無限列車編で活躍する炎柱・煉獄杏寿郎、そしてその後に続く遊郭編で活躍する音柱・宇髄天元。
死に対する価値観が全く違う二人ですが、一方で天元は杏寿郎の生き方や戦いに対する姿勢に対し、気にかけているように感じる場面があります。
派手好きで自信満々な発言の目立つ天元の心の奥底に潜む劣等感や葛藤。
今回はそんな二人の関係性を見ながら、杏寿郎との共闘、天元との共闘を経験した炭治郎たちに対する影響なども含め解析していきたいと思います。
宇随天元と煉獄杏寿郎の関係性
共通点
後輩の面倒見が良い
上弦の陸・堕姫と妓夫太郎との戦いの中で、天元は、炭治郎・伊之助・善逸に対し、根性と闘志や戦いっぷりを認め、継子だと宣言しています。
炭治郎・伊之助・善逸は初めて、柱の凄さを目の当たりにし、杏寿郎に弟子入りを申し出ると、快く申し出を受け入れる杏寿郎。
杏寿郎は猗窩座に炭治郎を侮辱されるとすぐさま「この少年は弱くない 侮辱するな」と反論しました。
天元も、妓夫太郎に炭治郎たちを下っ端と罵られると「人間様を舐めんじゃねぇ こいつらは三人共優秀な俺の”継子”だ」と宣言。
後輩への姿勢が似ていて、男らしく、後輩から憧れられる存在感を持っているところも似てますね。
性格
豪快で快活、思っていることをはっきりと言う面はとても似ている二人ですが、時に空気を読めず真っ直ぐに突き進む杏寿郎に比べ、天元は年齢も3歳年上ということもあってか、落ち着いた余裕のようなものが感じられることがあります。
とはいえ20歳そこそこの青年ですので、純朴で笑っちゃうような言動を生真面目に言ったりするところもなんだか似ている二人です。
相反する面
命に対する考え
天元は命の順番を3人の嫁に説いており、自分の命より、3人の嫁と一般の人や炭治郎たち後輩のことも大事にしていました。
生きることを最優先に、上弦の陸を討伐した後、左目と左腕を失った天元は引退を宣言し、3人の嫁と普通の人間としての暮らしをすることを選択しました。
杏寿郎は自分の身体が致命傷を受けても、ケガをしている炭治郎たち後輩や、無限列車の乗客200人余りの命を最優先に考え、守り抜きました。
家族や後輩に未来を託し、信じ続ける杏寿郎の思いはその後、炭治郎や後輩たち、柱たち、そして杏寿郎の家族の心の中で繋がれ続けていきました。
忍として常に死と隣り合わせの日々を過ごし、生きることを信条とする天元、最愛の母を早くに無くし、死しても生きている人に繋げるものがあると信じる杏寿郎、育ってきた環境の違いも影響していると思われます。
宇随天元の煉獄杏寿郎への思い
杏寿郎の死を鎹鴉から聞いた時、天元は「上弦の鬼には煉獄でさえ負けるのか」と、杏寿郎の強さを認めている発言をしていました。
そして、妓夫太郎に選ばれた才能があって妬ましいと言われた天元は、「俺の手の平から今までどれだけの命が零れたと思ってんだ」と吐き捨てるように言った後、心の中で”そう 俺は煉獄のようにはできねぇ”と呟いています。
無限列車で、乗客200名と鬼殺隊の後輩である炭治郎・伊之助・善逸の命を守り抜いた杏寿郎に対し、天元は遊郭において、一般の人々を鬼の攻撃により失っていたことからの発言でもあるのでしょう。
天元の他の任務について描かれていない為わかりませんが、忍時代、父の策略で兄弟を殺めてしまった経験を持つ天元ですから、大切な人や一般の人々を守り切れなかった思いが募るのではないでしょうか。
宇髄天元と煉獄杏寿郎のお互いの印象
炎柱・煉獄杏寿郎から見た柱たち
音柱 剣技の軌道が美しい!忍を初めて見た!感動!妻がちょっと多すぎる!
鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐
音柱・宇髄天元から見た柱たち
炎柱 派手!俺より目立つな!でもめっちゃ良いやつ。
鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐
アニメ「鬼滅の刃」遊郭編次回予告第八話の動画に杏寿郎が登場し、天元に実際に伝えていましたね。
言葉は少ないながら、お互いがお互いを認め合い、尊敬し合っている様子が伺える発言ですね!
宇髄天元と煉獄杏寿郎の炭治郎たちへの影響
炭治郎・伊之助・善逸にとって、初めての柱との共闘が杏寿郎でした。
目的であった下弦の壱・魘夢を討伐したにも関わらず、喜び合うのも束の間、柱の凄さを目の当たりにして、尊敬し憧れる存在である杏寿郎の死。
それは、炭治郎たちにとって、耐えがたい辛い試練でしたが、杏寿郎の”君たちを信じる”の遺言に恥じないよう、自分たちを奮い立たせ前を向こうと頑張る3人がありました。
次に天元と共闘し、上弦の陸を討伐成功し、そして、天元は大けがを負い引退となるものの、全員が命を落とさずに倒すことができ、お互いがお互いに生きていることを喜び合う姿が印象的です。
心から喜び合う姿を見てわかるように、生きて鬼に打ち勝てた成功体験は、炭治郎たちにとって、かけがえのない経験となりました。
上弦の陸・妓夫太郎と堕姫の討伐方法である、同時に頸を斬ることを告げる天元の姿に、杏寿郎を見る炭治郎の姿がありました。
最初は天元に”お前を柱として認めない”とまで発言した炭治郎が、天元のことを、尊敬してやまない存在の杏寿郎と重ね、尊敬の意識を持つシーン。
天元は、つらい経験を乗り越えようと必死にもがく炭治郎に光を刺す存在となりました。
豪快で快活、自信に満ち溢れているような大きな声も似ている天元と杏寿郎が、尊敬の念を抱く炭治郎の目にも重なって見え、心の支えとなり、心強い存在となりました。
まとめ
今回は天元と杏寿郎の二人の関係性を見ながら、杏寿郎との共闘、天元との共闘を経験した炭治郎たちに対する影響なども含め解析してきましたがいかがでしたでしょうか。
簡単にまとめると、
- ふたりの共通点は、面倒見が良い点、豪快で思っていることをはっきりと言う性格が似ていた
- 生きることを信条とする天元、死しても生きている人に繋げるものがあると信じる杏寿郎、相反する思いを抱いていた
- 乗客200名と後輩である炭治郎・伊之助・善逸の命を守り抜いた杏寿郎と比べ、自分は大切な人や一般の人々を守り切れなかった思いが天元にはあった
- 杏寿郎が”君たちを信じる”と心を支えたのに対し、天元は生きて戦い抜いた経験を与え、生きる存在として炭治郎たちに力を与えた
柱時代、お互いに好印象を持つ二人が共闘したこともあったのでしょうか。
お互いを尊敬し合える二人なら、きっと息の合った戦いができていたことでしょう。
外伝や小説などでも今後掲載されたら嬉しいです。
そして、遊郭編の次回予告での共演には湧きましたね!
変わらない清廉潔白な姿についつい何度も観てしまいます。
引き続き、鬼滅の刃をお楽しみください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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