太陽と月、火と水、相反する印象でもある炎柱・煉獄杏寿郎と水柱・富岡義勇。
柱同志、年も近い二人ですが、真逆な印象もあってか交流しているシーンもあまりありません。
今回はそんな二人に着目し、色々な角度から共通点や接点を探してみたいと思います。
煉獄杏寿郎と富岡義勇
プロフィール
会得呼吸 | 炎の呼吸 | 水の呼吸 |
名前 | 煉獄杏寿郎 | 富岡義勇 |
誕生日 | 5月10日 | 2月8日 |
年齢 | 20歳 | 21歳 |
身長・体重 | 177㎝・72㎏ | 176㎝・69㎏ |
出身地 | 東京府荏原郡駒澤村(現在の世田谷区桜新町) | 東京府豊多摩郡野方村(現在の中野区野方) |
趣味 | 能・歌舞伎・相撲観戦 | 詰め将棋 |
好きなもの | さつまいもの味噌汁 | 鮭大根 |
鎹鴉 | 要(♂) | 寛三郎(♂) |
義勇が早生まれで、学年としては一つ年上ですが、歳の近い二人。
杏寿郎は代々炎柱の家系、義勇は幼くして両親を亡くしていますが遺産で姉と暮らしていたとのことなので家柄が良いところは共通していると言えそうです。
お互いの印象
お互いの印象について、公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」の柱相関言行録の中に記載があります。
杏寿郎→義勇『声が小さくて聞き取りづらい!努力家!』
義勇→杏寿郎『好き。よく話しかけてくれる』
具体的に一人一人を分析する社交的な杏寿郎に対し、義勇は話しかけてくれるか否かベースでの回答に内気な性格が出ていますね!
初共演の柱合裁判での様子
那田蜘蛛山での下弦の伍・累の討伐の際、鬼の妹・禰豆子を連れて戦っていた炭治郎。
そして禰豆子を討伐しようとした蟲柱・胡蝶しのぶを妨害したとして、隊律違反を問われた義勇は炭治郎と共に柱合裁判で糾弾されました。
はきはきとした口調で、バッサリと炭治郎の斬首を主張する杏寿郎。
鬼の禰豆子を連れた炭治郎を自分の師範・鱗滝左近次の元に預け、鬼殺隊士になることを承知していた義勇は、黙って柱たちの意見を聞いていました。
お館様が現れ、炭治郎と禰豆子の事を容認していたこと、柱の皆にも認めて欲しいと思っていることを伝えます。
他の柱と共に、お館様のお考えを全力で反対する杏寿郎。
すると、お館様は、炭治郎の育てであり、義勇の師範でもある、鱗滝からの手紙をご息女に読ませます。
もしも禰豆子が人に襲いかかった場合は竈門炭治郎及び―…鱗滝左近次 富岡義勇が腹を切ってお詫び致します。
©吾峠呼世晴/集英社 鬼滅の刃 第6巻 第45話
師範の鱗滝の元に炭治郎を向かわせた義勇もまた、炭治郎と禰豆子に対しての一切の責任を受ける覚悟だったということがわかりました。
鱗滝に二人を預けた時点で、反発は承知の上で、二人を信じた義勇と、どのような鬼であっても鬼である以上鬼殺隊としてなど認められない杏寿郎。
鬼殺隊の柱としては杏寿郎たち柱の判断が正しいのですが、”他とは違う何か”を感じ取った義勇もまた柱だからこそできる判断をしたのではないでしょうか。
実弥の体当たりの禰豆子への挑発の結果、禰豆子が人を襲わない証明ができると、杏寿郎を含めた柱たちも、お館様の指示に素直に従うのでした。
お館様の望み
コミックやアニメ等では、二人が揃っている様子を見たのは柱合裁判ですが、小説版「鬼滅の刃」片羽の蝶の『笑わない君へ』の中で、杏寿郎と義勇の交流の様子が描かれていました。
柱稽古をする義勇と炭治郎が、炭治郎と実弥の接触禁止令について語るシーン。
以前に、義勇も、実弥と接触禁止令が出たことがあると語り始めます。
その出来事を説明するシーンで、「義勇の笑顔が見たい」とのお館様の望みを叶えるために、産屋敷家に集められた柱たち。
腕相撲でわざと義勇を勝たせて笑わせようということになったが、ついつい皆本気になり、義勇は蜜璃としのぶの女子のみにしか勝てない結果に…。
次の蜜璃の脇腹こちょこちょ作戦も失敗に終わり(笑)
「案ずるな!伊黒!甘露寺!後は俺に任せろ!!」
そこには、いつの間にか座敷の外にでたのか、煉獄杏寿郎が立っていた。
©吾峠呼世晴/集英社 小説版 鬼滅の刃 片羽の蝶 笑わない君へ
意気揚々と杏寿郎が頭の上に眼鏡を乗せて登場します。
「富岡よ!俺の眼鏡を知らないか?さっきから探しているんだが、どこにも見当たらなくてな!」
「…………頭の上だ」富岡がぼそりとつぶやく。
「煉獄は目が悪くなっただけでなく、頭まで悪くなったのか」
一瞬だけその場に停止した煉獄は
「むう」とうなると、
「無理だ!!」と叫んだ。
「何人たりとも富岡を笑わすことはできん!」
©吾峠呼世晴/集英社 小説版 鬼滅の刃 片羽の蝶 笑わない君へ
頭に乗せた眼鏡に気づかず、眼鏡を探す…。
何とも古いというか古典的な笑いのセンスを披露する杏寿郎。
これでは義勇でなくとも苦笑いになったとしても、なかなか笑顔には繋がらないかもと思いますが(笑)
真っ直ぐな性格の杏寿郎のこと、純粋に義勇を笑わせようと必死に考えた結果であることは伝わってきますね!
産屋敷家に柱たちが集められた理由を、義勇を馘首(くび)にするのかと茶化す宇随天元に対しても、ストレートな正義感で反論する杏寿郎。
「陰でこそこそやるのはダメだ!やるなら、正々堂々、富岡に不平不満を言えばいい!なあ時透」
©吾峠呼世晴/集英社 小説版 鬼滅の刃 片羽の蝶 笑わない君へ
杏寿郎らしい、清廉潔白でストレートな意見で義勇の気持ちを慮りました。
柱の仲間としての義勇を認めている杏寿郎の男らしい発言です。
ちなみに、義勇と実弥の接近禁止令のお話については、小説版「鬼滅の刃」片羽の蝶にてぜひお楽しみください。
宿敵!上弦の参・猗窩座戦
無限列車編において、下弦の陸・魘夢討伐後に現れた上弦の参・猗窩座。
杏寿郎は、負傷した炭治郎たち鬼殺隊の後輩や無限列車の乗客を命を懸けて守り、決死の覚悟で猗窩座と戦いました。
猗窩座の右腕が杏寿郎の胸を貫通するという致命傷を受けながらも、近づく夜明けまでその腕を逃さんと戦い抜いた杏寿郎。
卑怯な猗窩座は夜明け前に自分で腕を切り逃亡、杏寿郎は健闘したものの命を落としてしまいました。
無限城にて、炭治郎と進む義勇の前に、宿敵・猗窩座が現れました。
炭治郎を弱者と罵った際に、「この少年は弱くない侮辱するな」と言った杏寿郎の言葉が正しかったと認める猗窩座。
猗窩座討伐に向けた、炭治郎と義勇の共闘が始まりました。
杏寿郎は自ら名を名乗りましたが、義勇は鬼に名乗る名はないと、猗窩座の問いを切り捨てました。
さらに戦いが進む中、激しい憎悪から痣を発現する義勇でしたが、振り下ろした日輪刀を猗窩座が殴り折り、またも猗窩座の右腕が義勇の胸に…。
しかし、すかさず、攻撃の途中で炭治郎の援護が入り、義勇は救われました。
その後、炭治郎が杏寿郎の鍔がついた日輪刀で猗窩座の頸を斬り、討伐しました。
命を懸け杏寿郎が守った炭治郎と共に猗窩座と戦った義勇が、炭治郎の援護により助けられたことはとても感慨深いシーンですね。
まとめ
今回は、煉獄杏寿郎と富岡義勇の二人に着目し、色々な角度から共通点や接点を探してきましたが、いかがでしたでしょうか。
まとめると
- 義勇が早生まれで、学年としては杏寿郎の一つ年上ですが、歳の近い二人は家柄が良いところも共通している
- 社交的な杏寿郎に対し、義勇は内気な性格だ
- 柱合裁判では、柱の反発は承知の上で炭治郎と禰豆子を信じた義勇と鬼である以上鬼殺隊の一員と認められない杏寿郎でしたが、最終的にお館様の指示に従った
- 以前、真っ直ぐな性格の杏寿郎が純粋に義勇を笑わせようと必死に考え試みたことがあった
- 命を懸け杏寿郎が猗窩座から守った炭治郎と共闘し、猗窩座と戦った義勇が炭治郎の援護により助けられた
タイプは違いますが歳は近くピュアな二人の青年。
性格などは陰と陽のように違う二人ですが、鬼を決して許さない、揺るがない柱としての姿は同じ志を感じさせました。
炭治郎たち後輩の命を繋いだ杏寿郎と、その杏寿郎の命を奪った猗窩座を炭治郎と共闘した義勇。
20歳そこそこで、鬼のいない世界を目指し、鍛錬に鍛錬を重ね、柱にまで上り詰めた姿はとても立派でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
引き続き鬼滅の刃をお楽しみください。
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