 珠世のように、人の心を持った鬼もいた
いかがでしたでしょうか?
鬼の魅力が伝わっていれば幸いです。
現在公開中の「鬼滅の刃 無限列車編」には、
下弦の壱 厭夢、及び上弦の参 猗窩座が出演しています。
彼らの活躍を、是非スクリーンでご覧になって見てはいかがでしょうか。
今後の映像作品での「鬼」の活躍も楽しみです!
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