【鬼滅の刃】村田さんは鬼殺隊最強?「階級」「サラサラヘア」にこだわる愛されキャラを徹底解説!

鬼殺隊・隊士
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

「鬼殺隊最強」、この言葉を聞いて、【鬼滅の刃】の村田さんを思い浮かべる人はまずいないでしょう。

しかし、ここで言っている「最強」とは、岩柱の悲鳴嶼(ひめじま)さんのような強さではもちろんありません。

「強運の持ち主」という意味での「最強」です

「え? そうだっけ?」と思った方、この記事はそういった方のために書きました!

村田さんの登場シーンをよく見てみると、わかっていただけると思います。

【鬼滅の刃】村田さんは鬼殺隊「最強運」の持ち主

  • 怪我をした同期の手当てを頼まれたおかげで、7日間生き延びることができた最終選別
  • 仲間はたくさんやられてしまったけれど、自分は大きな怪我をしていない那田蜘蛛山
  • 原作ではただの愚痴なのに、それが基となってテレビアニメで作成された柱合会議
  • 途中リタイアせず、ちゃっかり最後の悲鳴嶼さんまでたどりついている柱稽古
  • 仲間の救護(後方支援)に回ったおかげで、最後まで生き延びた無限城

こんなにあんのか? 脇のくせに多すぎじゃねえの?

村田の強運その1:最終選別

村田さんに救護をお願いしたのは誰?

村田さんは鬼殺隊員ですので、当然、最終選別を突破しています。

ただし、突破(合格)の条件は「7日間生き延びること」で、極端に言えば「鬼を一体も倒さなくても、生き延びさえすれば良い」ということになります。

村田さんは決して鬼から逃げていたわけではないと思いますが、一人の少年が怪我を負ったとき、もう一人の少年が村田さんに救護を頼んでいます。

救護を頼んだその少年とは、

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錆兎(さびと)でした。

炭治郎が狭霧山(さぎりやま)で修行をしているとき、すでに死んでしまっていたはずの錆兎が稽古をつけてくれるシーンがありましたね。

錆兎は、最終選別で手鬼に殺された少年です。

つまり、村田さんに他の子の救護を頼んだ後に、手鬼にやられてしまったことになりますね。

村田さんに救護されたのは誰?

一方、怪我を負って手当てをしてもらった方の少年は、後の水柱・冨岡義勇(とみおかぎゆう)です。

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村田さんが義勇の救護をする前に鬼を倒していたかどうかは不明ですが、義勇は最初に出遭った鬼に怪我を負わされたため、鬼を一体も倒すことなく最終選別を終えています。

なぜ救護したのが村田さんだとわかるの?

義勇が怪我を負わされたところから見てみましょう。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第15巻

義勇の手当てを頼まれた少年の着物、縦縞模様ですね。

そして、こちらが義勇が意識を取り戻したときのシーンです。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第15巻

縦縞模様の着物を着た少年が横に座っていますね。

おそらく、錆兎から頼まれて義勇を助けた少年と同一人物だと思われます。

そして注目すべきはその髪型。

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あ、この人だ!

ここで【村田さんコソコソ噂話・壱の巻】
村田さんの髪がサラサラなのは、椿油をつけているからだそうです。初恋の女の子に髪が綺麗と言われてから、髪のお手入れには余念がありません。

村田の強運その2:那田蜘蛛山

蜘蛛の糸に繋がれなかった唯一の隊士

村田さんは、炭治郎たちよりも先に那田蜘蛛山に向かっています。

やがて一緒に入山した鬼殺隊員たちは、みな蜘蛛の糸に操られ始めますが、なぜか村田さんだけはずっと自由の身です、それはもう不思議なほど。

「運が味方してくれている」としか言いようがありません。

炭治郎(たんじろう)と伊之助(いのすけ)との出会い

一緒に先に進む仲間がいなくなって一人でいたところ、炭治郎に声をかけられます。

「応援に来ました。階級・癸(みずのと)、竈門炭治郎です」

しかし、せっかく応援に来たのに、ここでの村田さんの反応は冷たいものでした。

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「癸・・・癸・・・? なんで『柱』じゃないんだ・・・! 癸なんて何人来ても同じだ、意味がない!!」

ただ、他の仲間がすべて操られてしまっていたことを考えると、いちばん下の階級では意味がないと言う村田さんの気持ちもわかります。

【村田さんコソコソ噂話・弐の巻】
那田蜘蛛山での任務時の村田さんの階級は「庚(かのえ)」でした。

尚、鬼殺隊の階級は、上からこのようになっています。

階級那田蜘蛛山遊郭無限城
甲(きのえ)
乙(きのと)
丙(ひのえ)炭治郎、善逸、伊之助
丁(ひのと)カナヲ、玄弥
戊(つちのえ)(村田さん?)
己(つちのと)(村田さん?)
庚(かのえ)村田さん炭治郎、善逸、伊之助
辛(かのと)
壬(みずのえ)
癸(みずのと)炭治郎、善逸、伊之助

炭治郎たちは上弦の鬼と戦ってきていますので、昇進速度も速いわけですね。

炭治郎たちをすぐに認めた潔さ

実は村田さんは、他の隊士たちが急におかしな動きをし始めた理由を知りませんでした。

しかし、炭治郎に「蜘蛛の糸に操られている」ということを教えてもらうと、「ここは俺に任せて二人で先に行け」と、先輩らしく言っています。

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「情けない所を見せたが、俺も鬼殺隊の剣士だ。ここは何とかする! 糸を斬ればいいというのがわかったし、ここで操られている者は動きも単純だ。蜘蛛にも気をつける。鬼の近くにはもっと強力に操られている者がいるはず。二人で行ってくれ」

出典:コミック第4巻

すぐ蜘蛛の糸のにおいに気づいた炭治郎の嗅覚、そして遠く離れたところにいる鬼の気配を探った伊之助の感覚の鋭さを知り、村田さんはこの状況での最善の判断を下したのです。

少なくとも、「俺は安全に出世したいんだよ」なんて抜かした途端に鬼に切り刻まれた某先輩とは明らかに違います。

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姉蜘蛛の血鬼術にかかったときが、いちばんの生命の危機だった

炭治郎たちを先に行かせた後、村田さんはひとりで那田蜘蛛山をさまよって・・・いや、鬼を探していました。

そして遭遇した姉蜘蛛の術にあっさりかかり、繭の中に閉じ込められてしまいます。

この繭に閉じ込められると、まず服が溶かされ、そして肉体が溶かされ、最後は姉蜘蛛の食料になってしまうという、結構怖い血鬼術です。

しかもこの繭、柔らかいので日輪刀で突いてもグネグネ動くだけで穴を開けられません。

村田さん、大ピーンチ!!

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助けてくれたのは蟲柱・胡蝶(こちょう)しのぶ

そこに現れたのは、お館様が出動させた柱のひとり、蟲柱・胡蝶しのぶ。

さすが柱、あっさり姉蜘蛛を倒し、村田さんを繭の中から助け出してくれました。

溶かされたのは服だけで体は無傷(あ、「突き指」だけしていましたが)、なんとも運の強い人です。

ただし、かなり恥ずかしい思いはしてしまったようですが。

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【村田さんコソコソ噂話・参の巻】
繭から救出された後は、隠(かくし)が来てくれるまで、茂みで震えながら全裸待機していたそうです。

村田の強運その3・柱合会議

産屋敷邸の中での柱合会議は、原作では描かれていない

テレビアニメ第23話の『柱合会議』、お屋敷の中でのこの厳粛な感じが印象的ですね。

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しかし意外なことに、原作にはこのシーンはないのです。

風柱・不死川実弥(しなずがわさねみ)の「隊士の質が信じられないほど落ちている。ほとんど使えない。まず育手の目が節穴だ」というセリフから始まる柱合会議ですが、これは全くのアニメオリジナルなのでしょうか?

いいえ、少なくともこの不死川のセリフは原作が基になっています

不死川のセリフは村田さんの愚痴からの引用

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第6巻

村田さんのこのセリフから、あの『柱合会議』のシーンが生まれていたなんて。

よもやよもやだ!!

テレビアニメでも、村田さんはドヨーンとした感じで原作と同じセリフを言っていますね。

しかも、アニメではそのすぐ後に「俺みたいな階級の者にそんなこと言ったってさ」

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

出ました「階級」、村田さんの基準は良くも悪くもそこなんです、ブレないんです。

村田の強運その4・柱稽古

まず『柱稽古』とは何か?

その名のとおり、「柱から稽古をつけてもらう」ことなのですが、「稽古」なんて響きとはほど遠く、むしろ「拷問」に近いものだったかも知れません。

刀鍛冶の里において禰豆子が太陽を克服したことで(※人間に戻ったわけではない)、鬼の始祖・鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)がこれまでの計画(?)を変更したのか、ともかく、鬼の出没がピタリと止んだ時期がありました。

その時期を利用して、柱より下の階級の隊士たちが柱を順番に巡って稽古をつけてもらう特別な訓練を行うことになり、それを『柱稽古』と呼んでいます。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第15巻

そして村田さんが久しぶりに登場するのは、この柱稽古のいちばん最後、悲鳴嶼さんのところなのです。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第16巻

竈門炭治郎は、刀鍛冶の里での傷を癒やすためにしばらく療養していたので、他の隊士たちよりも遅れて柱稽古に参加している。そのため、先に稽古に参加していた村田の方が、私の所に早くたどり着いていたというわけだ。

ただし、ここまでたどり着いたのは「運」だけではない

柱稽古は、稽古をつけてもらっている柱から「Go」が出なければ次へ進めません。

ということは、悲鳴嶼さんまでたどり着いた村田さんは、地獄のような稽古を強いてきたそれぞれの柱にちゃんと「Go」をもらってきているわけで、それってものすごいことだと思うのです。

これまでの「運」は、立派に「実力のうち」だったことを、ここに来て証明してくれました。

それでもやはりこだわる「階級」

伊之助「アイツすげぇよ、玉ジャリジャリ親父。初めて会ったときからビビッときたぜ。間違いねぇアイツ、鬼殺隊最強だ」

炭治郎「あー、やっぱりそうか。悲鳴嶼さんだけ匂いが全然違うんだよな」

出典:コミック第16巻
©吾峠呼世晴/集英社 コミック第16巻

この感じからすると、村田さんはすでに炭治郎たちに階級を抜かれているんでしょうね。

でももはや悔しがっている様子でもなく、炭治郎や伊之助のことは「サイヤ人みたいなもんだ」と思っているのかも知れません。

【村田さんコソコソ噂話・肆の巻】
村田さんは「水の呼吸」の使い手ですが、育手は俺の師匠の鱗滝(うろこだき)さんではなく、他の人だそうです。また、俺や義勇さんのような(水が出ているかのような)動きはできません。原作者の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)先生は、このことを「薄すぎて水が見えません」と表現されています。とっても頑張っているのに、ちょっと気の毒ですね。

番外・柱稽古に参加していない柱が二人

柱稽古が始まっても、参加していない柱が二人います、蟲柱・胡蝶しのぶと、水柱・冨岡義勇です。

その理由をお二人から聞いてみましょう。

私が柱稽古に参加していないのは、お館様のご命令により、鬼でありながら医者でもある珠世(たまよ)さんと共に、鬼舞辻を倒すための薬を共同開発することになったからです。

俺が柱稽古に参加していないのは、「柱」の資格がないからだ。最終選別では一体の鬼も倒していない。助けられただけの人間が、果たして選別に通ったと言えるのだろうか?

義勇さんはこう言っていますが、実力で柱にまで上り詰めたことは事実です。最終選別で命を落としてしまった錆兎のためにも、義勇さんには前を向いてもらいたくて、頑張って説得してみました。そして義勇さんは、少し遅れて柱稽古に参加してくれることになったんです。

村田の強運その5・無限城

ここでも気にする「階級」

無限城での村田さんの最初の登場シーンは、上弦の陸(ろく)・獪岳(かいがく)と戦って重傷を負った我妻善逸(あがづませんいつ)と、善逸を救護している愈史郎(ゆしろう)の警護をしている場面です。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第17巻

すると、愈史郎にこう言われます。

「うるさい黙れ村田、味噌っかすの分際で。襲われないよう周りをしっかり見てろ」

愈史郎の口の悪さも大概ですが、それに対する村田さんの大人げなさも大概です。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第17巻

出ました、またしても「階級」、ひたすら気にする「階級」

ちなみに愈史郎は本人が言っているとおり「鬼」ですが、禰豆子と同じく「人間の味方の鬼」です。

愈史郎は冷静に善逸の症状を分析しているのですが、前向きな言葉をかけて善逸を励ましたい村田さんにはそれが気に入らず、「気が滅入ることばっか言ってんじゃねー!!」と叫んでいます。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第17巻

愈史郎と行動を共にしているのが「隠」ではなく村田さんたちのような隊士なのは、こういった鬼の襲撃にも対応できるようにするためでした。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第17巻

重傷の善逸(ぜんいつ)を背負ってあげていた

無限城は、上弦の肆(し)・鳴女(なきめ)の血鬼術により、部屋が動いたり床が抜けたり、中にいるだけで危険な場所でした。

そんな中、重傷で動けない善逸を背負ってくれていたのが村田さんです。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第20巻

いい先輩じゃないですか、階級は抜かれてしまいましたが(多分)

炭治郎のことも救護してあげた

村田さんも、炭治郎と同じく家族を鬼に殺されています。

憎き無惨が目の前にいる状況で、鬼殺隊士らしく戦おうとしていました。

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第21巻

冨岡義勇は、最終選別で村田さんに手当をしてもらった経験があり、炭治郎のことを頼むのに適任だと判断したのかも知れませんね。

あと、村田さんでは無惨に向かっていっても・・・(以下省略)

©吾峠呼世晴/集英社 コミック第21巻

炭治郎のことも一生懸命に救護してくれた村田さん、本当にいい先輩じゃないですか、階級は抜かれてしまいましたが(多分)。

最前線に出て行くだけが偉いのではない

無限城では最前線に立つことはなく、いわゆる雑魚鬼(といっても下弦の鬼の強さぐらいはあったらしい)の相手と仲間の後方支援に徹した村田さん。

村田さんだって、本当は最前線で戦いたかったかも知れない、家族の仇である無惨に一太刀ぐらい浴びせたかったかも知れない。

それでも、那田蜘蛛山のときもそうでしたが、「自分の立場で今いちばんすべきことは何なのか」を冷静に考え、柔軟に対応しているところを見ますと、鬼殺隊士として剣術以外にも重要な資質を持っていた人だったのだと思います

そして最後は、宿敵・鬼舞辻無惨が崩れ去るのを見届けることができました。

まとめ

最後まで生き延びた村田さんは、現代に子孫を残していて、曾孫は高校の先生になっています。

下の名前が最後まで明かされなかったことで、いつまでも誰からも「村田さん」と苗字だけで呼ばれることが確定しています。

そして忘れてならないのは、村田さんは決して逃げ隠れて生き延びたのではなく、本人は命を賭けて戦う覚悟があり、努力もしていたということ

彼には、炭治郎やその同期たちのような、「ズバ抜けて何かに優れている」というところはありませんでしたが、むしろそこが魅力とも言えます。

個性の強いキャラクターが満載の『鬼滅の刃』で、村田さんのような普通っぽくて親近感のあるキャラクターが最後まで生き延びてくれたことを、本当に嬉しく思います。

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