鬼殺隊の隊士たちが鬼と戦うために会得必須とも言える全集中の呼吸。
全集中の呼吸を使えば身体能力が向上し、超人離れした鬼とも渡り合えるようになります。
炭治郎も鬼殺隊への最終選別を受ける前に水の呼吸を会得し、最終選別を突破することができました。
しかし炭治郎は、物語の途中から水の呼吸だけではなく、「ヒノカミ神楽」という呼吸を使うようになっています。
炭治郎以外の隊士たちは1つの呼吸のみしか使用していませんが、なぜ炭治郎はヒノカミ神楽という呼吸法を使うようになったのでしょう?
今回の記事では、炭治郎が使ったヒノカミ神楽について詳しく解説していきます!
- ヒノカミ神楽とは?
- なぜ炭治郎はヒノカミ神楽を使えるの?
- ヒノカミ神楽の全ての型は?
- ヒノカミ神楽で倒した鬼は誰?
などが気になった人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
炭治郎が使った【ヒノカミ神楽】とは

炭治郎が使ったヒノカミ神楽は、鬼殺隊では知られていない呼吸法です。
柱である胡蝶しのぶに炭治郎が尋ねたときも、しのぶはヒノカミ神楽のことは知りませんでした。
代々炎柱を務めている煉獄家の長男、煉獄杏寿郎もヒノカミ神楽については初耳と言っています。
それにも関わらず、なぜ新米隊士である炭治郎が全集中の呼吸を知っていたのでしょうか?
竈門家に代々受け継がれる神楽

ヒノカミ神楽は、竈門家の長男が代々受け継がれている神楽です。
炭治郎は父親である炭十郎からこのヒノカミ神楽と耳飾りを共に受け継いでいます。
竈門家は炭焼きの家系で火を使う仕事をしていたため、年の始めに怪我や災いが起こらないようノカミ様に舞を捧げてお祈りをしているのです。
舞は夜から朝まで一晩中続けなければならず、かなり体力が必要であることが分かります。
ヒノカミ神楽を極めていた炭十郎
神楽を舞うときは新年のため、雪が降りしきる寒い中で行われます。
炭十郎も父親から神楽を受け継いだ時は、神楽を舞いながら息をすることも辛く、大変な思いをしていたようです。
さらに炭十郎は体も弱かったため、一晩中神楽を舞うというのは肉体的に負担になっていました。
しかし、少しずつ神楽を辛いと思うことは無くなっていったのです。
炭十郎は神楽を舞う中で、「どれだけ動いても疲れない息の仕方」を身に付けたようで、それからは神楽を舞うのが辛くなくなりました。
おそらくこれが鬼殺隊が使っている全集中の呼吸であり、炭十郎はヒノカミ神楽をきっかけに、全集中の呼吸を会得することができたようです。

全集中の呼吸を会得しただけではなく、透き通る世界も会得していました!透き通る世界は鬼殺隊の柱たちでさえも一部の人しか会得できなかったので、もし炭十郎が鬼殺隊で柱になれる実力があったかもしれません…!
ヒノカミ神楽=日の呼吸
竈門家には1年間の無病息災を祈るものとしてヒノカミ神楽は受け継がれてきましたが、実はヒノカミ神楽の正体は「日の呼吸」と呼ばれる全集中の呼吸だったのです。
炭治郎の祖先にあたる炭吉は、妻のすやこが臨月の時に鬼に襲われてしまいます。
その時に2人を救ったのが、始まりの呼吸の剣士である継国縁壱でした。
縁壱と炭吉はこの出来事がきっかけに仲良くなり、すやこが日の呼吸を見せて欲しいと言ったら縁壱は2人にすべての型を披露してくれたのです。
しかしある日、縁壱は自分のことを「価値のない男」と自分を責めるように壮絶な過去を炭吉に話し始めました。
そんなことないと炭吉が必死に伝えますが、縁壱には想いは届かなかったため、炭吉は縁壱とある約束をします。
貴方は価値のない人なんかじゃない!!
©吾峠呼世晴/集英社 コミック21巻
何も為せなかったなんて思わないで下さい
そんなこと絶対誰にも言われない
俺がこの耳飾りも日の呼吸も後世に伝える 約束します!!
この約束を交わした後、もう縁壱が炭吉たちの元を訪れることはありませんでした。
炭吉は縁壱と交わした約束を守るため、日の呼吸と耳飾りを竈門家に代々後世に伝えるようになっていったのです。
継承から400年ほどが経っていても、型は驚くほど正確に後世に伝えられており、炭吉や他の先祖たちの強い想いが受け継がれているのが分かりますね。

はじめはヒノカミ神楽と言う表記でしたが、無惨との戦いの中で先祖の記憶を見て、縁壱の存在を知ったことがきっかけとなり、その後は表記がヒノカミ神楽から日の呼吸に変わっています!
なぜ神楽として伝わった?
日の呼吸として縁壱から披露してもらっていましたが、なぜ神楽として伝わっていったのでしょうか?
それは、日の呼吸の型が息を忘れるほど美しいものだったためです。
その美しさは、縁壱が剣を振るうときは彼が精霊のように見えたというほど。
そのため竈門家には剣技としては伝わらず、神楽として受け継がれていきました。
鬼殺隊にヒノカミ神楽が伝わらなかった理由
現在では、炎・水・風・岩・雷の5つの呼吸が基本の呼吸とされています。
これらすべてはヒノカミ神楽(日の呼吸)から生まれているにも関わらず、なぜ鬼殺隊には記録が無かったのでしょうか?
それは、ヒノカミ神楽を知る人たちが全員殺されてしまっていたからです。
縁壱が無惨を追い詰める強さを持っていたため、同じ呼吸を使う剣士が現れることを恐れた無惨は、日の呼吸の使い手や、存在を知る人を皆殺しにしました。
その時には元鬼殺隊で、縁壱の双子の兄であった黒死牟も鬼となっており、鬼殺隊の情報も黒死牟によって共有されてしまっていたため、誰一人日の呼吸を知る人がいなくなってしまったのです。
そのため、ヒノカミ神楽や日の呼吸についての記録は鬼殺隊には残っていませんでした。
ヒノカミ神楽のすべての型

ヒノカミ神楽の型は全部で12個あり、下記のようになっています。
円舞(えんぶ) |
碧羅の天(へきらのてん) |
烈日紅鏡(れつじつこうきょう) |
灼骨炎陽(しゃっこつえんよう) |
陽華突(ようかとつ) |
日暈の龍・頭舞い (にちうんのりゅう・かぶりまい) |
斜陽転身(しゃようてんしん) |
飛輪陽炎(ひりんかげろう) |
輝輝恩光(ききおんこう) |
火車(かしゃ) |
幻日虹(げんにちこう) |
炎舞(えんぶ) |
ほとんどの型が日輪に関連した名前がついているようです。
作中では他の全集中のように、〇ノ型という表記はありませんでした。
拾参ノ型とは?

ヒノカミ神楽として竈門家に伝わった時には、型は12しかありませんでした。
しかし実は日の呼吸には全部で13の型があり、炭治郎は13の型の正体を調べていたのです。
無惨との戦いの最中、先祖の記憶を見たことで炭治郎は、拾参ノ型とは日の呼吸の12個ある型をすべて連続して繰り出すことで生まれる型だと気づきます。
拾参ノ型がどんな名前であるかは判明していませんが、鬼滅の刃のロゴが日輪が和になっていることから、拾参ノ型は「鬼滅の刃」と言う名前なのでは?と言う考察もあるみたいです。
ヒノカミ神楽と対決した鬼の順番
ヒノカミ神楽と対決した鬼を順番に見ていきましょう。
どんな鬼たちがヒノカミ神楽と戦っていたのでしょうか?
下弦の伍・累

ヒノカミ神楽が初めて登場したのは、那田蜘蛛山での累との戦いでした。
累の血鬼術で日輪刀の刀身が折れてしまって絶体絶命となった炭治郎ですが、窮地に追い込まれた時に走馬灯が流れ始めます。
そこで炭治郎は炭十郎から教わったヒノカミ神楽を思い出し、剣技として応用したのです。
水の呼吸では切れなかった累の糸も斬ることができ、威力が水の呼吸よりもある分、反動としてその後は体を動かすことができなくなってしまいました。
下弦の壱・魘夢

次にヒノカミ神楽と対峙したのは、無限列車で人々を襲っていた魘夢でした。
魘夢が汽車と融合しピンチを迎えましたが、伊之助と協力したことで魘夢の弱点を発見することができ、協力して首を斬ろうとします。
しかし汽車と融合したことで、魘夢の首を斬ることが困難に。
水の呼吸の威力では太刀打ちできないと判断し、ヒノカミ神楽に切り替えることで魘夢の首を斬ることができました。
上弦の陸・堕姫&妓夫太郎

無限列車での戦いで、煉獄と猗窩座の戦いに助太刀することができず、自分の力不足を痛感しました。
それからは稽古に励み、遊郭での堕姫と妓夫太郎との戦いでは水の呼吸とヒノカミ神楽を合わせて戦うことができるように。
そのおかげで今まではヒノカミ神楽を使った反動で体が動かなくなってしまいましたが、遊郭での戦いは最期まで戦いきることができました。
上弦の肆・半天狗

半天狗との戦いでは、ほとんどヒノカミ神楽で応戦していました。
本体の首を斬るとなった時に、玄弥の力では日輪刀で半天狗の首を斬ることはできません。
その後は禰豆子や玄弥、甘露寺の力もあり、ヒノカミ神楽を使って本体の首を斬ることができました。

半天狗はヒノカミ神楽での斬られ心地について、「すぐ治らないしすごく痛かった」と泣きながら話していました。上弦の鬼であってもヒノカミ神楽で斬られるとかなり痛みが生じるみたいです。
上弦の参・猗窩座

猗窩座との戦いではヒノカミ神楽を使いこなしており、疲れを見せる様子はありませんでした。
戦いの途中で透き通る世界も会得し、猗窩座の攻撃を完璧に躱して反撃に成功し、首を斬っています。
無限城での戦いの前に、柱稽古を乗り越えているので、稽古の成果が出ていることが分かります。
鬼舞辻無惨

これまでの戦いではヒノカミ神楽という表記でしたが、先祖の記憶を通じて縁壱の日の呼吸を見ることができたため、無惨との戦いでは表記が「日の呼吸」に変化しています。
猗窩座との戦いの後であり、さらに無惨からもいくつもの攻撃を受けていた状態でしたが、日没まで無惨を地上に留めておくために炭治郎は日の呼吸を何度も繰り出し続けました。
最も呼吸を連発した戦いであり、体にかなり負担をかけていたようで、戦いの後は前のような体力は無くなってしまったようです。
まとめ

ヒノカミ神楽について解説しました。まとめると…
・ヒノカミ神楽は竈門家に代々伝わる無病息災を祈る神楽
・ヒノカミ神楽=日の呼吸であり、炭治郎の祖先が縁壱を通じて竈門家に伝わっていった
・当時日の呼吸を知っていた隊士はすべて殺されてしまったため、鬼殺隊には記録が残っていない
・型は全部で12個あり、すべて連続で繰り出すことで拾参ノ型となる
・ヒノカミ神楽と対決した鬼は6体(累、魘夢、堕姫&妓夫太郎、半天狗、猗窩座、無惨)
炭治郎が使っていたヒノカミ神楽の正体は日の呼吸であり、400年以上経っても正確に受け継がれていました。
威力も他の呼吸よりも優れているのか、攻撃を受けた鬼の再生力を遅らせる効果もあります。
物語が進むにつれて炭治郎のヒノカミ神楽が洗練されていくので、そこにも注目してもう一度物語を読み返してみるのもおすすめです!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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