皆さんは鬼滅の刃に登場した「善逸伝」というものをご存知でしょうか?
原作コミックスで登場しているのですが、登場シーンは本当に少しのため聞いたことないという人もいらっしゃるかと思います。
名前の通り善逸に関係している書物になるのですが、この内容が公式とは思えないほどぶっ飛んだ設定になっているのです。
そこで今回の記事では、善逸伝について詳しく解説していこうと思います!
- 善逸伝とは?
- 善逸伝はどこで登場している?
- 善逸伝の内容は?
などが気になった人は、ぜひこの記事を読んで見てくださいね。
善逸伝とは

善逸伝とは、名前の通り善逸が書いた小説です。
自分の名前を本のタイトルにするあたりが善逸らしいですよね(笑)。
善逸伝なるものが存在が発覚したのは、最終話で善逸と禰豆子の子孫である我妻善照(よしてる)の登場シーンで、善照が「善逸伝」なるものを持っていたからです。
善照は蔵のような場所で善逸伝を持っていたので、善逸伝は出版されている書物ではなく、我妻家で保管されていた書物といったところでしょうか。
善照は善逸伝にとても感動していたようですが、姉である燈子(とうこ)からは嘘小説と酷評されていました。
原作コミックスでは最終話のみの登場でしたが、驚くことに善逸伝はこの後に色々な場面で登場することになったのです。

善照は鬼のボスを倒したと言っていたので、鬼殺隊での出来事が書かれているようです。確かに鬼の存在は現代では信じ難いので、燈子が嘘小説と言っていてもしょうがないですよね。
公式ファンブックで誕生の経緯が判明
最終巻である23巻の発売と同時に、公式ファンブック2が発売されます。
その中には、無惨を倒し鬼殺隊が解散された後の炭治郎たちの暮らしが描かれていました。
炭治郎と禰豆子は以前家族で暮らしていた家に戻り、身寄りがない善逸と伊之助も共に暮らすことになったようです。
戦いの影響で以前のようには体を動かすことができなくなった炭治郎たちでしたが、仕事や家事についても助け合って生活していました。
しかし善逸だけでは必要最低限のことしかせず、伊之助が禰豆子と仲良くしている姿を見ると嫉妬で足が痛いと騒ぎ、禰豆子に甘えるように。
流石の炭治郎もみっともないと思い善逸に注意したところ、善逸はへそを曲げてしまい、空想に逃亡した結果、本を書き始めました。
この書き始めた本が善逸伝です。
原画展ではグッズ化もされる
鬼滅の刃は完結後、原画展が開催されています。
その中のグッズの1つに善逸伝も発売されていました!
こちらは小説ではなくノートになっており、中にはかなり美化された善逸の姿や、善逸伝の登場人物たちの姿が描かれています。
禰豆子は1ページを使って全身を美しく描いていますが、炭治郎たちは小さく名前と顔が書かれているだけなので、善逸の禰豆子に対する異常な愛がグッズからも伝わりますね。
善逸伝はどんな物語?

善逸伝の誕生の経緯などについて説明したので、次は善逸伝の内容について詳しく見ていきましょう!
善逸伝に登場したと判明しているのは、下記の人たちになります。
| 我妻善逸 | 本作の主人公。鳴柱になっていて、身長は270cmもある。柱になれた理由は「かっこいいから」という理由。要旨はかなりかっこよく描かれている。 |
| 竈門禰豆子 | 本作のヒロイン。善逸の妻でお姫様という設定。禰豆子のみ挿絵にかなり気合が入っており、原作と同じ姿で描かれている。 |
| 竈門炭治郎 | 禰豆子の兄。借金を作って禰豆子を置いて逃げる。その後無事に借金を返して善逸に弟子入りし、善逸が師匠となる。 |
| 嘴平伊之助 | 小説では豚トンカツと紹介されている。鬼という設定だが、のちに善逸の子分になる。 |
| 冨岡義勇 | 脇役であり、挿絵では実際の容姿とは別人のような不細工で描かれている。紹介でも「不細工」とだけ書かれている。 |
| 不死川実弥 | 冨岡と同じく詳細は不明で、泥棒で犯罪者とだけ紹介されている。挿絵はなし。 |
長編小説にしては登場人物がかなり数なめですが、よく見ると全員が最終決戦を生き残った人たちになっています。
そのため設定にはありませんでしたが、もしかしたらカナヲや宇髄、村田たちも登場していた可能性は十分にありそうですよね。
善逸伝の内容

善逸伝はかなりの長編作となっており、なんと全部で79巻にもなります。
善逸が鬼殺隊になってから無惨を倒すまでの話を小説にしたのかな?と思いましたが、そんなことは全くありませんでした。
全部で25編構成のようですが、その一部を見てみましょう!
| 善逸の誕生編 |
| 鬼退治編〜運命の出会い〜 |
| 天女編〜君のためなら死ねる〜 |
| 禰豆子ちゃんのごはんの美味さよ編 |
| 戦国ねずこ姫編 |
| 梅の木の精を愛した男の一生編 |
これだけ見てすぐに分かりますが、ほとんどが善逸と禰豆子の物語になっていると予想できます。
ちなみに天女や梅の木の精は禰豆子のことを指していて、善逸は本当に禰豆子のことが大好きだったんだなーと思いますよね。
かろうじて鬼退治編と言うものが鬼殺隊を連想させますが、「運命の出会い」とも記載があるので、善逸と禰豆子の出会いを描いたと予想されます。
どちらかというと善逸と禰豆子を中心とした恋愛小説で、少しだけ鬼殺隊と鬼との戦いが書かれているといった小説なのかもしれません。
ちなみに善逸伝が完成した時には、まだ善逸と禰豆子は結ばれていません…!
嫌いな男の設定は厳しめ

善逸では、禰豆子以外の登場人物の男性たちはかなりひどく書かれています。
特に冨岡は不細工、不死川は犯罪者になっており、炭治郎や伊之助よりも扱いが酷いように感じますよね。
実は鬼殺隊解散後に、冨岡と不死川は禰豆子に対して優しく接するといったことがあったため、善逸が嫉妬から2人はひどい設定にしたみたいです。
禰豆子をドキドキさせた不死川
禰豆子と不死川といえば、初めての柱合会議が印象に残っている人も多いですよね。
鬼殺隊であるにも関わらず、鬼となった妹の禰豆子を連れていたことを責められた炭治郎でしたが、禰豆子が入っていた箱が不死川の手に渡ってしまいます。
鬼はすべて敵と考えていた不死川は、無抵抗な禰豆子を日輪刀で刺したのです。
さらに自身の血を禰豆子に見せ、本性を出すように禰豆子を挑発するような行動もしていました。
無惨に勝利した後に、不死川は人間に戻った禰豆子と蝶屋敷で鉢合わせます。
不死川は今までの行動を禰豆子に謝りましたが、禰豆子は全く気にした様子は見せません。
加えて炭治郎が鬼になった時に自分が寝ていて何もできなかったことを謝罪した時に、禰豆子は自分もずっと寝ていたことがあり、寝ることが好きと笑いました。
その笑顔を見て、不死川は幼いときに玄弥も同じように寝ることが好きと言っていたことを思い出します。
禰豆子に玄弥の姿を重ねた不死川は、優しい表情で禰豆子の頭を優しく撫でて去っていきました。
いつもと雰囲気が違っていた不死川に禰豆子もドキドキしたようで、顔を赤く染めていました。
その様子を善逸が見ており、禰豆子をドキドキさせた男として敵として認識するようになったみたいです。

その後も不死川については敵と認識しているようで、不死川がこっそり竈門家におはぎを差し入れした時には「毒が入っている」と言っていました。
禰豆子に大量の贈り物をした冨岡
最終決戦で無惨と戦い、鬼化した炭治郎とも戦っていた冨岡。
誰よりも長く戦っていた冨岡は生き残った隊士たちの中ではかなり重症で、なかなか目を覚まさなかったみたいです。
冨岡の羽織は、亡くなった姉と錆兎の羽織を合わせて作られたものであったため、唯一無二の者でしたが、戦いの中でボロボロに。
それを知った禰豆子は冨岡の羽織を縫い、綺麗な元通りの状態に直してくれました。
禰豆子は意識が戻らない冨岡に直した羽織をかけて、戻ってきて欲しいと毎日祈り続けてくれたのです。
その後何とか冨岡は意識を取り戻し、禰豆子が羽織を元通りにしてくれたことに感謝しました。
そして冨岡は禰豆子に何かお礼をしたいと考え、禰豆子に着物や洋服、髪飾り、宝石などを山ほどプレゼントします。
そのことを知った善逸はもちろん激怒し、これをきっかけに善逸は冨岡を敵として認定するようになりました。
炭治郎でさえ酷評する

善逸伝の初めての読者となったのは、当時一緒に暮らしていた炭治郎です。
小説の感想が欲しかったようで、なぜか炭治郎が読んでいるそばで作者である善逸も一緒に読んでいました。
善逸が思うまま感想を求めると、優しい炭治郎でさえもはっきりと善逸の小説がおかしいことを指摘します。
趣味で書く分には問題ないと思うけど単純に読みづらかった
©吾峠呼世晴/集英社 公式ファンブック鬼殺隊目録・弐
自分と禰豆子の紹介だけでそれぞれ七頁も使っているのに
他の人は多くても二行の雑な説明だから
あと何もしていないのに善逸がかっこいいというだけで柱になれるのは変だと思う
全てが極端で偏ってる
真っすぐに善逸の目を見つめて酷評する炭治郎。
炭治郎なら自分の小説を誉めてくれると思っていたのか、感想を聞いた善逸は泣き叫んでいました。
まとめ

善逸伝について解説しました!まとめると…
・善逸伝の作者は善逸で、鬼殺隊と鬼の戦いと自身と禰豆子の話を中心とした小説
・最終回にて善逸と禰豆子の子孫が善逸伝を読むというシーンで登場した
・小説内に描かれている内容はほとんど現実とはかけ離れたものになっている
・善逸が敵認定した男については、小説でひどい設定で登場する
・内容はかなり懐疑的であり、炭治郎は内容を酷評し、燈子は嘘小説と思っている
善逸伝には鬼殺隊と鬼との戦いが書かれているものの、ほとんどは善逸と禰豆子を中心とした物語であることが分かりました。
炭治郎でさえも借金を作って禰豆子を置いて逃げるという設定になっているので、冨岡と不死川の設定がとんでもないことになったのは仕方ないとも言えるかもしれません…。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

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