宇髄天元(うずいてんげん)が愛する三人の嫁。天元と嫁、過酷な運命の先に待っていたのものは?

宇髄天元(うずい てんげん)
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

遊郭編で宇髄が炭治郎・善逸・伊之助に課した任務は、「遊郭に潜入してから消息が途絶えた俺の嫁を探すこと」。

そしてその嫁が「三人いる」と聞いた時の善逸のリアクションがこちら。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第9巻

無限列車での任務の後、文句を言わずに単独任務をこなすようになった善逸でしたが、女性が絡むと相変わらずのようです。

が、善逸の言っていることは(表現の仕方はともかく)至極真っ当だと思うのです。

そして、この人もこう思っていたことが、公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』で明らかになりました。

妻がちょっと多すぎる!

そこで、今回は宇髄天元の3人の嫁に関して「そもそも」なところから解説していきたいと思います。

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宇髄天元と嫁に関する素朴な疑問

そもそも、なぜ嫁が三人もいるの?

宇髄天元は元・忍(しのび)。「15歳になると一族の長が選んだ三人の女性を妻にする」という掟に従い、三人を娶っています。

また、彼女たちも忍で(女性なので「くノ一」ですね)、宇髄の妻であると同時に部下でもあり、夫を家で支えるだけではなく、危険な任務に出ることもあるのです。

宇髄天元はなぜ「忍」をやめた?

宇髄は9人姉弟でしたが、15歳になるまでに7人が亡くなり、生き残ったのは宇髄と2つ下の弟だけでした。

しかも亡くなった7人は、3人が過酷な修業の末に10歳になる前に死亡、残る4人は、宇髄と2つ下の弟に2人ずつ殺されていたのです。

実は「強い子供のみ残す」という宇髄の父の常軌を逸した考えから、子供たちに覆面をかぶせて兄弟で殺し合いをさせていたのですが、宇髄はそれを知らず、後になって自分が兄弟の2人を殺したことを知り、激しく狼狽しました。

しかし、父親と同じ価値観を持つ弟は、兄弟を殺しても何とも思わない人間でした。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第10巻

更に宇髄の父親は残ったこの二人で戦わせようとしましたが、宇髄は戦わず、三人の嫁とともに一族を抜けたのでした。

掟どおり妻を三人娶ったものの、父親の、引いては一族の考え方は、宇髄には受け入れ難いものだったのです。

嫁同士は嫉妬しないの?

どこからどう見ても、嫁たちはお互いに嫉妬していません

また、宇髄も三人の嫁を分け隔てなく本当に大切にしており、嫁たちもそれぞれに宇髄を慕っています。

くノ一という過酷な環境に生まれ育ってきた彼女たちは「みんなで助け合って生きていこう」という思いが強いのかも知れません。

宇髄天元の三人の嫁を、順に紹介

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第9巻

須磨(すま)・19歳

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第9巻

宇髄は「俺の嫁は三人共、優秀な女忍者くの一」と言っていますが、他の二人に比べると、須磨はちょっと頼りなく見えます。

「アタシあんまり戦えないですから、期待しないでくださいね」
「まきをさん、私が味噌っかすなの知ってますよね?! すぐ(鬼に)捕まったし」
「あたし一番に死にそうですもん」

コミック第9巻

とは言いながら、逃げずに戦っているところは、さすがくノ一です。

かと思えば、上弦の陸(ろく)との戦いのあと、死を確信した宇髄が最後に何か言い残そうとしていたとき、ピーピーギャーギャー騒いでその声を遮る失態も。

一方、潜入した店で花魁(おいらん)になったのは三人の中で須磨のみ

同じ『ときと屋』の鯉夏(こいなつ)花魁という良き先輩に恵まれたおかげもあるのでしょうが、ちょっと頼りない須磨ならではの魅力もあったのでしょう。

尚、々は須磨の妹が宇髄の嫁候補だったのですが、「自分が行く!」と大泣きしてふすまを突き破ったそうです。

まきを・20歳

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第10巻

同じ「嫁」という立場ではあっても、まきをは正に須磨の姉のような存在です。

戦いの中、怖がってピーピー騒ぐ須磨に対し、「弱気なことを言うんじゃない!」と一喝したり、
死にそうな宇髄の横でギャアギャア泣いているときには「ちょっと黙んなさいよ、天元様が喋ってるでしょうが!」と怒ったり、結構短気なところがあるようです。

おまけにその怒った声も宇髄の声の邪魔になっていて、「二人とも静かにして」と雛鶴に言われてしまいました。

まきをも鬼に捕まってしまったのですが、同じ『荻本屋』に潜入していた伊之助が助け出してくれます(須磨も一緒に)。

そして須磨と共に、鬼に捕らえられていた人を助けたり、遊郭の人たちを建物の外に逃がしたりするなど、大事な役割を果たすのでした。

ちなみに、宇髄とは親戚なのだそうです。

雛鶴(ひなつる)・21歳

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第10巻

三人の中でいちばんのしっかり者。

遊郭に潜んでいた鬼が、自分の潜入した『京極屋』の蕨姫(わらびひめ)花魁だと気付くも、それを鬼側にも気付かれ、身動きがとれなくなってしまいます。

宇髄が雛鶴を見つけたときは、怪我と毒でかなり弱っていました(毒は、鬼の目から逃れるために、店から追い出されることを狙ってわざと自分で飲んだ)。

宇髄からは「解毒薬が効いたら吉原を出ろ」と言われますが、そうはせず、毒を塗ったクナイ(忍者が使用する武器のひとつ)を鬼に打ち込んで攻撃したり、鬼に気付かれないよう炭治郎にこっそりとクナイを渡したりして、三人の中でいちばん戦い慣れていることを感じさせます

原作では、妓夫太郎に打つクナイは雛鶴さんが俺に直接渡してくれていますが、アニメでは俺が拾いに行ったことになっている。

というのも、雛鶴の実家は「忍」の中でも宇髄家に次いで序列の高い家だったからです。

鬼殺隊の柱であっても、いちばん大事なのは「自分の嫁三人」

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第10巻

三人とも「忍」という立場で宇髄の嫁になりましたが、遊郭編での彼女たちは立派な柱の嫁として、たくさんの人の命を守りました。

宇髄に大切にされている嫁たちは、宇髄が大切にしたいと思うに足る素敵な女性たちだったんですね。

3人の声優さん(2021年12月6日発表)

宇髄天元の嫁3人、「須磨」「まきを」「雛鶴」の声優さんが決定しましたので、ご紹介いたします。

須磨役:東山奈央(とうやま・なお)さん

まきを役:石上静香(いしがみ・しずか)さん

石上さんはtwitterがありませんでしたので、こちらの記事を紹介いたします。

MANTANWEB

雛鶴役:種﨑敦美(たねざき・あつみ)さん

まとめ

遊郭での壮絶な戦いの末、左目と左腕を失った宇髓は鬼殺隊を引退しました。

その後も「元柱」として鬼殺隊と関わることはありましたが、第一線は退いています。

三人の嫁はそんな宇髄を支え続け、最後にこんな素敵な笑顔で登場してくれたのでした。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第23巻
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