炭治郎の同期であり、他の隊士たちとは違い上半身裸で頭には猪の被り物をしている嘴平伊之助。
強い相手と戦うことができるからと言う変わった理由で、鬼殺隊となりました。
戦うことがすべてで、仲間たちと協力することを知りませんでしたが、炭治郎や善逸、禰豆子をはじめとした仲間たちと生活していくうちに、少しずつ人間として成長していきます。
伊之助には両親がいませんでしたが、無限城で上弦の弐・童磨と対峙した際に自身の出生を知ることになりましたが、それはあまりにも残酷な真実でした。
今回の記事では、伊之助の出生の秘密について詳しく解説していこうと思います。
- 伊之助は子供の頃どうやって生活していたの?
- 伊之助の母親は?
- 伊之助と童磨の関係とは?
などが気になった人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
山でイノシシによって育てられる

伊之助は物心ついた時にはすでに両親はいませんでした。
実は赤ん坊の頃に、ある理由によって母親に捨てられています。
そして赤ん坊の伊之助のことを見つけた猪が伊之助を拾い、自分の子供のように育ててくれたのです。
山で伊之助は育てられたため、初登場の時に小さな女の子をふんずけたり、亡くなった人たちを埋葬する意味が理解できないと人の常識が通用しない一面があったのも納得ですよね。
大正時代はほとんどの人が読み書きができる状態でしたが、山で育った伊之助は読み書きはできず、鬼殺隊になる前は人間らしい生活をしてこなかったことが分かります。
おくるみに名前があった
伊之助は自分の名前を知っていましたが、それはおくるみに名前が書いてあったことです。
両親については全く覚えていない伊之助でしたが、赤ん坊のときのおくるみに名前が書かれていたため、その名前を名乗るようになりました。
現在はおくるみはふんどしとして使用しているみたいで、伊之助にとって愛着があるものの1つなのかもしれません。
猪の被り物は母猪の形見
伊之助といえば猪の被り物を常にしていますよね。
実はこれは、伊之助を育ててくれた母猪から作ったのものです。
母猪が亡くなって1人になった伊之助が母猪から剥いで被り物を作りました。
自分の素顔が好きではなくて被り物をしていますが、作ったきっかけは母のことが恋しかったという気持ちがあったからかもしれません。
人間との交流もあった

山で猪に育てられ、一般常識を学ぶ機会がなかった伊之助。
読み書きはできませんが、なぜか喋ることはできていますよね。
生活していた山の麓にいった時に伊之助は民家に迷い込み、そこでたかはるという青年と、たかはるの祖父に出会いました。
たかはるの祖父は伊之助に食べ物をあげたことで、伊之助は2人の家に通うようになったのです。
すでにこの時には伊之助は猪の被り物をしていましたが、たかはるの祖父は物忘れが始まっていたようで、伊之助の容姿は特に気にせず、自分の孫のように可愛がってくれました。
たかはるは伊之助を見た時に猪の化け物と驚き、家に寄りつこうとする伊之助を追い払いますが返り討ちにされてしまったのです。
この2人との交流のおかげで伊之助は言葉を覚え、喋れるようになりました。
おくるみに名前が書いてあり、文字の読めなかった伊之助に名前を教えてくれたのもこの2人です。

たかはるの祖父は、百人一首などを伊之助に読み聞かせしていることもあったみたいです。伊之助はたまに難しそうな言葉を使っていますが、もしかしたらこの時の読み聞かせが影響しているのかもしれません。
伊之助の母・琴葉

しのぶを殺した童磨は、無限城でしのぶの継子であるカナヲと戦います。
防戦一方であったカナヲは、日輪刀を奪われてしまい絶体絶命の状況に。
すると突然天井から伊之助が登場し、カナヲのピンチを救います。
伊之助が合流し2人で童磨に挑みますが、実力は完全に童磨の方は上で、一瞬の隙に伊之助は猪の被り物を童磨に奪われてしまいました。
被り物を奪われた伊之助は怒りを露わにしますが、伊之助の素顔を見た童磨は、過去に伊之助の顔が見た記憶があり、記憶を遡りだしたのです。
そして、以前伊之助の顔とそっくりな女性と過ごしていたことを思い出します。
伊之助にそっくりな女性の名前は琴葉(ことは)と言い、伊之助の母親であったことが判明したのです。
それだけではなく、琴葉は童磨によって殺されたことも童磨自らによって語られました。
伊之助の出生の秘密…童磨が語った“衝撃の真実”とは

童磨によって殺されたことが判明した伊之助の母・琴葉。
それだけではなく、琴葉の生涯や衝撃の最期についても語られました。
童磨と琴葉の出会いから最期まで見てきましょう。
夫や姑から暴力を受け、家を出る
琴葉は伊之助と夫、姑と暮らしていました。
しかし琴葉は夫と姑から暴力を受けており、あまり幸せな生活ではなかったようです。
ある日、泣いている伊之助を夫が邪険に扱ったため、伊之助を守る為に琴葉は反抗します。
その犯行が夫と姑の反感を買ってしまい、命の危機を感じた琴葉は雪が降る夜中に伊之助を抱え家を飛び出しました。
飛び出した先で琴葉がたどり着いたのが、童磨が教祖として活動している万世極楽教の寺院だったのです。
童磨は突然やってきた琴葉のことを受け入れ、匿うことにしました。
その後に夫と姑が寺院に乗り込んできましたが、童磨によって殺され山に捨てられています。

この時の琴葉は元の顔が分からないほどに腫れあがっており、殴られたせいで片方の目は見えなくなっています。この時の琴葉は17、8歳とされており、他に頼れる兄弟や親戚もいませんでした。
童磨に気に入られる

治療を受けた琴葉は、自分たちを救ってくれた童磨のことを信頼するようになります。
童磨は琴葉のことを頭が悪い人間と思っていましたが、琴葉と共に過ごしていくうちに心が綺麗な人間だと思うように。
心が綺麗な人が傍にいることが心地いいと感じていた童磨は、琴葉のことは殺さずに寿命が尽きるまで傍に置いておこうと思ったようです。

童磨の元で楽しそうに花をまく琴葉の姿が描かれており、寺院で過ごした時間は琴葉にとって平和で幸せであったように見えます。本心かは分かりませんが、童磨もにこやかに琴葉を見ており、心地良いと思っていたのは本当なのかもしれません。
童磨が鬼であることを知り逃げ出す
しばらく寺院で幸せに暮らしていた琴葉と伊之助でしたが、長くは続きませんでした。
琴葉は童磨が信者たちを喰べていることを知ってしまったのです。
知られてしまった童磨は、琴葉に信者を喰べている理由について説明しましたが、琴葉は聞く耳を持ちませんでした。
そして伊之助や自分も喰われてしまうのではないかと感じた琴葉は、伊之助を抱えて寺院から逃げ出します。
伊之助を助けるために崖から落とす
寺院から逃げ出した琴葉でしたが、逃げた先は崖でもう逃げ場はありませんでした。
もう助からないことを察した琴葉は、伊之助だけでも助けたいという想いで、崖の上から伊之助を投げ落とします。
もう逃げ場がない
©吾峠呼世晴/集英社 コミック18巻
このままじゃ二人共殺されてしまう
せめて伊之助だけでも……
ごめんね伊之助 ごめんねぇ……
わずかな可能性にかけて伊之助を崖から投げ落とした直後に琴葉は童磨によって殺され、そのまま童磨に喰べられてしまったのです。
童磨は伊之助が崖から落とされる瞬間を見ていましたが、崖から落とされた赤子が生きているとは考えられなかったため、伊之助を探すことはしませんでした。
崖から落とされた伊之助は奇跡的に助かり、野生の猪によって育てられることになったのです。
無限城で母の仇を対峙する伊之助

童磨から琴葉についてを語られた伊之助。
赤ん坊の時の記憶がわずかに残っていた伊之助でしたが、童磨の話を聞いてはっきりと母のことを思い出します。
再びカナヲと協力して童磨を倒そうとしますが、2対1であっても童磨が優勢な戦況は変わりませんでした。
2人を相手にこれ以上は時間をかけられないと判断した童磨は自身の分身を作り出し、その場を去ろうとします。
しかしその場を去ろうとしたときに、童磨の体が崩れ出しました。
しのぶを殺した後にしのぶを吸収した童磨でしたが、しのぶはこの戦いに備えて藤の花の毒を摂取し続け、自身を毒の塊として童磨に喰われる計画を立てていたのです。
致死量の700倍以上の毒を摂取した童磨は技の精度が落ち、カナヲの接近を許してしまいます。
何とかカナヲの動きを止めたものの、伊之助がカナヲに助太刀することで童磨を倒すことに成功しました。
童磨を倒し琴葉の仇を討った伊之助は、母の笑顔を思い出し、静かに涙しました。
まとめ

伊之助の出生の秘密について解説しました!まとめると…
・赤ん坊の時は、山の中で猪によって育てられた
・幼少期の頃に人と交流が合ったおかげで言葉が喋れるようになる
・母親は琴葉と言う名前で、過去に上弦の弐・童磨によって殺された
・琴葉は伊之助を捨てたのではなく、童磨から逃がすために崖から落としていた
・童磨の話を聞いて母のことを思い出し、カナヲやしのぶと協力して童磨を倒し仇を討つ
伊之助は母親に捨てられたと思っていましたが、本当はとても愛されていて、童磨から逃がすために赤ん坊の伊之助のことを崖から落としていたという事が判明しました。
無限城では童磨と戦い琴葉の仇を討つことができましたが、伊之助が思い出す琴葉の笑顔がとても優しい表情で、読んでいてすごく切なくなります…。
童磨と伊之助&カナヲの戦いは、おそらく劇場版の第二章として描かれるので、どんな内容になるのか今から楽しみです!
ここまでお読みいただきありがとうございました。

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