鬼の中では珍しく女性で、常に琵琶を持っている鳴女。
下弦の鬼が解体された時に初登場しており、常に無惨の側近として活躍しています。
上弦の鬼たちからも存在を認知されており、「琵琶女」や「琵琶の君」などと呼ばれるシーンも。
刀鍛冶の里での戦いで上弦の肆・半天狗が死亡してしまったため、その後に鳴女が上弦の肆に昇格し、無限城での戦いに参戦しました。
十二鬼月でもなかった鳴女でしたが、なぜ無惨は最終決戦前に鳴女を上弦の肆に選んだのでしょうか?
今回の記事では、無惨が最終決戦前に鳴女を上弦の肆に選んだ理由について考察していきたいと思います!
- なぜ無惨は最終決戦前に鳴女を選んだ?
- 鳴女は無限城でどんな活躍をした?
などが気になった人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
鳴女とはどんな鬼?

口数が少なく、常に冷静に無惨のそばにいる鳴女。
鬼になってから100年は経過しており、便利な血鬼術を持っていることから無惨の数少ないお気に入りの鬼の1人です。
上弦の鬼とも顔見知りであり、上弦の鬼が集まった時も緊張した様子はなく、堂々としていました。
むしろなかなか無限城から帰ろうとしない上弦の鬼たちに対して、心の中では「早く帰ってほしい」と思っているほど肝が据わっています。
無限城を操る血鬼術
鳴女は無惨が本拠地としている無限城を生み出し、操る血鬼術を使います。
無限城の床や壁を操り城の形を変えることはもちろん、誰かを無限城に呼び込んだり、無限城にいる相手を好きな場所へ飛ばすこともできます。
無惨が全員の鬼の居場所を把握することができるので、鳴女の血鬼術を使えばどの鬼でも無限城へ呼び寄せることが可能です。
最終決戦の時に鬼殺隊の隊士たちを全員無限城に落としたのも鳴女だったので、無惨にとっては無くてはならない能力といっても過言ではありません。
使い魔を生み出す能力を得る

半天狗の後継として上弦の肆になった鳴女。
その時に無惨の血を与えられており、血に適応して更なる力を手に入れることに成功しました。
目玉のような使い魔を複数体生み出し、視覚を鳴女と共有することができます。
この能力を使い、鳴女は最終決戦前に鬼殺隊の隊士たちの居場所をあらかじめ把握していたのです。
そして、隊士たちだけではなく鬼殺隊の本拠地でもある産屋敷邸を探し出すことにも成功します。

無惨や他の鬼たちが何千年探しても探し出せなかった鬼殺隊の本拠地を探し出した鳴女。これだけ結果を出していれば、無惨が褒める理由も分かりますよね。
真面目な仕事人間
自身の血鬼術を使いこなしている鳴女ですが、人間だった頃から仕事人間だったみたいです。
ほとんどの鬼が無惨に叱責されたシーンが描かれていますが、鳴女は無限城戦で愈史郎に意識を乗っ取られた時にしか叱られていません。
初登場は上弦の鬼たちよりも早かったですが、会話したシーンが描かれたのは上弦の鬼たちよりも後だったため、必要な会話しかしないということが分かります。
自分から話しかけることはありませんが、与えられた仕事はしっかりとこなすタイプなため、まさに仕事人間と言えるでしょう。
無限城での鳴女の活躍

無惨のお気に入りで、上弦の肆になってからはますます活躍の場を広げていった鳴女。
無限城での戦いでは、これまでとは違い自らも戦場で鬼殺隊と戦っています。
無限城戦での鳴女の活躍について見ていきましょう。
隊士たちを無限城へ落とす
産屋敷耀哉の命懸けの作戦が成功し、無惨をその場に留めたタイミングで柱全員が集結。
柱たちは一斉に無惨に斬りかかりますが、鳴女が血鬼術で柱たちを無限城に落とし、無惨を救います。
他の隊士たちも無限城へと落とし、隊士たちが1つの場所に固まらないように無限城を操り、戦力を分散させ無惨から遠ざけたのです。
その結果、無惨は鬼殺隊の攻撃を気にすることなく珠世に薬を打ち込まれた薬の分解に集中することができるようになります。
甘露寺と伊黒と戦う

鳴女も無限城にいたため、無限城へと落とされた甘露寺と伊黒に見つかり戦うことに。
しかし鳴女は焦ることは一切なく、無限城を操り甘露寺と伊黒を翻弄します。
甘露寺と伊黒もダメージは受けていないものの、鳴女に距離を取られてしまうため攻めることができないでいました。
しばらく戦況に変化はありませんでしたが、苦戦した2人を見つけた愈史郎が甘露寺に声をかけ、鳴女を乗っ取る作戦を伝えます。
甘露寺と伊黒は愈史郎の作戦通りに動き、鳴女は愈史郎の接近を許してしまい意識を乗っ取られてしまいました。
無惨に殺される

愈史郎に意識を乗っ取られてしまった鳴女は、無惨に甘露寺と伊黒を殺したという嘘の情報を伝えてしまいました。
鳴女が乗っ取られたことに気づいた無惨は、鳴女を通じて愈史郎を取り込もうとします。
しかし炭治郎や柱たちの相手もしなければならず、無惨はなかなか鳴女の意識を取り戻すことができませんでした。
鳴女は無限城を作り出しており、もしこのまま鳴女を取り返すことができず、愈史郎に操られてしまった場合、無惨にはかなり不利な状況になります。
無惨は鳴女が愈史郎に手に渡るデメリットの方が大きいと判断し、呪いを発動させて鳴女を殺したのです。
鳴女は一言も言葉を発することはなく、そのまま死亡しました。
無惨はなぜ最終決戦を前に鳴女を選んだのか
産屋敷邸や禰豆子を見つけ出し、無惨の本拠地である無限城を操っていた鳴女。
唯一無二の血鬼術ではあるものの、他の上弦の鬼たちと比べると戦いには不向きな血鬼術にも思えます。
しかし無惨は最終決戦の前に鳴女を上弦の肆に選びました。(上弦の伍は欠番のまま、陸は獪岳が就任しています)
なぜ無惨は鳴女を上弦の肆に選んだのでしょうか?その理由を考えてみましょう。
①仕事ぶりを信頼

まず1つ目の理由は、鳴女の仕事ぶりを高く評価し、信頼していたからでしょう。
鳴女は鬼になってから100年ほどが経っており、十二鬼月ではありませんでしたが無限城を操るという血鬼術を持っていたため、無惨の側近として活躍していました。
そのため鳴女の仕事ぶりについて無惨は間近で見ていたはずです。
下弦や上弦の鬼を集めた際も冷静に対処しており、立場が上の鬼であっても淡々と仕事をこなしており、その仕事ぶりは無惨も高く評価していそうですよね。
②唯一無二の血鬼術を持っていた
2つ目の理由は、唯一無二の血鬼術を持っていたことです。
血鬼術というと、ほとんどの鬼が戦いに生かすことができるものを使っています。
実際に上弦の壱、弍、参も攻撃に特化した能力ですよね。
鳴女の無限城を操るという血鬼術は攻撃には向かないものの、他の鬼では代えの効かない血鬼術です。
無惨は自分が生き残ることを何よりも優先しており、鳴女の血鬼術があれば無惨がピンチの時にすぐに助け出すことができます。
鬼殺隊を壊滅させると言っていた無惨でしたが、万が一のことを考えて鳴女を上弦の肆に選んだという可能性もありそうです。
③攻撃よりも守りを優先?
鳴女と実際に戦った伊黒も言っていましたが、鳴女の血鬼術は殺傷能力が高いわけではありませんが、距離を取られてしまうため首を斬ることが難しく、なかなか決着をつけることができません。
実際に他の柱たちが上弦を倒した時点で、伊黒と甘露寺は鳴女にダメージを与えることができないでいました。
そしてついには無惨の復活の時間を迎えてしまい、鳴女がかなりの時間2人の時間稼ぎに成功していたことが分かりますね。
鬼殺隊は戦いの前に柱稽古を行なっており、柱同士も連携できるように稽古していました。
鬼殺隊の戦力を削ぐために、柱同士を合流させないようにするために鳴女の血鬼術を使うことを選んだという説もありそうです。

実際に無一郎と悲鳴嶼は離れ離れにされ、伊黒と甘露寺も他の柱たちと合流することができずにいました。戦力を分散させるという意味では、鳴女の血鬼術はうってつけですよね。
無惨の敗因にも影響している
かなり便利でどんな場面でも活躍できる鳴女の血鬼術。
ですが能力が便利すぎるため、無惨の敗因の理由の1つになっています。
無惨は首の弱点を克服しているため、日の光で倒す方法しかありません。
そのため、無惨は無限城の中に居続けることができれば鬼殺隊に負けることはないのです。
しかし鳴女が愈史郎に乗っ取られてしまったため、無惨は鳴女を殺さなくてはいけなくなり、地上に押し出されることになってしまいました。
もし無惨が鳴女を戦場に出さず、鬼殺隊の目の届かない場所で行動するように指示しておけば敗北することはなかったはずです。

鳴女が戦場に現れず裏で無限城を操るという事になると、先に鳴女を倒さなければ無惨を倒すことができなくなってしまいます。上弦の鬼と戦いながら鳴女も探すとなっていたら、鬼殺隊はかなり窮地に立たされていたでしょう…。
まとめ

無惨がなぜ最終決戦を前に鳴女を上弦の肆に選んだのかを考察しました。まとめると‥
・殺傷能力は低いが、無限城を操るという唯一無二の血鬼術を持っていたから
・昔から鳴女の仕事ぶりを見ていて、仕事に関しては信頼していた
・万が一無惨がピンチになった時、鳴女の血鬼術があれば生き延びることができるから
鳴女は新しい力を手に入れ、産屋敷邸や禰豆子を見つけだし無惨に高く評価されていました。
その能力と仕事ぶりを評価し、無惨は最終決戦前に鳴女を上弦の肆に選んだのでしょう。
しかし鳴女に力を与えたせいで戦場に立たせることになり、愈史郎に操られてしまった結果、無惨の敗因の1つにもなってしまったのです。
無限城を操り、探知能力を生かした後方支援として変わらずに活躍していたら、最終決戦では無惨が勝利していたかもしれませんね。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

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