「鬼滅の刃」のキャラクターは、それぞれ特徴的な日本古来の伝統的な柄のような羽織(着物)を着ています。
今回はその中でも、無限列車編で活躍する炎柱・煉獄杏寿郎の羽織の柄や羽織に込められた思いについて、ご紹介していきたいと思います。
炎柱・煉獄杏寿郎の羽織の柄は?
杏寿郎が身に着けている羽織は、白地に燃え上がる炎を表わした模様が特徴的です。
商標登録したオリジナル柄
煉獄杏寿郎が着ている羽織の「炎のような柄」(商標登録 第6397488号 )
人気マンガ『鬼滅の刃』のキャラクター3人が着ている服の模様が、6月3日付けで商標登録された。版元の集英社が2020年に6人分の模様を特許庁に商標出願していた。登録されたのは、このうち冨岡義勇(とみおか・ぎゆう)、胡蝶しのぶ、煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)が着ている羽織の柄だ。
商標の指定商品はスマホ用カバー、ゲームソフト、衣類やタオルなど多岐に渡っている。今後は、こうした商品で3つの模様を集英社に無断で使った場合、商標権侵害に問われる可能性がある。
引用元:huffingtonpost.jp
杏寿郎の纏う柄はオリジナルのものですが、柄自体は、火焔文様(かえんもんよう)という伝統柄の影響を受けているようです。
火焔文様とは?
歌舞伎の舞台でもひときわ目をひく「火焔文様」です。
『義経千本桜』の狐忠信の着物や『鳴神』で鳴神上人が雲絶間姫(くものたえまのひめ)に騙されたと知り変化した後にぶっかえりで現れる衣裳の文様には燃え上がる炎が施されています。
引用元:kabuki-bito.jp
火焔文様は、西アジアを期限とする拝火教(ゾロアスター教)の聖火信仰から生まれたとも言われているそうです。
そして、時代の流れと共に、万物を焼き尽すかのような荒れ狂うダイナミックな炎となり、人々の煩悩を鎮め、災いを振り払う意味を持つようになっていったそうです。
色や柄の特徴といい、『煩悩を鎮め、災いを振り払う』という点でも、炎柱の羽織にぴったりの文様ですね。
炎柱・煉獄杏寿郎・羽織に込められた思い
母・瑠火:いいですか 杏寿郎
あれは炎柱のみが纏うことを許されている羽織
貴方も父上のような立派な炎柱になるのです
©平野稜二・吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 外伝
杏寿郎が鬼殺隊・甲(きのえ)の頃は、白い無地の羽織を着ている様子が描かれています。
炎の火焔文様の羽織は代々炎柱に受け継がれているもので、杏寿郎にとっては、亡き母・瑠火からの”立派な炎柱になること”という使命も込められたとても大切な品物です。
白い無地の羽織は、当時継子だった鬼殺隊・癸(みずのと)の甘露寺蜜璃にも、最終選別を突破し、鬼殺隊士になったお祝いにプレゼントしています。
杏寿郎はきっと、羽織に袖を通す度に、母の”弱き人を助けることは強く生まれた者の責務”という教えや、母から託された使命などを思い返して、自分を奮い立たせていたのではないかと思います。
まとめ
【羽織の柄は】
- 炎柱・煉獄杏寿郎の羽織の柄は商標登録したオリジナル柄
- 柄自体は、火焔文様(かえんもんよう)という伝統柄の影響を受けている
- 火焔文様は時代の流れと共に、万物を焼き尽すかのような荒れ狂うダイナミックな炎となり、人々の煩悩を鎮め、災いを振り払う意味を持つようになっていった
【羽織に込められた思いとは】
- 炎の火焔文様の羽織は代々炎柱に受け継がれているもの
- 杏寿郎にとっては、亡き母・瑠火からの”立派な炎柱になること”という使命も込められたとても大切な品物
今回は炎柱・煉獄杏寿郎の羽織の柄や羽織に込められた思いについて、ご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
羽織の、燃え上がる炎のごとく、心を燃やし、自分自身を奮い立たせ、責務を全うした杏寿郎。
羽織を纏うことによって、亡き最愛の母・瑠火の思いも一緒に背負っていたのだなと改めて思いました。
それはきっと、杏寿郎の心にとても強い力を与えてくれ、支えとなっていたことでしょう。
引き続き、鬼滅の刃をお楽しみください。
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